JR在来線乗継で三条大橋に向かうには、京都駅ではなく、その1つ手前、山科駅利用が一般的だ。
山科駅で京都市営地下鉄東西線に乗換、「三条京阪駅」で下車。
地上に上がり、目の前の幹線道路を西に向かえば、すぐに目的の三条大橋がある。
記念に写真を何枚か撮影し、いざ、東に向かってスタート!
プロローグで述べた6区分でいえば、まずは「近江路」を走ることになった。
とはいえ、すでに前述の通り、ここから草津追分までは、東海道との重複区間。
早い話、「旧東海道編30」のコースを逆に走るだけなんだけど。
ということで、詳細な道順はちょいとばかし、端折るとしよう。
スタートしてすぐ、橋を渡ってすぐ、「駅伝の碑」。
これも旧東海道編30の際に見たんだけど、長距離ランナーの1人として、とりあえずもう一度見ておこう。
この幹線道路、行政的には「京都府道37号」ってことになるらしい。
伝統ある呼称として「三条通り」の方が一般的かな?
下にはさっき乗った地下鉄東西線が走っている。
見覚えのある道だけど、逆走も目線が変わって楽しいね。
やがて起伏が始まる左手に、「南禅寺」。
前回も寄りたかったんだけどね。
あまりに有名すぎる観光スポットだし、広大な境内を有するため、「ちょっとだけ」というわけにもいかなさそうなので、今回も素通りする。
勿体ない!!
東海道run同様、主人公は「道」そのものだからさ、一ヶ所でじっくり…ということなら、改めて訪問するしかなさそうだ。
南禅寺の真ん前にあるのが地下鉄東西線「蹴上(けあげ)」駅。
三条通りは少しづつ登っていく。
右手に蹴上浄水場を見てさらに進む。
見覚えのある小道が右に分岐している。
そうそう、「日ノ岡峠」やね。
三条大橋発で江戸を目指す場合は、中山道的にも東海道的にも最初の峠越えになるわけだね。
裏路地のような不思議な空間を、11ヶ月前とは逆に、今、コスモタイガーは登っている。
でもこの道、一方通行ながら、一応、車も通れるんだね~。
やがて「亀の水不動尊」。
江戸時代は、ここで旅人たちが喉を潤したんだね。
さらに走って400mほど。
某宗教の教会があるんだけど、資料によればこの辺りに、最初の一里塚「御陵一里塚」があったらしい。
残念ながらそれらを示す案内板や史跡は何もないけどね。
ただ、この一角、地名として「御陵」と呼ばれているようだ。
突き当って三条通りに再び合流し、右折。
道路の反対側にあるのが天智天皇陵。
「御陵」の由来は当然これやね。
東海道本線をくぐってから左に折れる。
旧東海道編の記憶は新しく、この辺り、迷うこともなく走る。
で、しばらくはこの道路をひたすら東に進むこともわかってるからね。
特段大きな見どころもなく、さっき地下鉄乗換で利用した山科駅前を通過。
400mぐらいかな?
何やら法隆寺の夢殿を連想させる御堂がある。
ちょっとした憩いのスポットになっていて、ほっこりした気分になる。
すぐ後方は「徳林庵」という古いお寺らしい。
左に京阪「四宮」駅を見て、さらにこの道を走るんだった。
左手にスーパーがあり、その前に古い道票が。
「小関越え」といって、ここから山越えで大津宿を目指すルートもあったらしい。
やがて国1を斜めに渡り、住宅街の中を走ると、さぁ着いた!
「山科追分」。
ここも旧東海道編30で既出の通り、京都府・滋賀県の県境。
つまりこれにてまずは京都府完全制覇!
あっけないね。
で、この追分、振り返って今来た道と、そのまま進むのが中山道(東海道)、南西に分岐するのが京街道ね。
そして当然そのまま道なりに進むけど、この道の真ん中が県境という状態がしばらく続くから、不思議な体験を味わえるね。
左手が滋賀県(近江国)、右が京都府(山城国)。
標識も滋賀県と京都府がコロコロ変わるから楽しいね。
交番があって、そこで国1に合流ね。
地図なしでもスルスル行ける。
好きなことは、たった1回でも、なかなか忘れないものだね。
名神高速を潜り、緩やかに登りながら、国1沿いに走る。
沿道に咲く黄色の花が綺麗で、目を奪われる。(冒頭写真)
道路沿いに「月心寺」。
あ、ここも前回、降りてくる際の目印にしてたな。
そんでもって、この月心寺、今コスモタイガーの居る道路沿いは滋賀県だけど、敷地に入ると京都府らしい。
さらに資料によれば、この辺りに2つ目の「走井一里塚」があったらしいんだけどね。
何もないみたいだけど。
歩道橋で反対側に渡って、大谷駅の前の路地を通る。
この辺りも前回同様、不思議なのどかさを感じる。
今回も老舗の「かねよ」は素通り。
走ってる最中だもんね。
国1に合流したところが「逢坂の関跡」。
ここももう一度、写真取っておこうっと。
一応、ここも立派な「逢坂峠越え」なんだけど、大幹線国道1号で、車がビュンビュン走り、その歩道を走ってるだけだからね、実感が湧かないね。
ちなみに逢坂の関は、江戸時代よりさらに以前のもので、中山道の前身、東山道の関所としてここに設けられたらしい。
さぁ、ここからは下り坂。
気持よく降りていきましょう。
京阪電車の線路がトンネルから現れ、右手に寄り添い、コスモタイガー的には楽しい風景。
やがて国道が左右に分かれる。
右に行くのが1号、左が161号。
で、中山道(東海道)は161号だね。
ここも忘れてはいない。
このままどんどん走って、大津市の中心部に入っていく。
途中から京阪電車が路面電車になるんだよね。
気持ち良く走ってたら、行き過ぎてしまい、「浜大津」駅まで来てしまった!
いけねぇ、いけねぇ。
浜大津も、大津市のもう1つの玄関口といえるターミナル駅で、ここはここでぶらついてみたいエリアではあるけれど、今は大人しく戻ろう。
「京町1」の交差点。
ここがかつての大津宿札の辻。
降りてきてここを右折しなきゃいけなかったんだよね。
今度はこの道としばらくお付き合い。
交通量も多い裏通りだけど、滋賀県の県庁所在地大津市の中心部だからね、当然やね。
ただところどころに街道らしさを残しているから、走ってて苦にはならない。
右手奥に見覚えのある洋風の建物。
滋賀県庁やね。
案外、素敵な建物だ。
東海道のときには、何も感じなかったけどなぁ。
やっぱり2度目、どこかに余裕があるのかな。
少し走って右手奥に平野神社がある。
この辺りに「石場一里塚」があったらしいけど、案の定、らしき標識も案内板も見当たらない。
京阪の線路を越え、ちょっと走ったら、これまた記憶に残る「義仲寺」の前に出た。
義仲寺。
すでに拝観済だし、余力もまだ残るけど、次回の行程との兼ね合いもあり、本日、ここをゴールとする。
実走15kmぐらい。
何のことはない。
要するに旧東海道編30を逆走しただけ。
スタート・ゴールをまるまる逆にしただけだ。
でも目線が変わってそれなりに楽しかったけど。
徒歩で膳所駅に向かう。
普通にJR東海道本線で帰れば良いものを、止せばいいのにまたまたお気に入りの京阪電車(石山坂本線)を楽しみ(旧東海道編28参照)、石山駅に出て、そこから東海道本線に乗る、変人コスモタイガーであった。
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