![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/9b/fd716bb5ff2164dc01a4dd00263f1f37.jpg)
かつてインドネシア・スラバヤ市に3年間を過ごしました。
その間子どもを叱る大声を聴いたことがなく、その穏やかな国民性に自らの気の短さを大いに反省したものです。もう一つ感心したのがインドネシア語でポリシー・ティドゥール「警察官が眠る」という意味の、道路にかまぼこ上に盛り上がった突起の存在です。高級住宅街には入口にガードマンが常駐し、スピードを出す車はまずありせん。それでも道路にはこのポリシー・ティドゥールが10メートルほどの間隔で設けられていました。たとえ、警察官が眠っていたとしても、これではスピードが出せません。凸凹道路にはばまれて、車の天井に頭を痛打するのがオチでしょう。
下校途中の子どもの列に飲酒運転のトラックが突入するという悲惨な事故が起こりました。狭い道ゆえにガードレールの設置もままならなかったと聞きます。あのポリシー・ティドゥールがある道路だったらと思いました。酒を飲んで運転する愚行は止められないにしても、車のスピードを止めて、子どもたちの安全が守れたのではないかと残念でなりません。
子どもの生命を守ることよりも車のスピードが優先する。この国は様々なことに「優先順位」が間違っています。