居間塵(imagine)

居間塵、と書いて、イマジン。その日その時、流れゆく時の川から、思いつくままに掬いあげる。絵図とポエムの棚

白いゆび

2012-11-07 14:45:29 | ポエム

白いゆび

 

へやがくらいので
ゆびがかがやいて

いつものうえで
よこのほうこうにひかる今夜のほしたちが
へやのかべのうえで
つめたいエアーのちぶさになる

それからすこしのあいだ
とりたちがベッドのうえで
はしやいで
ひとすじのしせんをくぎづけにする

あさまでのひとりぼっちのページのうえでも
はねまわる

そらのいちばんふかいところは
いまたくさんのひえた溶岩が
いってんをめざして
ふりそそいでいるとしたら
その光年のながさは
こんなちいさなひとりぼっちのへやまでは
とどくこともないが
たったいちどでおわる
いきもののいのちのまえにでてきて
もえつきるのが
見たい

ひとりぼっちの空間に
なにかが
ただよってくるけれど
めにはみえない

幻影はないほうがきらくだ
強力脱臭剤でも撒こう


何かがそこに

2012-11-07 13:33:14 | ポエム

何かがそこに

 

 

そこにあるのは
何かと
といただしたら
にんげんと戀と愛とが
ふるえていた
まはだかの
おさない幼児ににて
かすかにみぶるいする
路傍のほそい茎のさきの
ちいさな花だ
それから木々のかげで
いたわるふたり
木漏れ日のかぜ
ゆらぐせいしんのようなものが
手でおれなくて
草むらにねそべる
いきもののにおいといきれ
ああ薫風か
そらのいろはとうめいで
むしろ夜のようだが
それよりもちかい
かんじる
みる
さわる

てからはじまる
たびのさなかの
宇宙の絶壁から
地底のほのぼのした地層が
せりあがってきた

もう行かなくっちゃ