さかさまの虹 -憂鬱な日々の記録-

管理人が日々思うことを延々と綴ります

Come Clarity

2016-07-06 07:24:41 | 漫画・音楽など
【Come Clarity】(8th)



1 Take This Life
2 Leeches
3 Reflect The Storm
4 Dead End
5 Scream
6 Come Clarity
7 Vacuum
8 Pacing Death's Trail
9 Crawl Through Knives
10 Versus Terminus
11 Our Infinite Struggle
12 Vanishing Light
13 Your Bedtime Story Is Scaring Everyone

このアルバムは思い入れが深いので、これだけ曲単位で感想を綴ります。

大学に入学したか、しないかという時期、ふと地元のディスクユニオンの試聴コーナーにこのアルバムは置いてありました。
当時、Children of Bodomは聴いていましたが、他のメロデスは全く知らない中で、ヘッドホンに手がかかりました。

一曲目の衝撃たるや、今も鮮明に思い出せます。
なんだこれは・・・?自分の求める世界観と完全にマッチングしている、と。

私が彼らの虜になったのは、間違いなくこのアルバムからです。

発売から10年という節目でもあるので、昨日よりもやや丁寧?にレビューしていきます。



〜〜以下レビュー〜〜



前2作でメロデスからメタルコアへと路線変更し、ファンも二極化しつつある中で、これまでの全てのアルバムの集大成とも言える内容となりました。

前2作よりもエッジが効いたリフ、メロディアスな楽曲、そこに、よりエモーショナルなボーカルが加わることで、荒々しいはずなのに、泣き要素もふんだんに組み込まれた奇跡のアルバムになっています。

1.Take This Life

自分をIn Flamesに引き込んだ、衝撃のオープニングナンバー。
最初から最後まで突っ走ります(笑)
アンダースがサビの時に感情を込めすぎていて、聴き手も共感してしまうような感覚に陥ります。

よ〜〜く聴くと、サビのリフが凄く良いんですよね。

そしてラストの突き放すような咆哮。

後期で五本の指に入る名曲です。


2.Leeches


荒々しいミドルチューン。
サビのクリーンヴォイスが美しい・・・。

どこか4thアルバムのColonyを彷彿とさせる迫力があるような気がします。


3.Reflect the Storm

前曲からのミドルチューン。
アンダースが凄くねっとりした歌い方を終始しており、独特の雰囲気を醸し出しています。
何度も繰り返されるサビが印象的です。

そして、後半のギターソロ。
まるで初期の様な叙情的な要素が強く、この曲を引き締めています。

この辺までで、既に今作は違うぞ・・・と思い始める訳です(笑)


4.Dead End

このアルバムの中で最も激しい曲。
1stアルバム以来となる、女性ボーカルを起用しており、新たな試みといえます。

結果、大成功。

最も激しい曲にもかかわらず、美声と吐き出すような声が交錯することで、見事な泣きメロを生み出すことに成功しています。

最後のサビの畳み掛けは勢いがあって、曲が終わった後に、また聴きたいと思わせてくれます。


5.Scream

メタルコア直球の疾走曲。
これまでの叙情的な要素を削ぎ取り、モダンヘヴィを貫いています。


6.Come Clarity


箸休めとも言える名バラード。
悲哀に満ちた暗い雰囲気の中に、どこか薄明かりが指すような、心にしんみりくるナンバーです。

感動したのは、自分と彼らのイメージが共有できたことですね。
聴いたときに、灰色の空を眺める人がいるというイメージが湧いたのですが、後々PVを観ると、まさにその通りで。

前半のここまでで既にお腹いっぱいになりますね(笑)


7.Vacuum

後半は、まさに1曲目のような激しさを持つこの曲で幕を開けます。

終盤のたたみかけるサビが良いんですよね〜。


8.Pacing Death's Trail

3分と短いながらも十分存在感を放つ、これまた気持ちが高ぶるスピードチューン。

何かに追われているような感覚に陥ります(笑)

ウォォォという叫びが、荒々しい曲調をさらに強めています。


9.Crawl Through Knives


勝手に、デスバラードと名付けています。

身体の奥底から絞り出るようなデスヴォイスとサビのクリーンヴォイスが上手く混ざり合い、まさに慟哭を生み出しており、それが聴き手の心に響くんですね・・・。

ラストのサビの悲鳴に近い叫びは、デス声の中で最もエモーショナルだと思います(笑)


10.Versus Terminus


大抵、終盤になると中だるみするのですが、このアルバムは容赦ありません。

ここでもまだ、非常に激しい曲が続きます。

雷のようなドラミング、エッジの効いたギター。

前作に足りなかった点をきちんと盛り込んだ曲ですね。


11.Our Infinite Struggle


徐々に盛り上がりを見せるミドルチューン。
特に中盤にある、独特のデジタルサウンドが一番の聴きどころですかね。


12.Vanising Light


戦隊モノでありそうなギタメロから始まる、キャッチーな曲。

なんとなく、Embody The Invisibleを意識させる聴きやすく印象に残るメロディーなんだよなぁ。。

最後の最後まで、このクオリティは脱帽ですね。。


13.Your Bedtime Story Is Scaring Everyone


ラスト。
悲哀溢れるインストゥルメンタルです。

雪が降っているような物悲しいサウンドに、人の声が混ざったノイズ音。。

これが延々と4分続きます。

そして最後にアンダース渾身の慟哭。

ドラゴンタトゥーの女のサントラにありそうな、儚い終わりを迎えます。



・・・以上でレビュー終了です。

このアルバムは、人生の中の最高傑作です。
自分が思い描くものをここまで体現してくれる音楽は、おそらく今後現れないでしょう。


私が死んだとき、一緒に供えてもらいたい。
そんなアルバムです。


評価は勿論、100点です。
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In Flames レビュー 4th-7th

2016-07-05 14:15:41 | 漫画・音楽など
レビューの続きをば。

【Colony】(4th)



1. Embody the Invisible
2. Ordinary Story
3. Scorn
4. Colony
5. Zombie Inc.
6. Pallar Anders Visa
7. Coerced Coexistence
8. Resin
9. Behind Space '99
10. Insipid 2000
11. The New World
12. Man Made God

最高傑作とも言われる4th。
遂に本領発揮ですね。

まず、1曲目のEmbody The Invisible。
バンドを代表曲であり、キラーチューンとも言えます。
イントロでキタ――(゚∀゚)――!!となり、実際ライブでも大盛り上がりでした。
キャッチーなリフで、単純にかっこいい、と思える名曲ですね。

そして2曲目。1曲目のテンションを一気に落としてくれるバラード。
この曲から、アンダースフリーデンのエモーショナルな歌い方が始まったと言えます。
囁くような歌声と、哀愁漂うメロディが見事に合っていて、涙が出そうになります。

ミドルテンポながらも迫力のあるColony、速弾きが美しいThe New Worldを始め、非常に聴きやすく、またかっこいい王道の曲が多い構成となっています。

ボーナストラックのMan Made Godも、非常にクオリティが高く、捨て曲がありません。

メロデス史に残る名盤ですね。

点数:95点


【Clayman】(5th)




1. Bullet Ride

2. Pinball Map
3. Only For The Weak
4. ...As The Future Repeats Today
5. Square Nothing
6. Clay Man
7. Sattelites And Astronauts
8. Brush The Dust Away
9. Swim
10. Suburban Me
11. Another Day In Quicksand

ある意味、頂点を極めたといえる前作。
彼らの選択は「前進」でした。

前作と比べ、デスヴォイスありきから、少しずつクリーンボイスも取入れており、前作を踏襲しつつも小さな変化を加えることで、1つ1つの曲に深みがあります。

静と動のコントラストが哀愁を生み出しているBullet Ride。
ポップで聴きやすいPinball Map。

疾走しつつも哀愁漂うClay Man。
清涼感あふれるSwim。

多彩な曲が並んでいながらも、全体的に近未来的な雰囲気を醸し出しており、通して聴くと良さが増すアルバムと言えるでしょう。

点数:88点


【Reroute To Remain】(6th)



1. Reroute To Remain
2. System
3. Drifter
4. Trigger
5. Cloud Connected
6. Transparent
7. Dawn Of A New Day
8. Egonimic
9. Minus
10. Dismiss The Cynics
11. Free Fall
12. Dark Signs
13. Metaphor
14. Black & White

メロデス黎明期を支え、また1つの時代を築いたIn Flames。
彼らの音楽性が大きく変化したのが、この6thからです。

これまでのメロデス路線からアメリカ進出を意識した(と言われる)メタルコア路線へと大きく舵を切りました。
疾走曲が少なくなり、代わりにクリーンヴォイスを多用したポップなミドルテンポの曲が増えました。

リアルタイムで聴いていた人はどんな印象を持ったんだろう(笑)

前作で、近未来的なサウンドへと変化したと綴りましたが、それが更に進み、グッとモダンなサウンドになりました。
また、アンダースフリーデンの歌唱力も格段に上がり、吐き出すようなデスヴォイスと泣きそうなクリーンヴォイスが混合することで、まるで別人のようになっています。

個人的には、この変化を好意的に受け止めています。

ただ、音質があまり良くないのがマイナスポイントかなぁ。

点数:85点


【Soundtrack To Your Escape】(7th)



メタルコア路線になって2作目。

1. F(r)iend
2. The Quiet Place
3. Dead Alone
4. Touch Of Red
5. Like You Better Dead
6. My Sweet Shadow

7. Evil In A Closet
8. In Search For I
9. Borders And Shading
10. Superhero Of The Computer Rage
11. Dial 595-Escape
12. Bottled

ポップな曲が多かった前作と比べ、音も硬くかなりへヴィな作品に仕上がっています。
音も広がりがあり、デジタルサウンドと言うべきか、近未来から未来へと移ったような印象を持ちました。

また、全体を通してメランコリックな雰囲気があり、特にバラードの曲はそれが顕著であるため、時と場合によっては非常に憂鬱になります(それが良いんだろうけれどw)。

ライブでラストを飾るMy Sweet Shadowを始め、印象的な曲が前作よりも増えたのではないでしょうか。

以降の作品があるから言えることですが、次に繋げるための布石のような位置づけのアルバム。

評価:87点


8thアルバムについては、じっくりレビューしたいと思います。
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In Flames レビュー 1st-3rd

2016-07-05 13:21:09 | 漫画・音楽など
色々なレビューサイトをみていたら、久々に音楽のレビューを書いてみたくなりました。

時間にも余裕があるので、自分が一番好きなバンドであるIn Flamesについて3回に分けてレビューを書いてみようと思います。

【In Flamesとは】



1990年に結成。
スウェーデン・イェテボリ出身のメタルバンド。

初期は叙情的な面と荒々しさを兼ね備えたメロデス路線でしたが、中期、後期と移り変わる度にエモーショナルな面を前に出し、現在はデスメタルというよりも、メタルコア要素が強いと言えます。

メロデス四天王と言われており、また新世代HMの魔人とも称されています。


それでは、初期からレビューを。

【Lunar Strain】(1st)



1. Behind Space

2. Lunar Strain
3. Starforsaken
4. Dreamscape
5. Everlost (Part I)
6. Everlost (Part II)
7. Hargalaten
8. In Flames
9. Upon An Oaken Throne
10. Clad In Shadows
11. Stand Ablaze
12. Everdying
13. Subterranean
14. Timeless
15. Biosphere
16. Dead Eernity
17. The Inborn Lifeless

メンバーも固定されておらず、バンドがまだまだ定まっていない印象。
しかし、随所に後々に繋がる叙情的なサウンドが散りばめられている。
アコギを多用しており、ケルト系音楽のような面もあり、不思議なアルバムと言えます。

色々な批評がありますが、このアルバムは、Stand Ablazeという超名曲を組み込んでいるというだけでも、存在意義があります。

ミカエルスタンネの美しいデスヴォイスと、慟哭のようなギタメロ。
この二つが共鳴しあうかのように、心にくる音を生み出しているのです。

もう2度と演奏しないんだろうなぁ(笑)

点数:80点(Stand Ablazeだけで70点くらいかな 笑)


【Jester Race】(2nd)



現Voのアンダースフリーデンをフロントマンに加えての2ndアルバム。

1. Moonshield
2. The Jester's Dance
3. Artifacts Of The Black Rain
4. Graveland
5. Lord Hypnos
6. Dead Eternity
7. The Jester Race
8. December Flower
9. Wayfaerer
10. Dead God In Me

ザ・メロデスと言える作品。
前作よりも激しさがあり、また美しいギターソロが格段に増えています。

ワルツを取り入れたMoonshield、妖しいインストのThe Jester's Danceなど、ミドルテンポの曲があるかと思えば、ブラストで始まるDead Eternityなど、飽きさせない構成になっています。

Artifacts Of The Black Rain、December Flowerの2曲は、未だにこのバンドのギターソロの中でも上位に来るのではないでしょうか。

一番メロデスらしさがあるアルバムですね。

点数:88点


【Whoracle】(3rd)



1. Jotun
2. Food For The Gods
3. Gyroscope
4. Dialogue With The Star
5. The Hive
6. Jester Script Transfigured
7. Morphing Into Primal
8. Worlds Within The Margin
9. Episode 666
10. Everything Counts
11. Whoracle

より洗練された3rd。
全体を通じて、ダークファンタジーのような印象を抱く作品で、音作りにも凝っているのか、聴いていて奥行き(3D?)を感じます。

キラーチューンはないものの、アルバムを通じて一貫性があるため、聴きやすく、また、
リフが印象的なJotun、アイアンメイデンを彷彿させるEpisode666など、良曲が多いです。

なんというか、一番無難なアルバムかもしれませんね(笑)

点数:85点


続きは、次の記事で。
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鑑定士と顔のない依頼人

2016-07-04 07:21:33 | 映画


鑑定士と顔のない依頼人




※ネタバレあり。


ラストの解釈を楽しめます。

ハッキリと結末を視聴者につきつける作品も好きですが、あえてぼやかすことで色々と考えさせる。


ジャンルでいうとミステリーに当たるんでしょうか。

決して不穏な空気はなく、徐々に光が差していくような流れになっています。


途中、クレアお嬢様を外の世界に引っ張りだそうとするシーンは、海の上のピアニストを思い出しました。

出られないものは出られないんだよ、と(笑)


さて。
ラストの解釈ですが、私はバッド?エンドだと思いました。

時系列としては、

プラハのお店に行った。

彼女は来ず。

色々と打ちひしがれて施設へ。

という流れかと。


偽クレアが言っていた、たとえどんなことがあっても愛は本物、という言葉は真実だと思います。
贋作(詐欺)の中にも本物(本当の愛)
はあるということですね。

ということで、彼女からは愛されているが、結ばれることはなかった、というラストかなぁと。

勿論、秘書からの手紙や、偽クレアのハッピーエンドに変えるという台詞という伏線から、ハッピーエンドにつながるとも言えますが・・・(;^ω^)


観る人の性格によってもラストの解釈は変わりそうですね(笑)

ニューシネマパラダイスでも、尺を伸ばすことでラストが変わるという要素がありました。

この監督は、人の心のツボを押さえるのが本当に上手いと思います。


評価は★8つですね。

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journey

2016-07-03 22:03:42 | 思ったこと
今抱いている気持ちが消えるというのなら、それはどこへ行くんだろう。

空に向かってパーっと解き放たれるような感じだと、個人的には思っています。

人が亡くなる時の苦しみ、悲しみその他多くの感情も浄化されてくれれば良いんだけれど。


今朝のバングラデシュのニュース。

強い憤りを覚えると同時に、ジャーナリストでもなんでもない方々が巻き込まれたことに衝撃を受けました。

どれだけの怖い思い、辛い思いをしたんだろう。。言葉に表せません。


せめて、そういう思いが浄化されて、安らかにいてくれたら。

そう願うばかりです。


宗教とは、あくまで自己を高めたり、守ったり、または律するためのものです。
自己完結すべきであって、他者に何か影響を与えてはいけない。

このように考えているのですが、これは誤りなんでしょうか。



本当に今の社会情勢においては、明日、何が起きるかわからない。

そこで、1日1日をしっかりと生きる。
しっかりと歩む。

再認識させられる日でした。
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