私は楽しむことを恐れていた。
なんか楽しむことが罪悪なような気がして。
快楽の否定。
これは倒錯者のやることである。
快楽を否定した世界に何があるであろう?
あるのは日々の苦労だけである。
自らそんな灰色の世界を作り上げておいて「つらい、つらい。」と、愚痴をこぼし、周りの人にいやな気持ちを与えていたのだから、それは愚かなことだ。
本当のことをいえば、正直に言えば、楽しむことを恐れ、楽しんでいる人を憎んでいた。
悔い改めよう。
一大厭世哲学を信奉して、生きるのがつらいといっていたのだから、実に愚かだ。
話は変わるが、量子の世界に量子もつれがあるように、私が観の転回をすると、縁者にも観の転回が起きるそうだ。
私の縁者よ。
あなたの人生が灰色だったのは、私のせいだったのだ。
すまない。