私の音楽 & オーディオ遍歴

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歌とピアノの Summer Joint Concert 2017(in 足利市民プラザ)

2017年08月07日 | コンサート
ブラザーアーティストシリーズ No.40
歌とピアノの Summer Joint Concert
(バリトン)高橋駿
(ソプラノ)新井ちひろ
(ピアノ)新野見卓也
2017.8.6 足利市民プラザ 文化ホール



まだ有名ではない若手クラシック演奏家達による小さなコンサート。
地元の知り合いが出演するので、半分付き合いで行ってきました。
開始前の会場は満員御礼状態。
若手アーティストによる演奏会としては異例?

しかししか〜し、その高レベルの演奏に度肝を抜かれ、大満足で帰ってきました(^^)。

バリトンの高橋さん:
日本語の歌(「死んだ男の残したものは」谷川俊太郎:作詞、武満徹:作曲)にはやられました。
こころにスウッと入ってきて涙が流れそうになりました。
ただ、中音域がふつうの声に近くなってしまったり、高音部が裏返ってしまったり、今後の鍛錬が期待されます。

ソプラノの新井さん:
我が家の子どもたちがお世話になった中学校の音楽の先生の娘さん。
楽譜に忠実に歌い、声の質もまだ硬さを感じますが、表現力が素晴らしい。
「顔芸」とでも云いたくなるような、観客を盛り上げる表情変化を見せてくれました。
これから艶やかさを兼ね備えると素晴らしい歌い手さんになるのでは、と将来を期待させてくれる歌唱でした。

ピアノの新野見さん:
そしてこのコンサートのキーマンは、歌手ではなくピアノの新野見卓也さんでした。
伴奏役にとどまることはなく、歌曲の解説も担当し、ソロ演奏では会場の雰囲気を変えてしまう音楽の力を感じさせてくれました。
ドビュッシーの「水の反映」では揺らぐ空気感を表現し、
リストの「ハンガリー狂詩曲第12番」ではピアノが壊れそうになるほどの迫力で演奏してくれました。

実は新野見卓也さん、私の恩師の息子さんです。
恩師と云っても、私が中学生の時に学生実習で来た音楽の先生。
その後学校教師ではなくピアノ教室の先生となり、今では地元の名士です。
ピアニストの卓也さんは大学はICU(国際基督教大学)と音楽とは無縁の大学でしたが、音楽への夢を諦められず、人生をプチリセットし、現在はハンガリーのリスト音楽院で海外修行中です。
うちの長男と小学校〜中学校〜高校〜大学と一緒のよき先輩でもあります。

卓也さんにはもう一つ、縁があります。
長女がもう合唱コンクールのソロで出場したときに、ピアノ伴奏をしていただきました。
私の恩師のピアノ教室の先生に
「誰か伴奏してくれる人はいませんか」
と相談したところ、
「それならうちの息子にやらせるわ」
と快諾していただきました。
今では恐れ多くてあんなお願いはできません(^^;)。

卓也さんは「世界文学全集」とか「世界思想全集」とかを読破してしまう高いIQの持ち主で、ピアノ演奏も素晴らしいのですが、そのバックグラウンドの知識も豊かな音楽家です。
楽曲の説明にその片鱗が見え隠れしました(^^)。

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