雲と脳
きのうはくもはいっぱいとんで
とおくのほうへと、いっちまった
しろいのも、はいいろのも、もすこしくろいのも
おなじみちをこうしんするように
あたまのうえを、いっちまった
きょうはからっきしのはれたそら
ただうすくひきのばしたレースのような
あおみがかったものがみえた
それはくもとよばないで、そらとよぶのだろう
いづれにしてもわたくしはくびをうえにまげて
くびすじがだるい
そのだるいくびすじは
おもいといわれているわたくしの脳をささえている
くもよりも
おもいものを
ほそいどだいのうえにのせて
そのままどこにでもゆく
これはくびのうんどうをいつもきんちょうさせて
ふりむいたりよこむいたりしても
そのたびにわたくしは脳をおとさぬようにきをつけている
ひょっとして、もうおとしてしまったのかもしれない
なにもできないひは、そうおもっちまう
くもといっしょにとおくへいっちまった
そんなきがしてきたら
脳なんかくもにのせて
そらにうかばせておけ
そのうち
たつまきが
これはおまえのだろう?と
とどけてくれるはずだから
そのとき、しかってもらえばいい