居間塵(imagine)

居間塵、と書いて、イマジン。その日その時、流れゆく時の川から、思いつくままに掬いあげる。絵図とポエムの棚

雲と脳

2012-11-22 18:20:14 | ポエム

雲と脳

 

 

きのうはくもはいっぱいとんで
とおくのほうへと、いっちまった
しろいのも、はいいろのも、もすこしくろいのも
おなじみちをこうしんするように
あたまのうえを、いっちまった

きょうはからっきしのはれたそら
ただうすくひきのばしたレースのような
あおみがかったものがみえた
それはくもとよばないで、そらとよぶのだろう

いづれにしてもわたくしはくびをうえにまげて
くびすじがだるい
そのだるいくびすじは
おもいといわれているわたくしの脳をささえている
くもよりも
おもいものを
ほそいどだいのうえにのせて
そのままどこにでもゆく

これはくびのうんどうをいつもきんちょうさせて
ふりむいたりよこむいたりしても
そのたびにわたくしは脳をおとさぬようにきをつけている

ひょっとして、もうおとしてしまったのかもしれない
なにもできないひは、そうおもっちまう
くもといっしょにとおくへいっちまった
そんなきがしてきたら
脳なんかくもにのせて
そらにうかばせておけ

そのうち
たつまきが
これはおまえのだろう?と
とどけてくれるはずだから

そのとき、しかってもらえばいい


言葉と意味について

2012-11-22 13:51:50 | ポエム

言葉と意味について

 

言葉には意味がある
言葉には音韻がある
言葉には世界がある
言葉には色彩がある
言葉には信仰がある

コレスポンデンスが
不可能なものは
肉体の行動により
直喩でしめされる
なんらかの意味の表現を試みる

蝸牛から珊瑚やドルフィンにいたるまで
鳥たちや爬虫類や昆虫や
色違いの葉っぱや花や遺伝子までも
神が創造したすべてのものを
見境もなく触媒してまでも
神の意味を模索しようとする

意味の海には
溺れてしまった言葉尻が揺蕩(たゆた)う
意味の礫の核心だけは
浮力を失わないように
いのるべきか?
見送るべきか?
それとも
疑獄に附すべきか?