1月句会の記
金澤 ひろあき
寒の名の通り、1月はとても寒くなりました。福井は大雪で、京都からの列車運休が続いたりしました。そのせいか、春の訪れが遅いのかなという感じです。寒い中ですが、長岡天神句会を開きました。皆さんの作品です。
仕込唄しぶき声張る寒造 中野 硯池
酒蔵では、この寒い中、酒造りがすすみます。水の良さと底冷えが、酒造りの条件に良いらしく、京都は酒造りが盛んです。酒を仕込む時に歌うのが仕込唄。つーんとお酒の香りがしてきそうです。
首伸ばして炬燵のある古本屋 野谷 真治
野谷 真治さんは古本屋も経営されているようですから、自画像でしょうか。でも、こういう構えの古本屋さん、私の大学の頃けっこうあって、その頃のことを思い出します。買ったり、売ったり、学んだりで本当にお世話になりました。
寿ぎの赤き万両輝けり 坪谷 智恵子
本当に新鮮なイメージの句ですね。万両の赤に生命力を感じます。いつまでも元気で過ごせそうです。
大寒の風にあおられ缶逃げる 岡畠 さな子
空き缶が風に吹かれてころがっている風景なのですが、「缶逃げる」というとらえ方が面白いですね。うん、確かに逃げているように見えます。
光浴ぶ 休み時間の雪合戦 青島 巡紅
子どもの姿は全く言及されていないのだけれども、この句を読むと子どもの姿が浮かび上がってきます。かつての自分もそういうことをした、今の子どもも・・・。雪にこめた幼な心に、郷愁も感じます。
くせ髪のはねてキューピー初湯かな 三村 須美子
赤ちゃんのことを「キューピー」と表現しているのでしょうね。「くせ髪」も効いていますね。自画像として見ても面白い句。
あるがままわが身六尺日向ぼこ 金澤 ひろあき
退院してもいろいろ運動制限のある毎日です。何もできませんが、かえって何もしない時の大切さも実感します。
森見登美彦の小説で「世界ぼーっと選手権」というのがありましたが、今の私なら出られそうな気がします。
金澤 ひろあき
寒の名の通り、1月はとても寒くなりました。福井は大雪で、京都からの列車運休が続いたりしました。そのせいか、春の訪れが遅いのかなという感じです。寒い中ですが、長岡天神句会を開きました。皆さんの作品です。
仕込唄しぶき声張る寒造 中野 硯池
酒蔵では、この寒い中、酒造りがすすみます。水の良さと底冷えが、酒造りの条件に良いらしく、京都は酒造りが盛んです。酒を仕込む時に歌うのが仕込唄。つーんとお酒の香りがしてきそうです。
首伸ばして炬燵のある古本屋 野谷 真治
野谷 真治さんは古本屋も経営されているようですから、自画像でしょうか。でも、こういう構えの古本屋さん、私の大学の頃けっこうあって、その頃のことを思い出します。買ったり、売ったり、学んだりで本当にお世話になりました。
寿ぎの赤き万両輝けり 坪谷 智恵子
本当に新鮮なイメージの句ですね。万両の赤に生命力を感じます。いつまでも元気で過ごせそうです。
大寒の風にあおられ缶逃げる 岡畠 さな子
空き缶が風に吹かれてころがっている風景なのですが、「缶逃げる」というとらえ方が面白いですね。うん、確かに逃げているように見えます。
光浴ぶ 休み時間の雪合戦 青島 巡紅
子どもの姿は全く言及されていないのだけれども、この句を読むと子どもの姿が浮かび上がってきます。かつての自分もそういうことをした、今の子どもも・・・。雪にこめた幼な心に、郷愁も感じます。
くせ髪のはねてキューピー初湯かな 三村 須美子
赤ちゃんのことを「キューピー」と表現しているのでしょうね。「くせ髪」も効いていますね。自画像として見ても面白い句。
あるがままわが身六尺日向ぼこ 金澤 ひろあき
退院してもいろいろ運動制限のある毎日です。何もできませんが、かえって何もしない時の大切さも実感します。
森見登美彦の小説で「世界ぼーっと選手権」というのがありましたが、今の私なら出られそうな気がします。