フリー句「紅葉散る」の巻

フリー句「紅葉散る」の巻
紅葉散る一二三かつ三二一　　　ひろあき
池紅葉鯉は水蹴り人は笑む　　　巡紅
七五三家族で記念撮影して　　　ひろあき
鳥居前自撮り晴着がここかしこ　巡紅
襲名披露した一芸の名人と　　　ひろあき
石碑の厄災除け文字で一儲け　　巡紅
算盤の頃より難波の都では　　　ひろあき
S子へのTの想いは弾かれた算盤の玉　巡紅
道行きの場面に変わる雪化粧　　ひろあき
地球の凸凹を優しく包む雲の繭　巡紅
ほこほこのコロッケのある冬ごもり　ひろあき
十二単衣の重さに悲鳴現代女性　巡紅
厚着する私の隣ミニの足　　　　ひろあき
カナダからの旅行者木枯もヘソ曲げるTシャツ　巡紅
忍術の修行中だと真顔にて　　　ひろあき
京都は北海道より寒いと道人笑顔　巡紅
四十年住めば都で慣れてくる　　ひろあき
秋の前には夏があったのさ(フォーリーブス)、今は秋がない　巡紅
ティラミスを月見団子の代わりにし　ひろあき
製品の表には出ぬが代用効かぬ京都生産の電子部品　巡紅
山紫水明たっぷり千年発酵する　ひろあき
未来に生かせ原爆が落とされなかった京都の意義と価値　巡紅
※連句あとがき
　※戦争、疫病、飢饉。人類は、この三つの災禍に苦しめられて来ました。ユヴァル・ノア・ハラリ氏「ホモ・デウス」によると人類はこれらを克服しつつあるそうです。戦争、疫病、飢饉がない世界を待望します。コロナ禍で大変だった今年。残り少なくなりました。