古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第五十九章 漂流外国物語 其の三六八

2017年09月28日 11時50分44秒 | 古文書の初歩

 

「漂流外国物語」第百三ページ、上の五~六行目

解読 候。巳七月十三日長崎表江着仕候而より翌午二月

    頃と覚へ申候、御奉行衆之前ニ而御読聞せ有之

読み 候。巳七月十三日長崎表へ着き仕り候てより、翌午二月

   頃と覚え申し候、御奉行衆の前にてお読み聞かせこれ有り

説明 今日は比較的読みやすい様です。 「七月」の前に「巳」が有ります。 「

長崎表」・・・「表」は広辞苑によりますと、「そちらの方」と言う様な意味で

使うと載っています。現在では「長崎市」という様な感じで読めばよいと思います。

 「二月頃」・・・「頃」は難しい。 「御読聞せ有之」・・・「聞せ有之」が解りにくい。

 

 


第五十九章 漂流外国物語 其の三百六十七

2017年09月27日 10時18分26秒 | 古文書の初歩

 

「漂流外国物語」第一〇三ページ、上の三~四行目

解読 之国外国ニおゐて切支丹宗門ニ相携候儀無之哉

    之儀御吟味有之、夫より折々御呼出御吟味有之

読み の国、外国に於いてキリシタン宗門に相携わり候儀これ無きや

   の儀御吟味これ有り、夫れより折々お呼出御吟味これ有り

説明 (唐土)之国、外国におゐて・・・唐の国やその他の外国で。 「切支丹宗門」・・・キリスト教一門、キリスト教信者の事。 「相携候儀」・・・携わった事。 「無之哉」・・・読むのは無理です。文章の流れで推定。 「御吟味」・・・ここも読むのは難しい。 「折々」・・・ここも難しい。


第五十九章 漂流外国物語 其の三六六

2017年09月26日 08時51分29秒 | 古文書の初歩

 

 

 

「漂流外国物語」第一〇三ページ、上の一~二行目

解読 申候。揚り屋ハ拾五六畳程の間へ畳拾畳敷有之

    候。夫より五六日程ハ毎日毎日御白州江御呼出ニ而唐土

読み 申し候。揚り屋は、拾五六畳程の間へ、畳十畳敷きこれ有り

    候。夫れより五六日程は、毎日毎日御白洲へお呼び出しにて唐土

説明 「申候」・・・申し候。「P」の様な字は「申す」です。 「揚り屋」・・・

ここで初めて「揚り屋」と送り仮名が出ましたので、「揚げ屋」でなく

「揚がり屋」と確定しました。牢屋の中の一部屋です。 「拾五六畳」

・・・「畳」の崩しが難解です。以下続けて何度も出ます。 「程之間へ」

・・・ここも読みにくい。 「畳」・・・「たたみ」・「じょう」は畳の数の単位。

 「拾畳」の次の字は読めませんが、文意から「敷」と読んで置きます。

「十畳敷き」。 「御白洲」・・・読むのは難しい。「取り調べの場所。現代の

「法廷」。「おしらす」。 「御呼出」・・・お呼び出し。 最後は「唐土」・・・唐の国。

唐の国土。


第五十九章 漂流外国物語 其の三六五

2017年09月25日 09時13分37秒 | 古文書の初歩

 

 

少し変則ですが縦書きに成功しました。

「漂流外国物語」第一〇二ページ、上の七行目

解読 太吉、伊之助両人揚屋へ罷居候而、三人同居致

読み 太吉、伊之助両人、揚がり屋へ罷り居り候而、三人同居致し

説明 「両人」・・・「両」が難解です。形で覚える。 「揚屋」・・・「揚がり屋」と読み、昨日説明した様に、牢獄の中の或る部分。一般の牢よりも少し上等の一室の様な場所と思われます。 「罷居候而」・・・この辺も読みにくい。 「同居」・・・ここも読みにくい。


第五十九章 漂流外国物語 其の三百六十四

2017年09月24日 14時51分27秒 | 古文書の初歩

「漂流外国物語」第百二ページ、上の五~六行目

今日から横書きにさせて戴きます。ご了承下さい。

 解読 聞糺之上、揚屋入被仰付候而、難有可奉存旨

    御申渡し相済、御役人衆付添揚屋へ罷越候所

読み 聞き糺しの上、揚り屋入り仰せ付けられ候て、有り難く存じ  奉るべき旨

    御申し渡し相済み、御役人衆付き添い揚り屋へ罷り越し候所、

説明 「聞糺之上」・・・「聞」の字は形で覚える字です。 「之上」・・・小さくて解りにくい。 「揚屋入」・・・揚げ屋へ入る様。「揚屋」とは遊郭で遊女を揚げて遊ぶ部屋の事と広辞苑に出ていますが、ここでは別の建物の事だと思います。事後訂正・・・「揚屋」は「揚がり屋」と読んで、牢獄の特別な一部屋の事。牢屋の一部。 「仰付」の上に「被」が有ります。仰せ附けられ。 次の「候而」も小さくて解りにくい。 「御申渡し」・・・字が薄くて読みにくい。 「相済」・・・これも読みにくい。 「罷越候所」・・・ここも難解です。