「漂流外国物語」第十一ページ、上の五~六行目
解読 得共、向ふより茂不来、其夜越過き翌朝ニ相成見候
得バ最早何連へ参り候哉知連が多く、翌寅二月廿日
読み (候)得共、向こうよりも来たらず、其の夜を過ぎ、翌朝に相成り見候
えば、もはやいずれへ参り候や、知れ難く翌寅二月二十日
説明 「得共」・・・と申し候えども。 「向ふより茂」・・・向こうよりも。あちらからも。「茂」は変体仮名の「も」。 「不来」・・・来たらず。来ず。 「其夜越過き」・・・ここも読むのは難しい。「夜」は形で覚える。「越」は変体仮名の「を」です。何度も出ています。「代」に見える字。 「過ぎ」・・・「過」も形で覚える。 「翌朝ニ相成」・・・読むのは困難です。 「見候得バ」・・・朝になって見てみると。 「最早」・・・これも読むのは困難です。 「何連へ」・・・いずれへ。「連」は変体仮名の「れ」。 「参り候哉」・・・「哉」が読みにくい。 「知連が多く」・・・「知れがたく」と読みます。「連」は読みにくいですが、ヒラカナの「れ」。 「が多く」・・・難く。ヒラカナの「多」の崩し字を覚えましょう。 「翌寅」・・・翌年の寅年。 最後は「二月廿日」・・・ここもごちゃごちゃとして読むのは困難です。