京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

フリー句「夏空の下」

2016-09-21 09:30:22 | 日記
フリー句 自由連句「夏空の下」の巻                       

抜けるような夏空の下旅おわる    金澤 ひろあき
熱抜けて長袖ほしい夕の風      青島 巡紅
三重の塔に若葉をゆらす風      ひろあき
青嵐やベートーベンの偏頭痛     巡紅
頭痛もち同士の巡礼古い友      ひろあき
針穴に糸通す力頭痛越え       巡紅
念力が通ってひらく桐の花      ひろあき
念仏のパワーより効く自分らしさ   巡紅

巡紅さんの「ベートーベンの偏頭痛」。言い得て妙。
ベートーベンって、難しそうな顔をして、いかにも
偏頭痛で悩んでいそうですね。

席題「川」

2016-09-20 08:21:20 | 日記
 席題「川」 瀬田川~湖東旅行の時の句

新緑の石山寺発川の船         金澤 ひろあき
川船でしじみの話聞く五月     
川こえて琵琶湖に入る風薫る
川こえて比叡のみどりせまり来る  
船ガイド五月しじみの旬という
船の女性ガイド丁寧風薫る     
風薫るガイドの琵琶湖周航歌
青鬼が赤ふんどしの青葉かな

舟艇庫横目に琵琶湖の悲劇説くガイド  二神 大輔
充分に声ひびきおり船ガイド    
ゆるやかに川遡上する目に若葉

クルーズの船尾に泳ぐ鯉のぼり     中野 硯池
吹流しつけて外輪船着きぬ     
青鬼の赤褌や青紅葉
老の足に参道険し青紅葉      
鳰の海漕ぎ揃ひたるカヌーかな
へちま苗も売る門前の呉味の市  

波静かカヌーを連れて外輪船      青島 巡紅
河の風裾をなびかせ腕組みす    
唐橋や武将の夢を見上げてる
擬宝珠(ぎぼし)見て強者共もふりかえる   
地の品が高級品やふな寿司や
近江富士河の上より道の上     
マックにねバスバーガーがないのかな
青鬼が福をもたらすと石山寺    
風かおる想い重なる周航歌

瀬田川に船を浮かべて夏巡る      内薗 日出杜
アテンド話上手瀬田川夏の今日   
夏風に瀬田川踊るノットかな

さざ波やカヌーのオールリズム追う   三村 須美子
万緑のうつる川面や瀬田の唐橋   
唐橋の擬宝珠(ぎぼし)に残る天下取り
しじみ飯買う牛王さんの青鬼前   
びわこ大橋の元ここで入院葉桜の頃
動くを錯覚波と船前進前進     
湖面が空にとけ聖五月
琵琶湖クルーズふき流し45度の薫風
瀬田川に流した血と汗擬宝珠(ぎぼし)知る  
風かおる案内人は客に花
きりの花車の行きかう湖の土手に

はるばると来て店の名は「さと」と云う 川村 薫
「すし」好みなつかしいね昔から 「さと」はねえ京都にもある同じ店か
昔の「さと」今もあるかなよく行った
今は昔主人と一緒に思い出す

魔法くるくる

2016-09-16 18:49:12 | 日記
 魔法くるくる
            金澤 ひろあき

綿飴の魔法くるくる春の雲
あの声のぼやきが届く年賀状     
初出勤ハードル徐々に上げて行く
正月のテレビに背を向け肘枕     
回送となる終電車枯野行く
成人の日の佳き酒を酌み酌まれ    
遺す物なにも無き家寝正月
日向ぼこお話相手待っている     
落ち椿残り時間よかがやけよ

 終電車に久しぶりに乗りました。一駅ごとに人が降りていく。
けれど乗ってこない。だんだん車両ががらんどうになっていく。
そのさびしさを、体感しました。

贈答の句 半夏生の庭

2016-09-16 08:57:41 | 日記
贈答の句 半夏生の庭
 梅雨の花といえばまず想い浮かぶのが、あじさいでしょうか。
  あじさいはさびしがりやにちょうどよし  金澤 ひろあき
  あじさいを手折りし人も虹色の顔     河本 美子
 この時期、半夏生も元気です。雨がよっぽど好きなんでしょう。ドクダミ科だそうで、白い。
みどりが交じっているのもあります。
 京都建仁寺の塔頭、両足院は、池のまわりにこの半夏生がたくさん咲きます。
 亀をイメージした山と鶴をイメージした池。そしてその奥には、大名茶人、織田有楽斎の茶室、
如庵の写しがあります。如庵(写し)の中では無理ですが、その隣りの茶室では、時期により茶席が設けられます。
  鶴の池ふちどりにする半夏生       ひろあき
  半夏生暗き茶室の黒茶碗         同
  半夏生みどりの波の上に白        同
  降る雨に鶴亀に添う半夏生        美子

手持ちの時間

2016-09-16 08:14:01 | 日記
 手持ちの時間
           金澤 ひろあき

口への字大根抜いている美人     
日向ぼこ手持ちの時間のびちぢみ
去年今年白髪のすこし増えた顔    
にっこりと笑う赤ちゃん春迎う
しゃぼん玉夢からさめないところまで 
ブリ大根ひとときなごむ詩の議論
初日の出見て来て寝心地よきわが家  

 50代も後半になってくると、だんだん
「手持ちの時間」が貴重になってきています。
 若いうちは意識しませんでしたが。