宴
花見んと
酒はどぶろく
k公園のすぐ横のほそみちえ
バケツをもって買いにやらされた
アルミの柄杓で白いドブの水
ガバガバとバケツに一杯
昔、曽呂利新左衛門という侍のように
そろり、そろり、とあるいて公園まで
折箱の料理をひろげてみんなが待っている
それからはもう、あっちも、こっちも、
花をわすれて飲み食いレース
ふと、みあげると
花と三日月が
薄墨色の屛風に描かれていた
嬌声、罵声、も遠くへやって
そのままねころんでいたら
野性の足が5,6本とんできた
あ、これが、オッサンか?
しばらくしたら
オッサンは、鼾をかいていたし
キョウト画壇の屛風絵は消えていたし
提灯の灯はきえていたし
k街界隈は森閑として更けていたし
そんな頃の花見はそれっきりにいたしました
それからは、火宅でしたが
いまは、水宅?ですが
寒暖あいまっておもしろいです