建交労長崎県本部

全日本建設交運一般労働組合(略称:建交労)長崎県本部のブログです。
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日鉄T訴訟の最高裁不受理決定!

2017年02月24日 15時21分37秒 | 西日本石炭じん肺訴訟

日鉄T訴訟の勝利が確定!

西日本石炭じん肺日鉄T訴訟の最高裁不受理決定が2017年214日付けで出され、Tさんの勝利が確定しました。被告の上告(2016年9月27日)からわずか5か月足らずの決定です。

日鉄T訴訟は、一度日鉄鉱業に最高裁決定で勝利したのち、夫の遺族補償請求が認められたため、その差額を求め再度2015年3月16日に日鉄鉱業を訴えた裁判です。

福岡地裁は、2016年2月23日に日鉄の主張を退け、原告Tさんの主張を全面的に認める判決を言い渡しました(日鉄41回目の敗訴)。引き続く控訴審も同年9月26日日鉄の主張を棄却しました(日鉄42回目の敗訴)。日鉄は、翌9月27日最高裁に上告していました。

追加提訴から2年間、ご支援ご協力誠にありがとうございました。


日鉄鉱業本社前で抗議行動!

2016年09月30日 10時44分49秒 | 西日本石炭じん肺訴訟

9月26日の控訴審判決を受け、27日からTさんを始め代表10名の長崎請求団員が上京し28日8時30分から日鉄本社前に結集しました。判決翌日の27日にはすでに上告していた日鉄鉱業に対する抗議の大宣伝行動を行いました。

宣伝行動には、トンネルじん肺根絶原告団、首都圏建設アスベスト原告団、じん肺キャラバン関東ブロック行動参加者、東京支援連などからも合流し200人が参加しました。

東京土建の大型宣伝カーからなくせじん肺全国キャラバン事務局長の鈴木剛弁護士、西日本石炭じん肺訴訟弁護団長の岩城邦治弁護士、同事務局長の山本一行弁護士、Tさん、東京支援連の柴田和啓さん、トンネルじん肺根絶闘争本部長の佐藤陵一さん、千代田区労協の水久保文明さん、いの健センターの色部佑さんと続々に日鉄に対する怒りのスピーチを行いました。

日鉄本社がある地域の労働組合として運動を続けてきた水久保さんは「じん肺でなくなった労働者は、日鉄によって殺されたのだ。地元千代田からも日鉄に対する抗議を強めていく」と語気を強めました。

医療関係で働いてきた色部さんは「命と健康を守るのがいの健センターの役割。労働者の命と健康を奪った日鉄は許せない。無駄な裁判費用を使うのなら、賃上げに使うべきだ」と怒りを表明しました。

長崎からの参加者は、日鉄本社前行動が終了後、新宿駅西口で行われた東京のじん肺キャラバン出陣式に参加しました。


西日本石炭じん肺田川訴訟 控訴審でも日鉄に勝利!

2016年09月27日 12時59分02秒 | 西日本石炭じん肺訴訟


鉄T訴訟控訴審勝訴判決勝ち取る!

 「第27回なくせじん肺全国キャラバン行動」(9月26~10月18日)の初日、西日本石炭じん肺T訴訟の福岡控訴審判決が午後4時にあり、福岡高裁の白石哲裁判長は福岡地裁の判決をそのまま維持し、日鉄鉱業の控訴を棄却しました。これで、日鉄鉱業には42回目の断罪が下されました。白石裁判長は、判決の要旨を分かりやすくゆっくりと諭すような言葉で読み上げました。

 判決後、裁判所前で旗出しが行われ、西日本石炭じん肺長崎請求団の山口団長が「日鉄に42連勝」と書いた垂れ幕を掲げ、その横で目を潤ませたTさんが亡くなった夫の遺影を持ち、参加者全員が万歳を三唱しました。

報告集会で喜び語る!

 その後、三井松島産業が所有するパインビルの貸会議室に移り、裁判報告集会が開催されました。柴藤拓也弁護士が、この裁判での注目点について解説しました。柴藤弁護士は、故一敏さんが生存中に日鉄を訴えた裁判で、福岡高裁は一度判決を出し最高裁で確定した。被告側は同じじん肺被害という理由で追加の提訴はできないと主張してきた。しかし、福岡地裁はすんなり認めたが、高裁が認めるかが争点であったが、高裁もなんなく認めてくれた。Tさんと遺族が訴えた、死亡という被害は新たな被害であり、人間の死というものがいかに重要なことかを認めたもので、重要な判決だったと評価しました。さらに、じん肺死と共同原因死の200万円の差を認めなかった点でも画期的な判決だったと述べました。

 引き続き、Tさんに寄り添い、夫さんの生存中から、Tさんの追加提訴まで関わった小山一郎弁護士と柏真人弁護士が、勝利の喜びを語りました。

 最後に、Tさんが、一緒にたたかってくれた仲間と弁護団に感謝の言葉を述べ、仏壇のお父さんに早速報告したいと語り大きな拍手に包まれました。

 原告のTさんはじめ請求団と弁護団、建交労と支援組織は、日鉄鉱業にじん肺被災者に謝罪し上告せずじん肺問題を全面解決するように求めて、28日朝から東京丸の内の本社前で大要請行動を行います。


西日本石炭じん肺田川訴訟が福岡高裁で結審 9月26日判決へ

2016年07月08日 11時03分09秒 | 西日本石炭じん肺訴訟

 西日本石炭じん肺田川訴訟の控訴審第1回弁論が、7月4日14時から福岡高裁で開廷されました。今回の裁判は、本年2月23日福岡地裁で、Tさんの損害賠償請求が認められたものの判決を不服とした被告日鉄鉱業の不当控訴を受けての第1回弁論でした。
 裁判では、原告のTさんと柴藤拓也弁護士が意見陳述しました。Tさんは「とにかく、日鉄に、お父さん(故人)がじん肺にかかってから、ずっと苦しんで死んでしまったことを分かって欲しいです」「日鉄の関係者に、頭を下げて欲しいです。本当は生きているうちにお父さんに、直接、頭を下げてほしかったです」と胸を詰まらせながら裁判官に訴えました。
 柴藤弁護士は、被告日鉄側が控訴理由とした「Tさんは、故一敏さんが生存中に裁判を起こし一度決定が出ているので、改めて訴訟を起こすことはできない」とする理由に対し、じん肺死が認められたことによる新たな請求であり、「請求できるのは当然」であるとする反論の陳述をおこないました。被告側は新たな陳述をすることもなく、裁判は1回の弁論で結審しました。判決は、9月26日午後4時に言い渡されます。

福岡地裁前での門前集会!

支援のみなさんに訴えるTさん!


日鉄鉱業㈱第102回株主総会で、じん肺問題を訴える

2016年06月30日 15時53分41秒 | 西日本石炭じん肺訴訟

日鉄鉱業株式会社の第102回目の株主総会が6月29日に行われました。西日本石炭じん肺長崎請求団の組合員や弁護団、東京支援連などから60名以上が参加しました。

東京駅前の第一等地、丸の内の行幸通りに面した郵船ビル本社前に結集し、株主総会に参加する人たちにチラシを配りながら宣伝行動を行いました。日鉄鉱業は、1979年11月の長崎北松じん肺訴訟で訴えられてから、伊王島じん肺訴訟、日鉄全国第2次訴訟、日鉄全国第3次訴訟、西日本石炭じん肺訴訟などで36年間も被告席に座り続けています。実にこの間、最高裁を含め41回の敗訴決定を受けているのです。
日鉄鉱業は炭鉱経営を行っていた大企業ですが、炭鉱で働いてきた労働者がたくさんじん肺に罹患しました。日鉄鉱業以外でもじん肺は発生しましたが、他の炭鉱企業は患者や遺族に謝罪しじん肺問題を解決しました。
患者や支援する人たちも株主として総会に出席し、会社の姿勢について質問しこの問題を解決するよう求めました。
今回の総会では、福岡地裁で敗訴した田川裁判は、じん肺問題を解決していないために遺族補償分を追加して請求された裁判、会社として無駄な金を使っているのは問題ではないか、患者に謝罪して早期解決すべきでないのかと質問しました。さらに、会社が「日鉄鉱業コーポレートガバナンス基本方針」を制定したことに対し、方針は「従業員や元従業員も当然大切にする方針であるはず」「じん肺にり患した元従業員」の思いを聴き、謝罪し解決するべきではないのかと迫りました。

このような、切実な質問にも紋切り型に切り捨てる佐藤公生社長に参加者は憤っていました。