室内の計画に当たって考慮することは、
その部位に適した素材であるか、メンテナンスはできるか、という使い勝手や、
費用対効果に見合うか、
常に目線に入り、空間を印象付けるものなので、色味、質感、肌触りなども検討が必要です。
また、形、高低差、組み合わせのバランスなどによっても雰囲気が違ってきます。
床材を選定するにあたっても、保育園によって何を重視されるかさまざまです。
メンテナンスしやすい床をご希望される場合は、ウレタン塗装されたフローリングや塩ビシートなどをお勧めします。
室内では裸足で過ごして足裏での感触を重視される場合は、無垢フローリングのオイル塗装は木の温もりを感じられます。
浮造り仕上といってわざと表面に凹凸をつけたものは、より足裏の感覚を刺激します。
和の雰囲気を出したいけどメンテナンスにも配慮したい場合は、
竹集成材のウレタン塗装もお勧めです。竹の節目がアクセントになって趣があります。
保育士さんは常に膝をついて保育にあたるので、クッション性の高い床材を希望される場合もあります。
緩衝材の入った塩ビシートや、コルクタイルなどがお勧めです。
トイレや厨房の床は今はドライ化されているので、
防滑タイプの塩ビシートを選択することが増えています。
フローリングの巾、長さ、張り方でも印象が変わります。
幅広、長尺だとダイナミックに、細幅、乱尺だとモザイクのような仕上がりになります。
樹種もそれぞれさまざまな特徴があります。
メープル、タモ、ナラ、チェリー、ウォルナット、チークなど広葉樹系は、固いのでキズに強いです。
杉、檜、桐、パインなど針葉樹系は、柔らかいのでキズになりやすいですが、温かみがある樹種です。
床暖房する場合には、専用の床材を選定する必要があります。
湿気の多い場所には、収縮の少ない合板フローリングの方が適している場合もあります。
犬がいる場合は、つるつる滑る床は犬の足腰に悪影響があるので、
グリップの利く床にしてあげた方がいいです。
最近は少ないですが、防音性を高めたい場合は、絨毯敷きにします。
玄関など土間部分には、タイルや石張が多いです。
滑り止めのために豆砂利舗装とすることもあります。
スロープなど転倒することが想定される部位には、ゴムチップ舗装で柔らかい材料があります。
ウッドデッキはとても人気があります。
風ざらしでも耐久性の高いイペ、ウリン、セランガンバツなどの南洋材を使用しますが、
灰汁が流れたり、こどもの柔らかい肌には小さなささくれが刺さったりデメリットもあるので、
木粉樹脂でできたデッキ材などにする場合もあります。
床だけでとりとめもなくだらだらと書いてしまいました。すみません。
次回は壁についてさらにだらだらと書いてみます。
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横浜の設計事務所
【コア建築設計工房】 井下
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