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チャリ鉄・輪行派として、輪行で乗車と各駅を自転車で辿る沿線サイクリング、という形を取り始めて結構になるのですが、対象路線の全駅を訪れて写真を残すようになったのは、記憶と記録を遡ってみると、だいたい2017年春の、このときからかと思います。
JR名松線は、2009年10月の台風18号の被害により、終点の伊勢奥津から家城駅の間を廃止前提のバス代行運転が長く続くという存廃の危機から、2016年3月に6年の時を経てこの区間が復旧し、運行再開されました。
部分廃止の危機から復活しましたが、乗降人員数とか問題課題は多くあることと思われます。しかし、この復旧した区間こそ山深く趣ある区間な筈で、一度見てみたかった路線でした。全線復旧から約1年経てしまいましたが、2017年春の現状を見てみたくて訪線しました。そのときの軌跡を画像主体で辿ってみます。
名松線は、松坂からの下り一番列車に乗る予定なので、早朝に車で京都から走ってってもいいのでしょうが、ここは前日晩に家を出て、松坂に近いS・Aで車中泊としました。
目覚ましで予定通り起きて、S・Aから松坂駅に向かいましたが、道を間違えて東松阪を超えたあたりで気付き折り返し、予定の一番列車の発車15分前に駅前駐車場を確保して自転車を降ろし、10分を切ってから駅の改札前で輪行袋へ。発車3分前にホームへ上がり、ギリギリ一杯で乗車でした。折りたたみ自転車だから出来たことで、これがロードバイクなら全く間に合わず次列車まで2時間待ちになってしまい、終わってしまったことでしょう。
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乗車できた一番列車は家城行き2両編成で、乗客は私を含めても2人だけ。撮り鉄っぽい大きいカメラバッグを抱えた方でした。この日は日曜日で通学もおらず又途中駅からの乗車も無く、ずっとガラガラ。さっきの撮り鉄っぽい人は家城までに下車された。
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この列車は家城で分割して別列車として伊勢奥津駅まで行くと思っていたが、家城駅に到着すると折り返し伊勢奥津行きの列車が止まっていました。そちらに乗り換えて14分ほどの接続待ちののち発車。程なくそれまでの緩やかな農村部の風景から険しい勾配の山岳線に変わり、エンジン唸らせてじっくりと登っていく、乗り応えのある光景に。ディーゼルカーはいい、心が洗われます♪
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雲井川にそって山深く進む列車は、標高を稼いで進んで行き谷間から開けた小さな集落に出ると、終点の伊勢奥津駅に到着。
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ここまで来るとまだ桜が残っていて咲き誇っていました。桜の向こう側には、古い蒸気機関車の給水塔が残っていてノスタルジック。
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伊勢奥津駅は、不通の期間中に伊勢奥津駅前観光案内施設と併設し、とてもきれいな駅になっていました。運転再開への歓迎と大きな期待を感じます。
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乗ってきた列車が松坂へ下りていくのを見送ってから、線路に沿ってDAHONを走らせます。
1.5車線から2車線が混在する雲出川(くもずがわ)沿いの県道15号線を走るとじきに山間部に入り、ちょっと荒れ気味の道もあったりしながらも行くと、土手の上に次の駅、比津駅を見つけます。
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民家の軒先を借りたような小駅ですが、小さな待合所は新築のきれいな建物になっていて、あまりにもきれいなので運転再開前後のものかと思っていたら、2007年頃に既に建替えられていたらしいです。
駅を見てからまた、名松線と雲出川に沿った谷間の山深さを感じる県道を走って次を目指します。
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空が開けて、コンビニもある大きめの集落にある駅、伊勢八知駅に到着。市役所の出張所が近くにあったりして、伊勢奥津から見たら駅勢圏人口数が感覚的にどっと2倍以上にはね上がった感じがします。板張りのきれいな駅舎は地場産の美杉杉で建てられ、津市の市営研修施設が併設されてる主要駅感高い駅です。
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県道を走って集落からちょっと離れ、トンネルに入らず右の旧道に入った先に次の伊勢鎌倉駅が。このとき、桜はもう終わりに入っていた頃でしたが、ここのボタン桜(八重桜)はまだ鮮やかな姿を誇っていて、簡素な待合室だけの小駅ですが、良い彩りで少ないとは言え住民が気を鰍ッて手入れされ、維持されている駅である感じがします。
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伊勢鎌倉駅を出て走ってると、踏切音がしてきたので急遽そちらへ。伊勢奥津行きと一瞬のすれ違い。自転車乗ってる間は走ること優先なので、約120分間隔の列車との遭遇は貴重です♪
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次の伊勢柱エ駅は、かなり昔の佇まいを残した感じの味わいのある駅。昔は有人駅だったと想像できる。周りに人家も結構有って拓けている駅周辺です。
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伊勢柱エ駅近くの空き地の横で小休止してペットボトルのお茶とか飲んでると、横で何かが動いた! …キジでした。拓けているとは言え自然が豊かであって、何んとも“のんのんびより”な空気がありました♪
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長らく続いた谷間の地域を抜けて、本格的に市街地が拡がってくると、次の家城(いえき)駅へ。ここは名松線唯一の交換可能駅なのと、唯一の駅係員配置駅です。駅舎は、実用的な古くても手入れがされてる昭和後期な雰囲気の駅舎です。
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この辺りから、アップダウンの少ない地形になって緩やかに走れますが、県道の車の量も幾分多くなってきて、注意を要します。そんな県道を避けて、線路沿いの舗装農道のような道を走って、次の関ノ宮駅に。駅舎は無くて、ホームに屋根付き待合所があるのみです。津市役所の白山支所が近いけど、乗降には影響無さそうです。
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次の伊勢川口駅も、似たような雰囲気の駅で、駅舎は無くホーム上の屋根付き待合所だけの駅ですが、本来は立派な駅舎があったらしい。その昔この駅で、中勢鉄道という軽便鉄道と乗換駅になっていて主要駅だったそうです。…で、何気なく写真撮ってしまったここの真後に、数少ない中勢鉄道のホーム跡の遺構があるそうですが、そんな事も知らずにスルーしてしまいました。惜しいことをしましたorz。
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次の伊勢大井駅も、無駅舎、待合所だけの駅で、家城駅からこちら側はこんな感じの駅が多くて、寂しさを感じてしまいます。駅の周りには田んぼしか見えません。
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次は井関駅に向かいますが、併走する線路が小丘をトンネルで越えてあっち側に行くので、県道の大井集落からちょっとだけ峠を越えて駅に向かいます。
井関(いせぎ)駅は、これも無駅舎、待合所だけの駅ですが、駅舎のあった箇所の基礎がまるまる残っていて残念に思いますが、一日平均乗車人員を見ると止むなしになってしまいます。
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井関駅から1.5km程の山中に、『ベビースターラーメン』で有名な「おやつカンパニー」の工場がある、と言うのを見ていたので、ちょっとだけ寄り道して見に行ってしまいました。 …まぁ、見てきただけなのですが(^_^;
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…チャリ鉄に戻って、次は一志駅、急に新興住宅が多くなり乗降も多い様で、ここは駅舎も有ります。住宅が多いのは、すぐ近くに近鉄大阪線の川合高岡駅があって、もしかしたら近鉄が開発した住宅街なのかも知れません。フリークェンシーからして名松線は近鉄線には太刀打ちできないでしょう。
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次の伊勢八太(いせはた)駅、写真では田んぼの中の駅に見えますが、背面には住宅が拡がっています。が、乗降人員見る限りでは一志よりも少なく、ホームに待合所すら無い様です(写ってる小屋は業務用かもです)。
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終盤になって、4.7km走った次の駅は、権現前駅。ホームと待合所のみの駅。ですが、今走ってる県道からはフェンスに阻まれてかなりバックしないと駅入り口に行けないと言うことで、フェンス越しの画像だけですみません。
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今走っている県道が、ずーっと名松線に沿っているのでそのまま走ると、伊勢奥津行きとすれ違い。 …そう言えば、松阪行きとは1回しか逢わなかった。。。
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やっと、線内最後の駅、上ノ庄駅。。。ってか、ここも権現前駅と同じでフェンス向こう側の駅で、駅名標画像のみ。。。すみません実は時間が迫っていて(^_^;
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ここから4.2km走って、田んぼを抜けて市街地に入り、どんどん市内に入っていくと、やっと着いたって感じで松阪駅に到着帰着しました。
名松線は43.5km、それよりもうちょっとの距離を走った様です。
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走り切った余韻もそこそこに、急いで自転車を車に積み込むと、本日はサブミッションがありまして、お昼どきに小さなパンをちょっと入れただけで50km程を走って来たのは、松阪の名物、松阪牛を回転寿司よろしく回転焼き肉で食せる、という、焼き肉屋“一升びん”さんに行くつもりだったのですが、ランチタイムの部受付時間に間に合うように、チャリ鉄の後半かなりピッチ上げていたものなのでした(^_^; おいしかったd(^_^;
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JR名松線は、伊勢奥津~家城間の沿線との密着度と関ノ宮~松阪までの放置感の差が際だって、しかも井関からの近鉄商圏での120分間隔運転とか、いろいろと厳しい中ですが、アウトドア的なものとリンクした観光列車とかで未来に繋げることが出来ないかなぁ、と思ってしまいました。
ともあれ、6年の時を経て復活した情景のすばらしい路線なので、末永く走り続けて欲しいと思いました。
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自転車NAVITIMEで作成した今回の走行ルート
(2017年春チャリ鉄輪行_JR名松線概要)
↓
https://www.navitime.co.jp/coursebuilder/course/ecf64569893e42e48d23d4c2562c370a
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