
久しぶりに小説風に書いてみました。

僕の名前はドドジ。ひとつ年上のどうしようもない妻ドドメと暮らしている。
最近僕は眠れない。

なぜならば、妻のドドメが10月末から風邪を患っているからだ。風邪をひいて3週間。彼女の風邪はもうとっくに治っているらしいのだが、彼女は喘息持ちなので、風邪が治ってからもしばらく咳が止まらないのだ。
どうも風邪の後は気管支が敏感になって、何にでも過剰反応し咳が出るらしい。
しかも、喘息の発作は夜中に起きる事が多い。よく喘息の人は咳が酷くて夜も眠れないと言うが、あれはウソである。
いや、ドドメだけなのかもしれないが、夜中に喘息の発作を起こしても起きられるのはせいぜい最初の1~2回。それが過ぎると昼間の疲れや喘息による体力の消耗で意識を失ったまま咳を続けるという大変危険な状態になるのだ。
彼女はここ2週間そんな危険な夜を過ごしている。そして、僕はというと彼女が夜中咳を始めるとその発作が終わるまで起きて様子を見なくてはならないのだ。

夜中にゲホゲホと彼女が咳をする。その咳がゲホゲホ・・・で静かになった場合はOK
しかし、ゲホゲホのあとに「うぎゅ」とか「うげっ」と異音が混ざった時は呼吸が止まっていたりする。

そういう時は静かにカウントを数え20を超えても寝息がしない場合は、背中に蹴りをくらわす。そうすると、彼女は、「クポッ」と喉の奥を鳴らし自立呼吸を再開するのだ。
なぜカウントを20数えるのか・・・以前すぐに蹴りを入れたら、「起きてるわよっ!」と彼女が怒って反撃してきた事があったから・・。

まあそんな感じで僕は眠れない夜を過ごしていた。
しかし、しかし、妻のドドメはそんな僕の心配をよそに、昨晩暴挙に出た。
僕が帰宅すると、彼女は1人で晩酌

喘息の薬を飲んでいる間は、お酒は厳禁のはずなのだが・・・。彼女に何故酒を飲んでいるのかキツイ口調で問いただすと、
「もう2週間以上もお酒を止めてるのよ。我慢の限界よ!結婚する前に私のじいちゃんは、酒乱のアル中って言ったよね?」
と、ヤケクソ気味の返事が返ってきた。彼女いわく、祖父がアル中なんだから毎日お酒を飲まないと我慢できないDNAが私の身体の中にあると言いたいのだろう。
だからって・・・。
もう、僕は助けない。



しかし、よるベットに入るとだんだん不安になってきた。

もし、夜中に彼女が発作を起こしたのを放置して・・・翌朝冷たい身体になっていたら。ぞぞぞっ~!!

結局、僕はまた浅い眠りのままドドメの様子を見ながら寝る事になった。
しかし・・しかし・・その夜、彼女は一度も発作を起こさなかった。
朝、ドドメは得意満面の顔

「ほら、お薬よりお酒の方が効いたじゃない。『酒は万病の薬』ってまんざら嘘じゃないわよね。ほほほほほ~っ」
と言ってきた。
悔しい・・・なんだかとっても悔しい。こんなことなら夜のうちに息の根を止めておけばよかった。僕は彼女の顔を見ながら昨晩何もしなかった自分を反省した。
「僕は今晩から何があっても絶対寝てやろうとそして彼女が冷たくなっていてももう気にしない」
っと改めて心に誓うのでした。


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今年の風邪は喉に来ます。また喘息をお持ちでない方も、小児喘息を患った経験のある方は、大人になってまた喘息を発症する事があるそうです。
みなさん、風邪などひかないようにお体を大切になさってください。
では、良い週末を!

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