日鉄鉱業株式会社の第98回定時株主総会が6月28日、丸の内にある郵船ビル6階会議室で開催されました。株主総会には、松本六朗社長以下の取締役、監査などの役員が勢ぞろいしました。出席株主は、約50~60人というところでしょうか。明らかに社員株主という方々が大半でしたが、日鉄鉱業の炭鉱で働きじん肺になった患者や亡くなったじん肺患者の遺族、日鉄鉱業じん肺裁判に関わっている弁護士、労働組合からも参加しました。
株主総会では毎年、懸案のじん肺問題について質疑が交わされます。まず、98回株主総会では、最高裁や高裁で日鉄に勝訴した原告から社長に謝罪をする気があるのか質問されました。これに対し松本社長は「じん肺にかかった人とかからない人に差別をしたわけではないので、謝罪はしない」とわけのわからない回答を繰り返しました。
今回は、長崎請求団員のAさんのことが注目を受けました。Aさんは、西日本石炭じん肺訴訟5次原告として、日鉄を訴えたのですが、83歳という高齢でしかも、肺癌と続発性気管支炎を合併しています。Aさんの所属する建交労長崎県本部は、裁判によらず、交渉で解決を試みましたが、日鉄は95年11月に非提訴組の代表と交わした「覚書」に固執し、Aさんは肺癌などの合併症にかかって3年未満なので12分の1の解決基準額しか払わないと回答してきました。株主総会では17年前の「覚書」の矛盾について担当の執行役員である塩川常務が「昔のことなので『覚書』についてはわかりません」と応える始末です。
「非人道的」「他社と同じように和解で解決すれば何の問題も起こらない」「いたずらに裁判を起こされ、会社に損害を与えるものだ」などの質問が相次ぎましたが、松本社長は「『覚書』を変更するつもりはない」を繰り返すのみでした。
株主総会を通じて明らかになってきたのは、厚顔無恥な松本社長の答弁にも歯切れの悪さが目立ちました。誰が考えても「会社に不利益を与えているじん肺未解決問題」を解決しない限り株主の皆さんは納得しません。
株主総会では毎年、懸案のじん肺問題について質疑が交わされます。まず、98回株主総会では、最高裁や高裁で日鉄に勝訴した原告から社長に謝罪をする気があるのか質問されました。これに対し松本社長は「じん肺にかかった人とかからない人に差別をしたわけではないので、謝罪はしない」とわけのわからない回答を繰り返しました。
今回は、長崎請求団員のAさんのことが注目を受けました。Aさんは、西日本石炭じん肺訴訟5次原告として、日鉄を訴えたのですが、83歳という高齢でしかも、肺癌と続発性気管支炎を合併しています。Aさんの所属する建交労長崎県本部は、裁判によらず、交渉で解決を試みましたが、日鉄は95年11月に非提訴組の代表と交わした「覚書」に固執し、Aさんは肺癌などの合併症にかかって3年未満なので12分の1の解決基準額しか払わないと回答してきました。株主総会では17年前の「覚書」の矛盾について担当の執行役員である塩川常務が「昔のことなので『覚書』についてはわかりません」と応える始末です。
「非人道的」「他社と同じように和解で解決すれば何の問題も起こらない」「いたずらに裁判を起こされ、会社に損害を与えるものだ」などの質問が相次ぎましたが、松本社長は「『覚書』を変更するつもりはない」を繰り返すのみでした。
株主総会を通じて明らかになってきたのは、厚顔無恥な松本社長の答弁にも歯切れの悪さが目立ちました。誰が考えても「会社に不利益を与えているじん肺未解決問題」を解決しない限り株主の皆さんは納得しません。