建交労長崎県本部

全日本建設交運一般労働組合(略称:建交労)長崎県本部のブログです。
労働相談は、095-801-8800まで。

第32回なくせじん肺キャラバン行動、長崎市、県医師会要請行動!

2021年10月26日 16時48分33秒 | なくせじん肺キャラバ...

2021年(第32回)なくせじん肺全国キャラバン =長崎実行委員会便り・第2号(長崎市・県医師会要請)= 
2021.10.15 実行委員会事務局

<長崎市要請行動>

10月14日午前10時から長崎市要請を行いました。長崎市にはあらかじめ7項目の要請提案をしており、各課から事前文書回答をもらいました。市からは環境部長、建築部長、商工部長、市民健康部理事、南総合事務所長をはじめ、関係課から11人が応対しました。キャラバン実行委員会からは横山巖代表世話人をはじめ11団体13人が参加しました。

 最初に、市職員が野母崎運動公園の建築解体に伴うアスベスト調査で虚偽報告した問題で、市のアスベストに対する姿勢を問いました。南総合事務所長は「解体前にアスベストの確認作業を行わなければならなかったにもかかわらず、工事の進行に遅れが出ていたことで、手続きをせずに虚偽申告を行った」「地域整備課が申告の食い違いに気づき石綿の飛散は防ぐことができた」「工事全体の進行状況把握ができていなかったことが今回のケースを起こしてしまった要因」「今後は業務管理の徹底を行う」と述べ謝罪をしました。キャラバン側は「アスベスト被害が出ずに安堵もしたが、市民はアスベスト自体の認識がないので、各世帯にアスベスト被害の周知や各家での検出検査ができるようにしてもらいたい」と要望しました。

 携帯型アスベストアナライザーの配備に対して、長崎市は「購入検討はしていない」と回答していますが、鹿児島市などが総合給付金制度を活用し含有検査ができる体制をとったことを伝え、今後長崎の石綿被害を減少させるためにもアナライザーの配備も含め未然に石綿被害を防ぐ体制を取るよう再度要請しました。

長崎市は、把握しているアスベスト対策未実施への対策について、具体的な対策を提示していくと回答しました。また参加者からは、市職員にもアスベスト診断士資格を持った職員の配置が必要ではないかと問題提起もされました。

 三菱長船じん肺第3・4陣訴訟の早期解決を三菱重工㈱に対し要請してもらいたいとの要望には「裁判の行方を見守っていきたい」との回答。三菱長船で長年就労した参加者からは「三菱長船による石綿被害は累計228人だが、実際はこの数よりも多くの被害者がいる。市は石綿被害防止に向けた活動を広く取り組み、働きやすい環境をつくってもらいたい」と要望しました。

 

<長崎県医師会要請行動>

14日午後3時30分から長崎県医師会に要請を行いました。

 要請には実行委員会から4団体(じん肺・アスベスト根絶三菱長船の会、三菱長船じん肺患者会、民医連、建交労)5人が参加しました。医師会からは牟田幹久常任理事(医師)、藤田成裕常任理事(医師)が応対しました。

 県医師会には、じん肺・アスベスト患者への対応や問診の徹底についても申し入れました。医師会の中でも「石綿肺」の認知・把握など薄れてきている現状があるが、産業医だけでなく、若い医師にも「アスベスト被害」の現状や症状も伝えていくようにしていきたいと回答。医学生には講義の中で、扱われているとの回答でした。

 昨年はコロナウイルス感染防止対策もありインフルエンザが流行せずにいたが、今年はワクチンの予約数が少ない状況であると説明。じん肺患者の方々には予約をしてもらうことで優先的接種の協力もできるということを強調されました。

 粉じん作業者の間質性肺炎は、粉じん暴露時間や現場などの関連性も踏まえ、学問的に研究して明確にしていく必要性があることも説明していただきました。二人の医師は、診療時間を割いて参加され、改めて感謝いたします。

 解散総選挙となり、あわただしい状況になってまいりました。国会請願署名につきましては引き続き取り組みをお願いいたします。集まっている署名につきましては、事務局までお送りいただければ助かります。長崎市内につきましては、ご連絡いただければ取りに伺います。


第32回じん肺キャラバン労働局、長崎県要請を行いました!

2021年10月26日 16時32分29秒 | なくせじん肺キャラバ...

2021年(第32回)なくせじん肺全国キャラバン=長崎実行委員会便り・第1号(労働局・県要請)=

2021.10.14 実行委員会事務局

<長崎労働局要請行動>

10月13日10時より長崎労働局要請を行いました。労働局側は、監督課長、健康安全課長、労災補償課長、監察監督官、労働衛生専門官、労災監察官の6名が対応しました。実行委員会からは横山巖代表世話人、友澤悠季長崎大学環境科学部准教授(来年4月から戸田清代表世話人の後任)をはじめ10団体から12名が参加。

 まず、中里研哉事務局長が「建設アスベスト問題が大きな社会問題になっており、長崎でも10月4~6日全国アスベスト電話相談に11件の相談が寄せられ、まだまだ被害がうずもれていると実感した。問題を共有し被災者救済と根絶に向けて取り組んでもらいたい」と主旨説明をおこなった後、担当課長から全国統一要請と長崎実行委員会独自要請に回答がありました。

 新型コロナのPCR検査等の費用は主治医が必要と認めれば労災での取り扱いにできるので、関係機関に説明を行うようにしているとの回答でした。本省所掌事項については「本省に伝える」「「提言に盛り込まれているので本省に伝える」との回答でした。石綿健康管理手帳の申請手続に関する説明会の実施についてはホームページにも掲載すると述べました。アスベストアナライザーの配置については本省に要請しているがまだ長崎労働局には配備されていないとの回答です。トンネル坑内での労働時間短縮問題では、改正36条に基づき8時間を守るよう指導しているが、実際現場に入っての指導はできていないのが現状だと回答しました。

 長崎県独自の要請でじん肺管理区分決定と合併症認定については73件の申請数で管理1が17名・管理2が43名・管理3イが6名・管理3ロが6名・管理4が1名でした。石綿健康管理手帳の2020年度新規交付数は53名でした。労災認定は、中皮腫が新規9人累計278人、肺がん新規10人累計237人、石綿肺新規0累計25人、石綿胸水新規2人累計13人、びまん性胸膜肥厚新規1人累計14人でした。中皮腫9人のうち造船関係は7人、建設業が1人でした。アスベスト解体現場への立ち入り検査は25件でした。

 

<長崎県要請行動>

崎県要請は13日13時30分より9団体11人で行いました。県側からは雇用労働政策課、地域環境課、医療政策課、建設企画課、道路建設課、建築課から8人が出席しました。

 全国統一要請と長崎実行委員会独自の要請に、県は所掌以外については労働局に伝えるとの回答でした。

 今後建設が予定されている県発注のトンネル工事は今年度の発注はないが、今後4か所を予定しているとの回答。対馬の現場では4週7休(地元業者)で行われているとの回答でした。36条での時間外労働の理由については「工期内の完成のため」、実際現場に行っての指導はおこなっていないとの回答でした。

 アスベスト問題では、解体作業に伴う飛散で被害を受けるのは解体労働者だけではなく、周囲の住民も被害を受けることを認識してほしい、アスベストアナライザー導入で簡易に調べる事ができるので購入をしてもらいたいと要請しました。局側は、購入価格700万・リースでも30日で88万円と高額である事や九州各県とのすり合わせも踏まえて検討課題と回答。「人の命の問題でありもっと積極的に検討してもらいたい。最近は建物解体だけでなく自然災害でもアスベスト飛散が問題になっている。県民を守るため検討すべき」と要求しました。民医労の参加者からは、アナライザーを福岡から講師が持参し学習会を開催した時の写真を示し購入を促しました。

 造船業への粉じん防止対策を徹底してもらいたいとの要望に対しては「造船業だけに特化したことはやっていない」との回答。三菱長崎造船じん肺第3・4陣訴訟の早期解決を三菱重工㈱に要請するようにとの要望についても「司法に関することなので無理」との回答でした。

 


第32回なくせじん肺キャラバンがスタートしました!

2021年10月26日 16時07分04秒 | なくせじん肺キャラバ...

2021年(第32回)なくせじん肺全国キャラバン=長崎実行委員会便り・臨時号= 

 2021.10.6 実行委員会事務局

<全国一斉アスベスト被害電話相談がおこなわれました>

10月4日から6日まで、フリー電話による「全国一斉アスベスト被害電話相談」が行われました。

テレビなどで報道されたこともあり長崎県内の相談者は、4日-7件、5日-2件、6日-1件の計10件の相談がありました。

横山巌弁護士、魚住昭三弁護士、中里研哉事務局長らが応対しました。

相談内容は、中皮腫を発症し37歳で弟さんを亡くされた方、3年前に中皮腫が発生し生活保護を受給しながら現在抗ガン剤治療を受けてい

る方、アスベスト曝露が明確にもかかわらず特発性間質性肺炎で死亡したとされた方などどれも切実な相談でした。すでに時効で請求できない方や、生きておられたら労災請求が可能であったと思われる事案もありとても残念です。

<ビデオメッセージがユーチューブで配信されました>

 今回のじん肺キャラバンもコロナ禍のため、じん肺患者の皆さんは行動への参加が制限されています。関係機関や全国の皆さんに訴えるため、期間限定のユーチューブでアップされました。長崎実行委員会からは三菱長船じん肺第3陣原告団長、西日本石炭じん肺請求団長、全国トンネルじん肺長崎原告団長が登場しています。

下記のリンクからご視聴ください

https://youtu.be/UVF-CRwvjMc

 

<伊王島までキャラバン宣伝カーが走りました!>

 10月4日はとても天気が良く、風光明媚な伊王島までキャラバンカーで走りました。運転手は中里事務局長、アナウンサーは建交労の新人書記Uさんです。

Uさんは炭鉱閉山後の伊王島で生まれましたが、じん肺のことは父親の市議からも聞いて育ちました。祖父のは、元日鉄伊王島炭鉱労組の組合長をした人でもあります。

 日鉄伊王島じん肺訴訟が激しくたたかわれていた時、キャラバン行動が始まりました。父親の市議さんには第1回キャラバンの時、東京までキャラバンカーを運転していただきました。

これも何かのご縁ですね(写真後方には伊王島のカトリック馬込教会が写っています)。

<来週は労働局、長崎県、長崎市、県医師会要請を行います>

 来週の10月13日(水)10:00長崎労働局、長崎県13:30、14日(木)長崎市10:00、長崎県医師会15:30要請を行います。参加される各組織の皆さん宜しくお願いいたします。


第29回なくせじん肺全国キャラバン東京終結行動(10月23~24日)

2018年12月28日 16時05分51秒 | なくせじん肺キャラバ...

10月23~24日 じん肺キャラバン東京集結行動!

第29回なくせじん肺全国キャラバン東京終結行動は、10月23~24日に行われました。長崎実行委員会からは、実行委員会事務局、三菱長船じん肺患者会、じん肺弁護団、建交労九州支部長崎分会、トンネルじん肺根絶原告団、西日本石炭じん肺請求団、三菱長船第3陣原告団の代表16人が参加しました。

院内集会で山口団長と白木事務局長が訴え

   参加者は23日12時から厚労省・環境省前集結行動に参加。冷たい小雨が降る中での行動となりましたが、じん肺被害の救済と根絶を全国実行委員会の主催者・支援の代表が厚労省。環境省に訴えました。
 
その後は衆議院第1議員会館で「全国キャラバン終結・院内集会」が開催されました。院内集会では、自民、公明、立憲民主、国民民主、共産党、自由党の国会議員16人と51人の秘書が出席しました。小林邦子弁護士が特別講演を行いました。西日本石炭じん肺請求団の山口等団長、三菱長船第3陣の白木剛事務局長が決意表明を行いました。

50名で三菱重工本社要請行動!

  

 翌24日は、厚労省要請と企業要請がおこなわれ、長崎からの参加者、建交労九州ブロック、全造船三菱重工支部関係者、三菱下関第2陣原告団、弁護団など50名は品川駅前の三菱重工本社要請に参加しました。
 
三菱重工本社は、例年通りキャラバン実行委員会の要請は受け取らないということで横断幕を掲げ、ハンドマイクで通行人の人たちに呼び掛けながら抗議の宣伝行動をおこないました。
 
ハンドマイクを握ったのは、全国じん肺キャラバン事務局長の鈴木剛弁護士、三菱長船第3陣横山巖弁護団長(写真上)、三菱下関第2陣板淵力弁護士、西日本石炭じん肺岩城邦治弁護団長、三井金属神岡じん肺第3陣原告川上晋さん、じん肺キャラバン長崎実行委員会の河野真一さん、三菱長船患者会の塚原繁次代表、三菱下関第2陣原告団事務局の藤永禮三さん、建交労九州支部緒方徹治委員長らが次々に訴えました。
  最後に建交労全国労職部会高田正也副部会長の音頭でシュプレヒコールを行いました。

霞ヶ関官庁街を300人でデモ行進!

  霞ヶ関デモ行動は、日比谷公園の霞門からスタートしました。昨年に引き続き、国会請願デモは中止になりました。
 
霞門前に集合したデモ隊300人はじん肺被害の早期救済・トンネルじん肺基金成立・関連法の制定などを訴え、農林水産省、経済産業省前を通り日比谷文化図書会館まで官庁街周囲を練り歩きました。デモの先頭には、三菱長船第3陣原告団の白木剛事務局長が立ちました。昨年は、国会解散で請願行動ができず中止、今年も臨時国会召集日と重なり提出できませんでした。長崎を初め全国からの署名は1月に提出することになりました。
 
「国はじん肺患者に謝れ」「国はじん肺を根絶せよ」「国はアスベスト被害をなくせ」などと声高らかにシュプレヒコールをおこないながらデモ行進をおこないました。


第29回なくせじん肺全国キャラバン岐阜神岡行動(9月27~28日)

2018年12月28日 15時49分22秒 | なくせじん肺キャラバ...

山間の企業城下町に300人が集い、騒然とする神岡町!


  
   第29回なくせじん肺全国キャラバン出陣式が9月27日午後2時から岐阜県飛騨市神岡町の神岡公民館ホールで開催され全国から300人が参加しました。
  全国じん肺弁護団連絡会議の田中貴文幹事長が主催者あいさつをおこない、長崎から参加した全国トンネルじん肺闘争団の松田哲朗さん、西日本石炭じん肺請求団の山口等さん、三菱長船第3陣の白木剛さんも決意表明をおこないました。集会が終わると、町内をデモ行進しました。人口8,000人の企業城下町は騒然としていました。長崎からは14人が参加しました。

 三井金属神岡鉱業所前で要請行動。門を閉じ、応対しない会社に参加者は抗議の宣伝をおこないました!

  

   キャラバン神岡行動の2日目は、岐阜県要請、高山市要請、三井金属神岡鉱業要請がおこなわれました。長崎からの参加者は、三井金属要請行動に参加しました。
   三井金属神岡鉱業は要請団に対し、門を閉め要請に応じようとしません。ガードマンを2人門扉前に立たせるだけです。会社で長年働きじん肺に罹患した患者もいる中、不遜な態度に参加者一同怒りが爆発しそうでしたが、大人の対応ですぐに抗議行動に切り替え宣伝カーから優しく諭すような口調で会社と中で働く労働者に呼びかけました。
   「会社は、最高裁判所で加害責任を断罪されているにもかかわらず、じん肺を解決しないのは許されません。三井金属鉱業神岡鉱業所は、早期にじん肺問題を解決してください」「企業としてコンプライアンスを遵守してください」「働く労働者のみなさんは会社に安全衛生対策を強めるよう求めてください」と労働組合や医療関係者など全国から支援に駆けつけた皆さんが切々と訴えました。
  長崎からも三菱長船じん肺第3陣訴訟の横山巖弁護団長(写真右上)、西日本石炭じん肺長崎請求団の山口等団長、元日鉄長崎北松じん肺訴訟遺族の石丸吉一さんが訴えました。