2024年シーズンも終わり、年明けのツアー・ダウンアンダーまでの間、サイクルロードレースはお預けですが、今年、UCIのTOP10入りしている選手たちがどんなバイクを使用していたのかを見て行きたいと思います。バイクが選手のパフォーマンスにどのような影響を与えているのかを考えてみるためです。
4年連続UCIワールドランク1位をキープしているタディ・ポガチャルはUAEチーム・エミュレーツでコルナゴのV4Rsを使用しています。ジロではピンク、ツールではイエロー、世界選手権ではスペシャルグラフィックのV4Rsに乗っていましたが、基本的なスペックは変わっていません。
4年連続UCIワールドランク1位をキープしているタディ・ポガチャルはUAEチーム・エミュレーツでコルナゴのV4Rsを使用しています。ジロではピンク、ツールではイエロー、世界選手権ではスペシャルグラフィックのV4Rsに乗っていましたが、基本的なスペックは変わっていません。
コルナゴのV4Rsは正直PinalleroのDOGMA F、TREKのMadone SLRなどと比べると非常に地味な印象ですし、CANYON AEROAD CFRとは明らかにエアロ性能が違う感じなのですが、ポガチャルに言わせると「反応性がよく、登りアタックで武器になる」バイクなのだそうです。
コルナゴは「リアル・ダイナミック・スティフネス」(シィッティグ時とダンシング時でフレームかかる応力の違いをわけて考慮したフレーム開発設計)と呼ばれる独自の考え方を開発の主軸にあげているのです。エアロ性能に特化している訳でも、一際軽量というバイクではないにも関わらず、高いケイデンスで中高速域での安定した走りがポガチャルに合っているのかもしれません。おそらく、私のようなホビーライダーが低中速域で乗ってもあまり魅力を感じられないバイクなのかもしれません。素人にはTARMAC SL8やMadone SLRの方が分かり易いバイクなのかもしれません。
ただ、ポガチャルのV4Rsはスペシャル機材が満載です。コンポーネントはシマノのDURA-ACEですがカーボンTi製のカーボンチェーンリングを筆頭に、ディスクローターはカーボンTiのX-Rotorで、スルーアクスルも同社製と軽量化への拘りが見て取れます。ディレイラーハンガーも社外品でポガチャルのパワーに負けないよう剛性を強化しているようです。
特にホイールとハンドルセットは2023年からパートナーシップを組むENVEで、ハンドルは上側370mm/下側400mmというポガチャルのために作られた専用品。両側ドロップ部分にDI2スイッチ追加し、STIレバーをルールに抵触しないギリギリで倒しているのもポガチャルお馴染みのセッティングです。
タイヤはコンチネンタルの軽量モデルであるGrand Prix 5000TT TRで、サイズは30C。昨年ポガチャルは28Cを使っていたのですが、更にワイド化した形です。幅広のENVEホイールとの組み合わせにより実測値は32mmを超えるといいます。ポガチャルの走りはバイクによるものというより、ホイールやハンドル、タイヤ等も含めたトータルで速くなる方向性で考えているように見えます。
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