宝満山遠景(筑紫野市吉木より)
大宰府の北東に聳える宝満山(標高830m)は奈良時代から国境祭祀をおこなう山として知られていますが、近年の災害や人為によって山の価値がうしなわれつつあります。本研究会は宝満の歴史的価値を掘り起こし、山の保全を考える市民の会です。
会は一昨年の2005年に発足し、各月に例会をおこない、現在は8回を数えます。地元の研究者をはじめ、歴史の愛好家、山野草に興味がある方、登山好きな方々などなど、さまざまな方が毎回20名ほど、テーマに合わせて入れ替わりつつご参加いただいているようです。
今年度は現地を知ろうということで、山の南西側の太宰府市内山にある竈門神社周辺を中心に、時には薮に入りながらフィールドワークをおこなっています。
2007.4.25第8回例会(竈門神社駐車場にて)
次回は「いよいよ共同作業を!」とのご意見から、有智山城跡の下草刈をおこないます。有智山城は大宰府守護の武藤少弐氏が拠点とした山城で、建武三年に肥後菊池氏との合戦の舞台になった場所として有名です。もし南北朝初期の要害であれば希少な遺跡といえますが、研究や啓発が遅れているのが現状です。今回はこの城跡をボランティア活動として雑木などを刈り払い、遺構の保全と旧状を見ることの出来る景観を取り戻す試みです。
詳細は次回お知らせします。