赤信号で横断した“自転車”が衝突事故で死亡… 受け取れる賠償額は?
自転車は、道路交通法上では“軽車両”に位置づけられている。だが、その自覚のなさゆえか危険な運転をする運転者も多く、死亡事故につながるケースも少なくない。今回はその中から、赤信号で横断歩道を渡り、15歳という若さで命を落とした自転車運転者の事故事例を紹介する。果たして受け取れる賠償額はいくらなのか?
<事故内容>
2008年10月23日夜、愛知県名古屋市の片側三車線の道路を走行していた乗用車が、横断歩道を進行してきた自転車と衝突。自転車運転者(15歳)は脳挫傷等の重傷を負い、約3週間後に死亡した。
<判決>
自転車運転者の遺族は、乗用車のドライバーに対し、人身傷害保険からの既払金を控除した約2140万円を請求する訴えを起こした。
裁判では、主に“自転車運転者が信号を無視して横断したのかどうか”について争われた。4人の目撃者が証言した結果、判決では「自転車運転者が赤信号で横断歩道を渡り、乗用車側は青信号だった」と認められ、過失割合を自転車75%、乗用車25%と認定。乗用車側には合計約860万円の支払いが命じられた。なお、自転車運転者が赤信号で横断歩道を渡った理由は不明とされている(2012年1月11日名古屋地裁判決)。
この裁判では、目撃者の証言などがあって総合的に検討され、上述の判決が下された。だが、通常、事故時の信号の色を証明することは難しい。自転車に乗る際は交通ルールを遵守すること、ドライバーにとってはドライブレコーダーの設置が効果的であることがよくわかる事例といえるだろう。
監修/新橋IT法律事務所 弁護士・谷川徹三氏
<事故内容>
2008年10月23日夜、愛知県名古屋市の片側三車線の道路を走行していた乗用車が、横断歩道を進行してきた自転車と衝突。自転車運転者(15歳)は脳挫傷等の重傷を負い、約3週間後に死亡した。
<判決>
自転車運転者の遺族は、乗用車のドライバーに対し、人身傷害保険からの既払金を控除した約2140万円を請求する訴えを起こした。
裁判では、主に“自転車運転者が信号を無視して横断したのかどうか”について争われた。4人の目撃者が証言した結果、判決では「自転車運転者が赤信号で横断歩道を渡り、乗用車側は青信号だった」と認められ、過失割合を自転車75%、乗用車25%と認定。乗用車側には合計約860万円の支払いが命じられた。なお、自転車運転者が赤信号で横断歩道を渡った理由は不明とされている(2012年1月11日名古屋地裁判決)。
この裁判では、目撃者の証言などがあって総合的に検討され、上述の判決が下された。だが、通常、事故時の信号の色を証明することは難しい。自転車に乗る際は交通ルールを遵守すること、ドライバーにとってはドライブレコーダーの設置が効果的であることがよくわかる事例といえるだろう。
監修/新橋IT法律事務所 弁護士・谷川徹三氏
傍若無人な自転車の違反は、どんどん取り締まって欲しいと思いますよ。