富田坂を無事に歩き終え、
三ヶ川のバス停まで来たら、
なんとバスは予約していないと
乗れないそうです。
これは困ったといろいろ検討してみましたが、
結局は歩いていくというのが最良の方法でした。
14キロの山越えを無事に済ませた
と思ったら、車道を5キロ歩きます。
ああ、今日は約20キロの
散歩になりますねえ。
覚悟を決めて歩き始めましょう。
たくさん走るトラックに気を付けながら、
三ヶ川が合流した日置川に沿って
歩いていきます。
途中、カラスウリなんかを眺めたり、
日置川でやってる魚釣りなんかも
眺めながら、たまに後ろから
タクシーでも来たらひらうかあ、
なんてことも考えつつ進んでいきます。
歩いていると、前方の道路で
二人倒れているではないですか。
doironさん。これは事件です。
救急車を呼ばないといけないか、
でもまずは現場を確認しようと
近づいていきます。
いろんな憶測が頭の中をめぐりましたねえ。
百姓仕事がいやで、
こんな仕事やってられるかいと
騒ぐ息子と父親の喧嘩のあとかなあ、
とか強欲な妻が二人に保険金をかけて、
毒薬を水筒に入れておいたとか
じゃないやろねえ、
なんていろいろ考えました。
さらに近づいていくと、
一人が叫び声をあげました。
「ふあ~よく寝た」だって。
なんと道路にひっくり返って
昼寝をしてたんですね
慌ててやってくるdoironを見ながら、
自分たちもその寝方が異常だった
ことに気づいたんでしょうねえ。
「ああ、倒れているのかと思ったよ」
というと笑って張りました。
やれやれです。
山で何かあってひっくり返っている
自分の姿を思わず描いてしまいましたね。
この二人が乗用車で起き上がって
帰ろうとしたら乗せてもらおうかなあと、
ちょっぴり考えましたが、
荷台のある軽の貨物なので
乗るスペースはないですねえ。
中辺路では一度そんな貨物に
乗せてもらったことはあったのですが、
こんなトラックもビュンビュン
走る所では怖いですねえ。
何も言わずに立ち去っていく
doironなのでありました。
しかしまあ、この車道も
何となく楽しかったですねえ。
難所を越えてきたという
安心感が支えてくれています。
歩きながら、ふとガードレールを見ると、
ゴールまであと何キロなんていう
看板がありました。
そうかあ、ここは日置川マラソンの
コースなんやあ。
doironも平成13年の頃に
走ってますねえ。
確か二回ほど出たことがあります。
一回は年代別で表彰されましたねえ。
表彰状もまだあります。
折り返しコースなんですが、
おり返したときはゼッケンの色を見つつ
順位を数えると9位くらいを
走っていました。
そしており返してから、
一人ひとりと抜いてゆき、
途中で7位まで上がりましたよ。
表彰対象は6位です。
最後の最後で一人を抜き、
ウヒョーとゴールした時は
楽しかったなあ。
駅までののこりの車道を
そんなことを思い出しつつ歩きました。
結局後ろからバスなど来るはずもなく、
タクシーも来ません。
頑張って歩いていろいろと
たのしくてよかったですねえ。
半ば薄暗くなるまで、
駅でウロウロしつつ待ち、
やって来た電車でよしよしと
帰っていくのでありました。
そうそうこの日は難所越えで
緊張してましたね。
なんとカメラを持ってくるのを
忘れてしまっていたので、
すべて携帯で撮影しました。
あきませんね。
うっかりすることがこの頃多いです。
バッテリーも怪しくなる中、
何とか車にたどり着き、
安全運転でお土産を買って
ラーメンを食べつつ
帰っていくdoironだったのでした。
大辺路難所の富田坂の歩き、
これにておしまいです。
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