暴かれた闇の支配者の正体⑧闇の権力の正体 石油メジャーと戦争
「暴かれた[闇の支配者]の正体」ベンジャミン・フルフォード著、2007年。
第3章 世界を牛耳る支配の構図
親イスラエル勢力がメディアを牛耳り、イラク戦争をあおり、金持ち優遇政策を推進・喧伝していることで、確実に得をしている人間たちがいる。その連中こそ、日本や世界中でさまざまな謀略を仕掛け、莫大な富を得ている「闇の権力」にほかならない。
「闇の権力」とは、石油産業・軍事産業・金融資本を掌握している人間たちである。ただし、親イスラエル勢力と闇の権力はメンバーは部分的に重なってはいるものの、完全に一心同体の存在ではない。アメリカでは民族・思想・宗教・政策がきれいに一致しないことが多い。
「闇の権力」はアメリカの世界支配を狙う石油産業、軍事産業、国際金融資本と、それと利害関係を持つ政治家、官僚、学者、メディア人の秘密結社である。
この中核にいるのが、ロックフェラー一族、ブッシュ一族、ハリマン一族、ウォーカー一族など政官財すべてに強力な力をもつ名族である。
アメリカには支配階級の秘密結社がたくさんある。たとえば、ジョージ・ブッシュとジョン・ケリーはイェール大学の「スカル・アンド・ボーイズ」出身である。この秘密結社は出身、家柄などで厳密に選抜された支配階級の子弟を中心に構成され、入会時に一生互いに助け合って政財界でのし上がっていくことを約束する。将来の成功を約束された極め付きのトップ・エリートしか入ることができない。組織の結束を固めるため、悪魔的な儀式を行う。
闇の権力全体はイルミナティまたはニュー・ワールド・オーダーとよばれている。彼らの目的は、アメリカ中心の世界支配を完成させ、永続させること。具体的には、中近東の石油を奪い取り、中国・ロシアを制することである。
軍事産業は戦争があればあるほど儲かる連中である。石油産業は石油泥棒のためだ。
闇の権力の石油利権と中東侵略
2001年のアフガニスタン侵略は、ユノカルという会社のために行われた。1990年代後半、巨大石油資本ユノカルはアフガニスタンのタリバン政権に接近して、中央アジアの天然ガスをアフガニスタン経由でインド洋に送るパイプラインを作らせろと交渉していたが、タリバンはアルゼンチンの石油会社ブリダスと契約していたので、交渉は難航し、ユノカルは爆弾を落とすと脅した。
9.11事件が起こると、政府とメディアはタリバン政権とビン・ラディンの関係を喧伝し、アフガニスタンに対する対テロ戦争が始まった。アメリカ軍の攻撃によりタリバンは崩壊、北部同盟を中心とする親米政権、カルザイ政権が誕生した。カルザイはユノカルのパイプライン建設を推進した。カルザイはかつてユノカルの役員で、ユノカルのコンサルタントのカリルザドがアメリカの駐アフガニスタン大使に就任した。
北部同盟は残虐行為を繰り返してきたテロ組織で、国際人権団体から非難を受けてきたので、アフガニスタンの民衆にとってはタリバンのほうがまだマシだったのだ。
アメリカが戦争の理由とする民主主義は口先だけのゴマカシにすぎず、かつてはタリバンとアメリカは蜜月関係にあったように、利用価値を重視するアメリカが口にする正義は信用できない。
イラク戦争をアメリカが仕掛けた理由もイラクの石油資源絡みである。1995年から2000年にかけてチェイニー副大統領がCEOを務めていたハリバートンやベクテルといった石油関連産業が、イラクの占領統治に直接関わっているが、占領統治は戦争前にブッシュ政権と彼らの密約で決められていた。
ハリバートンは軍隊の食事配給などの兵站業務を請け負うほか復興支援業務により、莫大な利益を上げた。ハリバートンと国務省の契約高は戦前に比べ6倍になり、ハリバートンは赤字だったが、一気に超黒字企業になった。
ブッシュ政権で最も戦争に積極的だったのは、チェイニーで、ハリバートンから資金提供を受けているという。
シェブロンなどの石油メジャーも原油価格の高騰により、数千億ドル規模の利益を得た。石油メジャーは石油産業内部の談合により、人工的に供給バランスを狂わせて大儲けしてきた。彼らは、ひねればカネが出てくる蛇口を持っている。