鑑定士と顔のない依頼人
※ネタバレあり。
ラストの解釈を楽しめます。
ハッキリと結末を視聴者につきつける作品も好きですが、あえてぼやかすことで色々と考えさせる。
ジャンルでいうとミステリーに当たるんでしょうか。
決して不穏な空気はなく、徐々に光が差していくような流れになっています。
途中、クレアお嬢様を外の世界に引っ張りだそうとするシーンは、海の上のピアニストを思い出しました。
出られないものは出られないんだよ、と(笑)
さて。
ラストの解釈ですが、私はバッド?エンドだと思いました。
時系列としては、
プラハのお店に行った。
↓
彼女は来ず。
↓
色々と打ちひしがれて施設へ。
という流れかと。
偽クレアが言っていた、たとえどんなことがあっても愛は本物、という言葉は真実だと思います。
贋作(詐欺)の中にも本物(本当の愛)
はあるということですね。
ということで、彼女からは愛されているが、結ばれることはなかった、というラストかなぁと。
勿論、秘書からの手紙や、偽クレアのハッピーエンドに変えるという台詞という伏線から、ハッピーエンドにつながるとも言えますが・・・(;^ω^)
観る人の性格によってもラストの解釈は変わりそうですね(笑)
ニューシネマパラダイスでも、尺を伸ばすことでラストが変わるという要素がありました。
この監督は、人の心のツボを押さえるのが本当に上手いと思います。
評価は★8つですね。