講談社現代新書、2011年発行。
前項(「開き直る」心のセラピー)と同じ著者です。
こちらは概念論に終わることなく、実際の認知療法の入口まで解説してあるので、説得力がありました。
「あとがき」にエッセンスが書かれているので引用します;
「認知」という言葉は硬いですが、ものの考え方・受け取り方のようなもの。
私たちは自分のまわりで起きていることを自分なりの方法で判断し、解釈しながら生きています。
ですから、同じ場所で同じ体験をしていても、人によってその受け取り方は様々です。
「認知療法」というのは、認知に注目することで、気持ちや行動をコントロールする治療法です。
一つの現象をどう捉えるか、には個人差がありますが、ストレスがかかると偏り・歪みが生じがち。
それを自己分析することにより自覚し、バランスがよい方向へ向けていく思考訓練法、と私は受け取りました。
確かに「思い込み」によるデメリットは自分の経験でも多々あります。
うつ・不安障害など、病的バランスに陥った時だけでなく、ふだんの生活にも役立つ考え方だと思いました。
<紹介されているお役立ちHP>
★ 「心の健康」(厚生労働省)・・・うつ病の認知療法・認知行動療法マニュアル(平成21年度厚生労働省こころの健康科学研究事業「精神療法の実施方法と有効性に関する研究」)他がダウンロード可能。
★ 「うつ・不安ネット」・・・著者が2008年に解説したセルフヘルプ用認知療法活用モバイルサイト。
①「簡易抑うつ症状尺度(QIDS・J)」を用いたうつ度のチェックがサイト上で可能。
② 認知再構成のために、困った状況、その時の感情、自動思考、自動思考の根拠と反証を書き込んで、考え方のバランスを取る練習ができる。自動思考の根拠と反証を書き込むと適応的思考の案が自動返信されてきて、それを推敲することでバランスのよい考え方をする練習ができる。
③「こころ日記」を使って自分の心に目を向けながら毎日の生活を整理したり、「こころ体温計」や「こころの変化天気図」を使ったりして行動活性化の手助けをする。
④ 問題解決の技法を用いて、効果的で実行可能な解決策を考えることができる。
⑤ うつ病や不安障害の説明、認知療法のスキルやリラックス法が、テキストや動画などで解説、紹介されている。マインドフルネスによる気づきを助ける動画も活用可能。
⑥ 毎週金曜日に著者のメルマガが届く。
<メモ>
自分自身のための備忘録。
■ 認知は「自動思考」と「スキーマ」の二つのレベルに分けられる。
【自動思考】・・・比較的表層的なもので、ある体験をしたときに瞬間的に頭の中を流れる思考やイメージを指す。自然に、そして自動的にわき起こってくる考えやイメージという意味。
【スキーマ】・・・とは自動思考の基礎になっているその人なりの「こころのクセ」であり、その人がずっと持ち続けている基本的な人生観や人間観である。これは、生まれながらの素質と環境の要因の影響を受けながら、それまでの体験を通して形作られてきた個人的な確信で、その人の心の規則になって考え方や行動をコントロールしている。
自動思考が極端すぎると、現実を客観的に見つめることができなくなって、かえって自分を追いつめてしまうことになる。思うように事態が改善しなかったり、つらい気持ちが続いているときには、そうした自動思考に無理がないかどうか要確認、これが認知療法である。認知療法ではまず自動思考に注目して認知の偏りを修正し、現実に目を向けながら問題を解決していく中で、次第にこころの規則(スキーマ)にも目を向けていくようにする。
■ 否定的認知の三徴
うつ状態の時、私たちは自分を責めるようになっており、人間関係にも自信をなくし、そして将来についてもどうしても暗く考えてしまう。このように、自分自身、周囲との関係、将来の三つの領域に対して悲観的に考えるようになっている認知の状態を、アーロン・T・ベック博士は「否定的認知の三徴」と呼んだ。
■ 認知を変えるには
気持ちや行動をコントロールしたいと考えたときには、気持ちが動揺したときの考えやイメージ(=自動思考)に注目して、それが極端になっていないかどうかを調べてみるようにするとよい。ただし、自動思考が間違っているとか正しいとかという判断するのではなく、どの部分が極端でどの部分が現実に沿った判断なのか、現実を通して丁寧に確認することが大切である。
■ 認知療法の流れ
1.症例の概念化・・・問診を通して症例を理解し、患者の考え方の特徴(スキーマ)を明らかにする。
2.行動的技法と認知再構成法を同時進行
【行動的技法】
下記の技法を望井って考えのバランスを取り、うつや不安などを和らげていく過程を手助けする。
・行動活性化:治療者が患者さんの問題を一緒に整理しながら、日常の生活の中で楽しいことややりがいのあることを増やしていく。
・問題解決技法:具体的な問題を解決するスキルを伸ばしていく。
・アサーション(主張訓練):自分の気持ちや考えを適切な形で相手に伝える。
【認知再構成法】
患者さんの気持ちが大きく動揺したりつらくなったりしたときに、どのようなことを考え(自動思考)、それが気分や行動にどのように影響しているかを現実に沿いながら検討していく。そうすることで、自動思考の内容と現実との「ズレ」に気づくことができ、柔軟でバランスのよい考え方ができるようになって、気持ちが楽になる。
3.スキーマの修正
最後に、患者さんのこころのクセ(スキーマ)を理解して患者と共有し、必要であればそのスキーマを修正し、治療が終結する。
■ 問題を解決する手順
1.問題リストを作る
今気になっていることを思いつくまま書き出す。
2.解決目標を設定する
次にあげる「チェック項目1」の条件を満たすものを取り出して最初の目標にする。
・チェック項目1
① 自分自身にとって重要である
② 解決可能である
③ 具体性がある
④ 将来につながる
・チェック項目2
① これまでに同じような問題に直面したことがあるか
② そのときにどう対処したか
③ それは成功したか
④ 成功しなかったとすれば何がよくなかったのか
⑤ 成功したとすれば何がよかったのか
・チェック項目3
① この問題が解決できたときのメリット
3.問題解決技法
① 問題解決志向:問題に取り組める精神状態を作る。問題解決を妨げている自動思考を書き出してみて、それに反論してみるとよい。
② 問題の明確化と設定:取り組む課題を決める。すべての問題を一度に解決することは困難なので(だからこそ悩んでいる)、何が問題かを具体的に考えて一つだけ選び出す。
③ 解決策の案出:ブレイン・ストーミングをする。問題を絞り込んだ後は、その問題に対してできるだけ多くの解決策を考えてみる(数の法則)。ばかばかしいと思うものも却下せずに全て書き出すことが大切。落ち込んでいるときや不安になっているときには、よい方法まで切り捨ててしまっていることがあるので。
④ 解決策の決定:解決策の利点と欠点を検討し、実行策を決める。ただし完璧な方策というものは存在しないので、ほどほどによい解決策を模索すべし。
⑤ 行動計画の立案:解決策の行動計画を立てる。計画は簡単なものから複雑なものへ、やさしいものから難しいものへと進んで行くようにする。うつ状態の時には気持ちが焦っていることが多く、元気だったときを基準にして物事を行おうと考えがち。そのためにどうしても目標を多核設定してしまいやすいので、意識的に目標を低めに設定するように心がける。
⑥ 解決策の実行:行動計画に基づいて実行する。
⑦ 結果の評価:成功すればその行動を続ける、うまくいかないときは必要に応じて②から④のいずれかに戻って同じ手順を繰り返す。計画通りにできなかったからと言って、自分を責めないようにすべし。落ち込んでいるときにはマイナス面ばかりを見てしまいがちなので、自分の予測がどの程度現実的だったかを客観的に評価して、今後の行動に生かしていくことが大切である。
■ 人間関係はストレスの最大原因である
アメリカの精神科医ホルムスとレイによるストレス評価法(点数);
1.配偶者の死(100)
2.離婚(73)
3.夫婦の別居(65)
4.交流・刑務所入り(63)
5.家族の死(63)
6.けがや病気(53)
7.結婚(50)
8.解雇(47)
9.夫婦関係の和解調停(45)
10.退職(45)
11.家族の病気(44)
12.妊娠(40)
13.性の悩み(39)
14.出産(39)
15.転職(39)
16.経済状態の変化(38)
17.親友の死(37)
18.職場の配転(36)
19.夫婦げんか(35)
20.1万ドル以上の借金(31)
21.担保・貸付金の損失(30)
22.仕事上の責任の変化(29)
23.子どもの独立(29)
24.親戚とのトラブル(29)
25.自分の輝かしい成功(28)
26.配偶者の転職・離職(26)
27.入学・卒業・退学(26)
28.生活の変化(25)
29.習慣の変化(24)
30.上司とのトラブル(23)
31.労働時間・条件の変化(20)
32.転居(20)
33.転校(20)
34.趣味やレジャーの変化(19)
35.宗教活動の変化(19)
36.社会活動の変化(18)
37.1万ドル以下の借金(17)
38.睡眠習慣の変化(16)
39.家族団らんの変化(15)
40.食習慣の変化(15)
41.長期休暇(13)
42.クリスマス(12)
43.軽度な法律違反(11)
・・・良い体験をしたときも人はストレスを感じる。結婚は50で解雇よりもストレス度が高い!
■ 気持ちを伝えるキーワード「みかんていいな」
「み」・・・”み”たこと(客観的事実・状況)
「かん」・・・”かん”じたこと(自分の気持ち)
「てい」・・・”てい”あん(提案)
「いな」・・・”いな”(可否を尋ねて否定された場合の対案)
(例)ある会社員がうつ病で自宅療養に肺って間もなく、様子を尋ねるメールが上司から届いて動揺し、しばらく連絡を取らないで欲しいと頼んだときのメール;
「お気遣いいただきましてありがとうございます。メールの内容を拝見しましたが、私はまだ心身ともに不安定な状態にあります(客観的事実・状況)。そのために、長目の休養が必要で、その間は仕事のことは考えないようにした方がよいと主治医から言われています(客観的事実・状況)。たしかに、仕事のことを考えると気持ちが動揺しますし、体調も悪くなります(自分の気持ち)。少し気持ちが整理できれば自分の方から連絡させていただきますので、それまで待っていただけないでしょうか(提案)。ただ、会社の事情もあると思いますので、どうしても必要なときにはご連絡いただければありがたく思います(対案)。」
■ わかりきったことを質問されると、見下されているような気持ちになってきます。「絶対言うことを聞くものか」という反発心さえわいてきます。
前項(「開き直る」心のセラピー)と同じ著者です。
こちらは概念論に終わることなく、実際の認知療法の入口まで解説してあるので、説得力がありました。
「あとがき」にエッセンスが書かれているので引用します;
「認知」という言葉は硬いですが、ものの考え方・受け取り方のようなもの。
私たちは自分のまわりで起きていることを自分なりの方法で判断し、解釈しながら生きています。
ですから、同じ場所で同じ体験をしていても、人によってその受け取り方は様々です。
「認知療法」というのは、認知に注目することで、気持ちや行動をコントロールする治療法です。
一つの現象をどう捉えるか、には個人差がありますが、ストレスがかかると偏り・歪みが生じがち。
それを自己分析することにより自覚し、バランスがよい方向へ向けていく思考訓練法、と私は受け取りました。
確かに「思い込み」によるデメリットは自分の経験でも多々あります。
うつ・不安障害など、病的バランスに陥った時だけでなく、ふだんの生活にも役立つ考え方だと思いました。
<紹介されているお役立ちHP>
★ 「心の健康」(厚生労働省)・・・うつ病の認知療法・認知行動療法マニュアル(平成21年度厚生労働省こころの健康科学研究事業「精神療法の実施方法と有効性に関する研究」)他がダウンロード可能。
★ 「うつ・不安ネット」・・・著者が2008年に解説したセルフヘルプ用認知療法活用モバイルサイト。
①「簡易抑うつ症状尺度(QIDS・J)」を用いたうつ度のチェックがサイト上で可能。
② 認知再構成のために、困った状況、その時の感情、自動思考、自動思考の根拠と反証を書き込んで、考え方のバランスを取る練習ができる。自動思考の根拠と反証を書き込むと適応的思考の案が自動返信されてきて、それを推敲することでバランスのよい考え方をする練習ができる。
③「こころ日記」を使って自分の心に目を向けながら毎日の生活を整理したり、「こころ体温計」や「こころの変化天気図」を使ったりして行動活性化の手助けをする。
④ 問題解決の技法を用いて、効果的で実行可能な解決策を考えることができる。
⑤ うつ病や不安障害の説明、認知療法のスキルやリラックス法が、テキストや動画などで解説、紹介されている。マインドフルネスによる気づきを助ける動画も活用可能。
⑥ 毎週金曜日に著者のメルマガが届く。
<メモ>
自分自身のための備忘録。
■ 認知は「自動思考」と「スキーマ」の二つのレベルに分けられる。
【自動思考】・・・比較的表層的なもので、ある体験をしたときに瞬間的に頭の中を流れる思考やイメージを指す。自然に、そして自動的にわき起こってくる考えやイメージという意味。
【スキーマ】・・・とは自動思考の基礎になっているその人なりの「こころのクセ」であり、その人がずっと持ち続けている基本的な人生観や人間観である。これは、生まれながらの素質と環境の要因の影響を受けながら、それまでの体験を通して形作られてきた個人的な確信で、その人の心の規則になって考え方や行動をコントロールしている。
自動思考が極端すぎると、現実を客観的に見つめることができなくなって、かえって自分を追いつめてしまうことになる。思うように事態が改善しなかったり、つらい気持ちが続いているときには、そうした自動思考に無理がないかどうか要確認、これが認知療法である。認知療法ではまず自動思考に注目して認知の偏りを修正し、現実に目を向けながら問題を解決していく中で、次第にこころの規則(スキーマ)にも目を向けていくようにする。
■ 否定的認知の三徴
うつ状態の時、私たちは自分を責めるようになっており、人間関係にも自信をなくし、そして将来についてもどうしても暗く考えてしまう。このように、自分自身、周囲との関係、将来の三つの領域に対して悲観的に考えるようになっている認知の状態を、アーロン・T・ベック博士は「否定的認知の三徴」と呼んだ。
■ 認知を変えるには
気持ちや行動をコントロールしたいと考えたときには、気持ちが動揺したときの考えやイメージ(=自動思考)に注目して、それが極端になっていないかどうかを調べてみるようにするとよい。ただし、自動思考が間違っているとか正しいとかという判断するのではなく、どの部分が極端でどの部分が現実に沿った判断なのか、現実を通して丁寧に確認することが大切である。
■ 認知療法の流れ
1.症例の概念化・・・問診を通して症例を理解し、患者の考え方の特徴(スキーマ)を明らかにする。
2.行動的技法と認知再構成法を同時進行
【行動的技法】
下記の技法を望井って考えのバランスを取り、うつや不安などを和らげていく過程を手助けする。
・行動活性化:治療者が患者さんの問題を一緒に整理しながら、日常の生活の中で楽しいことややりがいのあることを増やしていく。
・問題解決技法:具体的な問題を解決するスキルを伸ばしていく。
・アサーション(主張訓練):自分の気持ちや考えを適切な形で相手に伝える。
【認知再構成法】
患者さんの気持ちが大きく動揺したりつらくなったりしたときに、どのようなことを考え(自動思考)、それが気分や行動にどのように影響しているかを現実に沿いながら検討していく。そうすることで、自動思考の内容と現実との「ズレ」に気づくことができ、柔軟でバランスのよい考え方ができるようになって、気持ちが楽になる。
3.スキーマの修正
最後に、患者さんのこころのクセ(スキーマ)を理解して患者と共有し、必要であればそのスキーマを修正し、治療が終結する。
■ 問題を解決する手順
1.問題リストを作る
今気になっていることを思いつくまま書き出す。
2.解決目標を設定する
次にあげる「チェック項目1」の条件を満たすものを取り出して最初の目標にする。
・チェック項目1
① 自分自身にとって重要である
② 解決可能である
③ 具体性がある
④ 将来につながる
・チェック項目2
① これまでに同じような問題に直面したことがあるか
② そのときにどう対処したか
③ それは成功したか
④ 成功しなかったとすれば何がよくなかったのか
⑤ 成功したとすれば何がよかったのか
・チェック項目3
① この問題が解決できたときのメリット
3.問題解決技法
① 問題解決志向:問題に取り組める精神状態を作る。問題解決を妨げている自動思考を書き出してみて、それに反論してみるとよい。
② 問題の明確化と設定:取り組む課題を決める。すべての問題を一度に解決することは困難なので(だからこそ悩んでいる)、何が問題かを具体的に考えて一つだけ選び出す。
③ 解決策の案出:ブレイン・ストーミングをする。問題を絞り込んだ後は、その問題に対してできるだけ多くの解決策を考えてみる(数の法則)。ばかばかしいと思うものも却下せずに全て書き出すことが大切。落ち込んでいるときや不安になっているときには、よい方法まで切り捨ててしまっていることがあるので。
④ 解決策の決定:解決策の利点と欠点を検討し、実行策を決める。ただし完璧な方策というものは存在しないので、ほどほどによい解決策を模索すべし。
⑤ 行動計画の立案:解決策の行動計画を立てる。計画は簡単なものから複雑なものへ、やさしいものから難しいものへと進んで行くようにする。うつ状態の時には気持ちが焦っていることが多く、元気だったときを基準にして物事を行おうと考えがち。そのためにどうしても目標を多核設定してしまいやすいので、意識的に目標を低めに設定するように心がける。
⑥ 解決策の実行:行動計画に基づいて実行する。
⑦ 結果の評価:成功すればその行動を続ける、うまくいかないときは必要に応じて②から④のいずれかに戻って同じ手順を繰り返す。計画通りにできなかったからと言って、自分を責めないようにすべし。落ち込んでいるときにはマイナス面ばかりを見てしまいがちなので、自分の予測がどの程度現実的だったかを客観的に評価して、今後の行動に生かしていくことが大切である。
■ 人間関係はストレスの最大原因である
アメリカの精神科医ホルムスとレイによるストレス評価法(点数);
1.配偶者の死(100)
2.離婚(73)
3.夫婦の別居(65)
4.交流・刑務所入り(63)
5.家族の死(63)
6.けがや病気(53)
7.結婚(50)
8.解雇(47)
9.夫婦関係の和解調停(45)
10.退職(45)
11.家族の病気(44)
12.妊娠(40)
13.性の悩み(39)
14.出産(39)
15.転職(39)
16.経済状態の変化(38)
17.親友の死(37)
18.職場の配転(36)
19.夫婦げんか(35)
20.1万ドル以上の借金(31)
21.担保・貸付金の損失(30)
22.仕事上の責任の変化(29)
23.子どもの独立(29)
24.親戚とのトラブル(29)
25.自分の輝かしい成功(28)
26.配偶者の転職・離職(26)
27.入学・卒業・退学(26)
28.生活の変化(25)
29.習慣の変化(24)
30.上司とのトラブル(23)
31.労働時間・条件の変化(20)
32.転居(20)
33.転校(20)
34.趣味やレジャーの変化(19)
35.宗教活動の変化(19)
36.社会活動の変化(18)
37.1万ドル以下の借金(17)
38.睡眠習慣の変化(16)
39.家族団らんの変化(15)
40.食習慣の変化(15)
41.長期休暇(13)
42.クリスマス(12)
43.軽度な法律違反(11)
・・・良い体験をしたときも人はストレスを感じる。結婚は50で解雇よりもストレス度が高い!
■ 気持ちを伝えるキーワード「みかんていいな」
「み」・・・”み”たこと(客観的事実・状況)
「かん」・・・”かん”じたこと(自分の気持ち)
「てい」・・・”てい”あん(提案)
「いな」・・・”いな”(可否を尋ねて否定された場合の対案)
(例)ある会社員がうつ病で自宅療養に肺って間もなく、様子を尋ねるメールが上司から届いて動揺し、しばらく連絡を取らないで欲しいと頼んだときのメール;
「お気遣いいただきましてありがとうございます。メールの内容を拝見しましたが、私はまだ心身ともに不安定な状態にあります(客観的事実・状況)。そのために、長目の休養が必要で、その間は仕事のことは考えないようにした方がよいと主治医から言われています(客観的事実・状況)。たしかに、仕事のことを考えると気持ちが動揺しますし、体調も悪くなります(自分の気持ち)。少し気持ちが整理できれば自分の方から連絡させていただきますので、それまで待っていただけないでしょうか(提案)。ただ、会社の事情もあると思いますので、どうしても必要なときにはご連絡いただければありがたく思います(対案)。」
■ わかりきったことを質問されると、見下されているような気持ちになってきます。「絶対言うことを聞くものか」という反発心さえわいてきます。