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〈ライフスタイル〉 心が折れずに働き続けるコツ
2019年1月11日 聖教新聞
ストレスをコントロール
今回は、著書『心に折り合いをつけて うまいことやる習慣』が10万部以上のヒットとなっている、精神科医の奥田弘美さんの登場です。この本は、奥田さんが精神科医となるきっかけを作った、90歳で現役精神科医の中村恒子さんの激動の人生と考え方をまとめたもの。この本に込めた思いと、ストレスをコントロールするコツを聞きました。
中村先生は、88歳まで週6日フルタイム勤務、一昨年夏から週4日になりましたが、今も現役の精神科医です。
その働く姿に、私はいつも勇気付けられます。戦後という特殊な時代背景で身に付けられた精神性で、現代の私たちが全てまねできるわけではありませんが、先輩の魅力あふれる生き方と激動の人生を多くの人に知ってほしいと書籍化しました。
■働く人の心が折れる要因は?
長時間労働などで睡眠不足が続けば、どんなに健康な人でも心と体が不安定になります。そこにパワハラや人間関係などのストレスがかかったり、結果が出なかったり、体調を崩したりすると、簡単にうつになり得ます。
心身を病みそうなのに「逃げたらいけない」と思い込んでいる人もいます。本では「逃げてええ。会社なんて他人がつくった金もうけの箱。一番大切なのは自分の身」と中村先生の言葉で書きましたが、これは私自身の意見でもあります。
過重労働や理不尽なパワハラなどに対しては、行動を起こさないと、ガマンしていても何も変わりません。まずは信用できる上司や人事、産業医などに相談を。それでも状況が変わらなければ、転職などの決断が必要になります。今は転職も起業も自由な時代。その組織に居続けるか新天地に行くかは自分の意思で決めていい。理不尽なことに無理して合わせているとおかしくなってしまうので、自分を見失わず賢くしたたかに選択していくことです。
やりがいがないなど「何のために働くのか」と悩む人もいます。中村先生はたった一人、16歳で広島から大阪に出て来て、2カ月後に終戦を迎えました。家族を頼ることもなく医者になり、結婚後もお酒が好きな夫に経済的に頼れず、ずっと働いてこられました。
だから「仕事は食べるための手段」と割り切っています。私たち戦後世代のように仕事で自己実現しなくちゃとか、自分に向いている仕事をしたい、といった感覚はゼロ。「医者は好きでも嫌いでもない」と淡々と仕事をされますが、この世代の方は忍耐強く、会社組織にいる以上、求められたことはギリギリまでやろうとされます。
“こんなの自分がやるべき仕事じゃない”と悩む人は「食べる手段」と仕事を捉え直せば、余計な力が抜けます。まずは全力で頑張ってみて、それでも嫌なら次を考えるくらいでいいのではないでしょうか。
どこに行っても合わない人はいます。私たちが人間関係で嫌だと思うのは、自分が求める反応や行動を得られないとき。そこで相手を恨んだり怒ったりしない方が楽です。大前提として「自分が求めることを、人が常にしてくれるとは限らない」という認識が大切で、求め過ぎないことですよね。それは親子でも今まで仲が良かった親友でも同じです。
中村先生は人に望むことがすごく少ないんです。くれる好意はありがたく頂き、それ以上は求めないから、お嫁さんとか周囲の人は自由で居心地がいい。常に適度な距離感で、相手の反応を求めて深追いせず、同調圧力もない。私はすごく勉強になりました。
同僚はもちろん、たとえ親子でも兄弟でも親友でも、決して踏み越えてはならない一線があります。自分は自分、人は人という線引きをきちんとして、別々の人生を生きていると心得ながら付き合っていくのがコツです。そう思えば依存し過ぎず、関係が壊れにくくなりますよね。
■悪い想像が心を占めてしまったときに、抜け出すコツは?
例えば「メールの返信が来ない」として、それに対して自分の勘繰りや想像、まだ起きてないことを心配して自分を苦しめていたら、そのことにまず気付くことが大切です。気付けば、妄想の連鎖を止められます。そこで深呼吸をしたり、別のことに集中したりすれば、ネガティブな感情にとらわれにくくなります。
また、思ったことを書き出すのもオススメです。事実は返信が来ていないことだけ。それに対して「嫌われているに違いない」「軽くあしらわれているのだろう」などは妄想。事実と妄想を分けていくとスッキリする可能性があります。
逆に「忙しかったに違いない」「読み飛ばしたのかもしれない」など自分に都合の良い想像をあえてしてみて、バランスを取ってもいいと思います。できるだけ自分の心を波立たせないようにすることがポイントです。
家族でも友人でも、自分の本音をさらけ出せる相手がいると楽ですよね。その人には少しガマンしてもらい、ネガティブな話を聞いてもらえたら、話すだけで心がスッキリすることは結構あります。
そういう人が周りにいない場合は、臨床心理士などのカウンセリングをオススメします。守秘義務もありますし、自分が話したことを否定されることも、あまりないと思います。
■聞く側になったとき心すべき点は?
自分の考えやアドバイスは控えて、まずは話をさせてあげましょう。「何かアドバイスしなきゃ」と一生懸命になる人がいますが、相手はアドバイスより気持ちを聞いてほしいだけ、ということも多いです。温かいうなずきを入れながら「そうだったのね」と聞き役に徹し、相手が言ってることが違うと思ったら無理に同意する必要はなく「あなたはそう思ったのね」と受け止めてあげるだけでいいんです。
まずは聞いて、意見を求められたら初めて言う。その時、もし100%違うと思ってもバッサリ切るような言い方はせず「こういう考え方、やり方もあるんじゃない?」とか、あくまで一例として伝えるといいと思います。
また、話を聞いたら絶対に秘密は守ること。その人を裏切らないことも重要です。
■20、30代の人へメッセージを。
心が折れずに働くポイントは「三つのR」です。「レスト」は良質な食事と適切な睡眠。栄養バランスも、実は心の安定に影響します。
次に程よい「リラクセーション」。くつろいで、ゆったりリラックスする時間が必要です。今は会社から夜中でもメールが来たりするかもしれませんが「つながらない権利」があります。ストレスをコントロールするには、自分でオフの時間をつくること。SNSも神経を緊張させます。さほど親密ではない人とのグループLINEなどは、使い方を工夫しましょう。
次に「レクリエーション」。コンサート、映画、スポーツなど、自分が気分転換できる楽しいことを。仕事とは違う活動を意識すると、ストレスに対抗しやすいといわれています。
『嫌われる勇気』という本があれほどヒットしたのは、嫌われることを恐れる人が多いからこそ、といえます。そんな時代に、中村先生の“孤独だってかまわない”という、たくましい精神力は魅力を感じます。かといって一人でポツンといるわけではありません。孤独を恐れない人は、他者を束縛したり同調圧力をかけたりしないので、その人の周りの人間関係はいつもスッキリ爽やかで心地いいのです。
いまだにフッとした拍子に心が掴まれるような嫌な感覚に陥ることがある。
『繊細だから細かいところに気付いてしまう』と言われることがあるけど、そんなにオレって繊細?