本日、福岡地裁で西日本石炭じん肺第5次訴訟の判決が行われ、当然ながら被告日鉄鉱業に対して35度目の断罪となりました(詳細は後日紹介します)。原告団、弁護団より声明が出されましたので下記にご紹介します。
1 本日、福岡地方裁判所は、西日本石炭じん肺第5次訴訟の判決を行いました。
判決は当然に、日鉄鉱業の責任を断罪し、これで日鉄鉱業はじん肺訴訟で、実に35連敗となりました。このうち10回は最高裁の判決、決定です。
2 この訴訟の原告は、きわめて重篤な肺がんに罹患し、あとどのくらい余命があるのか心配されていました。私たちは、提訴前にも、株主総会でも、提訴後にも、再三にわたって、例外的にでも早期に解決をしてほしいと申し入れました。しかし、日鉄鉱業はこの命あるうちの解決をという当然の願いを踏みにじり、解決をしようとしませんでした。裁判所も、和解を進めようとしたのですが、日鉄鉱業はそれも拒否しました。判決も急ぐことになり、年末にもかかわらず判決日が決まったのです。
しかし、この原告は判決まで長らえることもできず、12月10日になくなりました。
解決をみることのできなかった原告の無念はたいへん大きなものだと推測されます。このことを考えると、頑なに和解を拒否し続ける日鉄鉱業の対応は、あまりにも非人道的で、非常識という思いが強まります。私たちは日鉄鉱業に対して改めて激しい怒りをかきたてています。
3 日鉄鉱業は、このように敗訴判決を重ねて、どうして平然としていられるのでしょうか。賢明な同業他社や国は、どこも和解を行い、早期にじん肺問題を解決してきています。悲惨な被害を受けているじん肺患者の早期救済の必要性を理解し、また、それが社会的な評価につながり企業の利益と考えているからです。
4 福岡高裁では、西日本石炭じん肺第4次訴訟の判決が、2月18日に予定されています。最高裁に継続している第3次訴訟の決定も近くあると思われます。これらの判決、決定を待たず、日鉄鉱業が、患者の苦しみを理解し、謝罪し、じん肺根絶を誓約し、和解によって被害を救済すべきであることを、改めて訴える次第です。
声明
2012年12月26日
西日本石炭じん肺訴訟原告団
西日本石炭じん肺訴訟弁護団
西日本石炭じん肺訴訟弁護団
1 本日、福岡地方裁判所は、西日本石炭じん肺第5次訴訟の判決を行いました。
判決は当然に、日鉄鉱業の責任を断罪し、これで日鉄鉱業はじん肺訴訟で、実に35連敗となりました。このうち10回は最高裁の判決、決定です。
2 この訴訟の原告は、きわめて重篤な肺がんに罹患し、あとどのくらい余命があるのか心配されていました。私たちは、提訴前にも、株主総会でも、提訴後にも、再三にわたって、例外的にでも早期に解決をしてほしいと申し入れました。しかし、日鉄鉱業はこの命あるうちの解決をという当然の願いを踏みにじり、解決をしようとしませんでした。裁判所も、和解を進めようとしたのですが、日鉄鉱業はそれも拒否しました。判決も急ぐことになり、年末にもかかわらず判決日が決まったのです。
しかし、この原告は判決まで長らえることもできず、12月10日になくなりました。
解決をみることのできなかった原告の無念はたいへん大きなものだと推測されます。このことを考えると、頑なに和解を拒否し続ける日鉄鉱業の対応は、あまりにも非人道的で、非常識という思いが強まります。私たちは日鉄鉱業に対して改めて激しい怒りをかきたてています。
3 日鉄鉱業は、このように敗訴判決を重ねて、どうして平然としていられるのでしょうか。賢明な同業他社や国は、どこも和解を行い、早期にじん肺問題を解決してきています。悲惨な被害を受けているじん肺患者の早期救済の必要性を理解し、また、それが社会的な評価につながり企業の利益と考えているからです。
4 福岡高裁では、西日本石炭じん肺第4次訴訟の判決が、2月18日に予定されています。最高裁に継続している第3次訴訟の決定も近くあると思われます。これらの判決、決定を待たず、日鉄鉱業が、患者の苦しみを理解し、謝罪し、じん肺根絶を誓約し、和解によって被害を救済すべきであることを、改めて訴える次第です。