さあ、僕らの散歩も鹿のように
のんびりと歩きつつ、
二月堂にたどり着きましたよ。
その時はお水取りの行事も
山場に入っているような状況で、
担当の人たちも少し
殺気立ってるような状態でしたね。
そんな中、まずは二月堂の
本堂に上がってゆきましょう。
あのお松明を振り回すところですね。
長い階段を上ってゆきます。
ここで注意すべきことは、
階段の端っこにお松明の燃え殻が
落ちており、それを拾い上げることです。
この燃え殻を持って帰り、
家に中に置いておくだけで
おこげの淡い香りが家中に広がります。
なんか気持ちをゆすられる匂いです。
この時も何きれかもらって帰りました。
階段を登り切ったところで、
なにやら本殿から箱を運び出して、
別旨の建物に入れています。
あれは何やろうと思ったのですがわかりません。
で、思い切って聞いてみることにしました。
「すみません。その箱って何が
入っているのですか」
すると法被のような服を着た
世話人のような人が「お札」と言って、
運び込んだ部屋の扉を
ガシャーンと締めてしまいました。
そ、そんなに不機嫌に閉めなくてもって感じです。
まあ結局「お札」を運んでいるんや
と分かってそこはほっとしました。
それがどんなお札で、
これからどうするの?
なあんて質問はもうできません。
真実は扉の向こうに消えてしまったのです。
そんなにたいそうなことではありませんが・・・。
本堂の上から見ると、
あちこちにお松明の痕跡が見えますね。
反対側からもっとよく見るか
と思ったら、そちらの階段は
封鎖されていました。
仕方ないのでまた元の石段を
下りてゆきます。
右手にお水取りの水をくむ井戸がある
「閼伽井屋」という建物があります。
この井戸は担当者以外見ることはできません。
その閼伽井屋の先なんかには、
作り立てのたいまつなんかも
並べられています。
そのお松明の松には名前が
記載されていますよ。
いくばくかのお金を収めて
作られるんでしょうね。
中には、歌手の名前なんかもありましたよ。
そうかあ、一度金額等を聞いてみて
来年度以降におさめてもらおうかな
と思いましたねえ。
できるんかどうかはしりませんけどね。
さらに北側に進んでいくと、
建物の前にここでも鹿が
たむろしていますねえ。
そして建物の屋根を見てみたら、
おお~あれは鐘馗かな?
でもここはまだ寺の中やでなあ。
そこに鐘馗様というと
なんか違和感ありますねえ。
でも姿はやはり鐘馗です。
中国の民間伝承で伝わる神。
皇帝の病気を治すなどしたので
重宝されている神様です。
でもねえ、やはりこんな日本の仏教の
まっただ中でねえと思ったりしてしまいます。
さらに東大寺大仏殿の北側に歩いていきますと、
右側に広い場所があって
奥の方にカメラマン席なんて
書かれています。
ああ、ここから写真が撮れる
ということですねえ。
振り向いたら木々の間に
二月堂の本殿が見えていました。
そこを過ぎたら左折して
大仏殿の方に回っていきましょう。
いまは馬酔木がよく咲いていますねえ。
とそこへ車がやってきて、
大仏殿の方に偉そうな僧が
入ってゆきます。
ん?今日は何か法要とかあるのかな
とか思ったら、そうかあ今日は
3月11日。
あの東北の大地震と津波があった日ですね。
それの法要会が開かれるようです。
今、時刻は14時30分。
あの地震が起こったのは
14時46分です。
そこから大仏殿の前に歩いて回り、
中には入館しませんでしたが、
その時刻にはしっかり黙祷を
してきたのでありました。
そうかあ、あの震災から
もう11年になるんですね。
続く
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます