男子バレーボールのイタリア戦は本当に残念でした。優勝候補のイタリア相手に2セット先取しながらフルセットの末大逆転負けしてしまったのですから。メダル獲得を目指し、最強メンバーで臨んだこの大会。個人的もメダルを期待していましたが、初戦のドイツ戦の敗戦で厳しい戦いを強いられることになってしまったようです。アメリカにも敗れセット率でギリギリベスト8へ進出したものの、準々決勝の対戦相手が世界ランク2位のイタリアになってしまったのです。
正直、勝つのは厳しいのではと思っていたのですが、ゲームが始まればまさかの2セット先取し、迎えた第3セットも先に20点を取り、後5点というところから、24対21とマッチポイントを迎えたところで勝ったと思いました。スパイクが決まらなくてもサーブの失敗やタッチネット等のミスがあっても勝ちなのですから…ところがイタリアのジャネッリのサーブがさく裂し、デュースの末にセットを落としてしまうのです。
正直、勝つのは厳しいのではと思っていたのですが、ゲームが始まればまさかの2セット先取し、迎えた第3セットも先に20点を取り、後5点というところから、24対21とマッチポイントを迎えたところで勝ったと思いました。スパイクが決まらなくてもサーブの失敗やタッチネット等のミスがあっても勝ちなのですから…ところがイタリアのジャネッリのサーブがさく裂し、デュースの末にセットを落としてしまうのです。
ネットに掛けてもオーバーしても負けとう状況でサービスエースを決めて来る。これがバレーボールの世界最高峰といわれるセリエAでもまれて来たキャプテンの実力なのでしょう。日本も石川選手や高橋蘭選手など同じセリエAでプレイする選手もいますが、やはり底力が違うなあと痛感させられたシーンでした。たかが1点、されど1点。本当に1点が遠い試合でした。
ただ、まだ1セット勝っている中で第4セットも奪われ、フルセットもマッチポイントを先に迎えながら、イタリアに屈してしまいました。リベロを除くすべての選手の身長が2m超えるイタリアの高さが、世界の壁に感じてしまいました。日本にも世界レベルのセッター関田選手がいますが、相手のセッターは2mのジャネッリ。スタッツを見てもディグはイタリアの倍近く上げているのに、やはりブロックの差が大きかった。日本は絶好調の西田選手が2セット目に脚を痛めたのが影響していたのかもしれません。彼は今後しばらく代表を休むことを表明しているようです。相当無理をして戦っていたのでしょう。
これが決勝戦なら満足だったかもしれませんが、準々決勝だったのが残念な限りです。イタリア相手に善戦したともいえるのですが、選手たちはさぞ悔しかったことだと思います。後1点、たった1点が取れていれば勝てていたのですから。男子バスケットボールにしてもサッカーにしても、善戦はするものの結果が伴わないという現実。立ちはだかる世界の壁をどう突き崩して行くのか。この悔しさをバネに、次に向けて切り替えるしかありません。それにしてもバレーボールの神様は酷なほどに残酷です。
サッカーもそうですが、やはり早い段階から海外でプレイする選手を増やし、その経験を持ち帰ることが求められます。チーム力は勿論ですが、今の日本に欠けているのは個の力だと思います。石川選手のようなスターはいますが、その数が少な過ぎるのです。石川選手や高橋蘭選手のレベルの選手がもっともっと必要です。バスケットでも八村選手クラスの選手がもうひとりふたりいたら結果が少し変わってくるかもしれません。
バレーボールに関してはブラン監督の後任問題もあります。結局、メダルが取れない競技にお金が回らないという実情から変えていかなければ、競技の底上げにはなって行かないのです。選手の数が多いスポーツなので、海外遠征をするにも莫大な費用がかかります。河合会長が頑張ってくれているようですが、もっと日本の企業などがバックアップしても良いのではないかと思ってしまいます。バスケットボールもホーバス監督が続投するのか不透明な状況です。オリンピックやワールドカップでは選手は勿論ですが、監督も世界を知る人でないと難しいのかもしれません。
あれだけ素晴らしい選手を揃えながら、ベスト8止まりだった大熊ジャパン。確かに予選を全勝したのに準々決勝でスペインと当たるのは不運だったのかもしれませんが、ここはどこが来ても勝てる力が無いと世界で戦うのは難しいのです。
バレーボールに関してはイタリアとフルセットを戦える力は十分に見せてくれましたから、やはり初戦のドイツ戦を落としたのが悔やまれます。石川の不調でアメリカに屈したのも痛かった。メダルに手が届く戦力でも負けてしまう。選手たちは全力で戦ってくれましたが、負けても止む無しとは思いたくありません。石川選手が言うように「世界との差は経験の差」なので、次のオリンピックはもっとセリエAで経験を積んだ選手が増えてくれることを願っています。
身長に関してはどうしようもありませんので、ブロックに関してはどうすれば良いのかわかりません。今のトレンドのサーブ&ブロックでは分が悪いのは致し方ありません。ただ、ディグに関しては世界トップといって良い守備力はありますので、速攻のスピードやスパイクの工夫等でなんとか壁をこじ開けるしかないのです。ただ、今大会は西田選手は機能していましたので、牛島若利君のようなサウスポーのOHがもう少し増えてくれればと思っています。プロ野球では大谷翔平のように右投げ左打ちで成功している選手がいるので、バレーボールでもそういう育成の仕方はないのでしょうか?
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