フリー句（自由連句）「最寄り駅」の巻

フリー句（自由連句）「最寄り駅」の巻
最寄り駅時雨の侘びを聴きに出よ　　金澤ひろあき
軒に入り地図を広げる男の子　　　　青島巡紅
上鴨と下鴨神社どっちかな　　　　　ひろあき
女の子御手洗団子の聖地だよ　　　　巡紅
甘党のグルメ番組外さない　　　　　ひろあき
黄の傘をエイヤーと突くお下げの子　巡紅
七五三時雨の中を裾をあげ　　　　　ひろあき
千歳飴手にする子より親の笑み　　　巡紅
次に来る時は花嫁衣装かも　　　　　ひろあき
振り向かずには見られない父母の顔　巡紅
元ヤンキーすっかり反省して帰郷　　ひろあき
寝袋で目醒める朝の腹の虫　　　　　巡紅
貧乏が苦にもならない若い日は　　　ひろあき
青信号ビルの影から陽だまりへ　　　巡紅
観光客スタンプラリー楽しんで　　　ひろあき
柿の実が桜紅葉に色添える　　　　　巡紅
鐘鳴って奈良の正岡子規の宿　　　　ひろあき
鴉来て皮だけ残す木守柿　　　　　　巡紅
単線の駅員の居ぬ駅に降り　　　　　ひろあき
始発までベンチに座りラジオ聴く　　巡紅
花見客来ぬうち花を独り占め　　　　ひろあき
独り占めにならない独り占め清水寺早朝拝観　巡紅