自分は釣りが好きだ…。 特に川が大好き…雑魚釣りだけどね…。
釣れても釣れなくても川の流れを眺めていると気分が良い…。
何時間でもOKよ…。
自分の釣りのポリシーは釣った魚は食べること…。
食べられないもの以外は…。
マスやアマゴ…岩魚は塩焼きに限る。
雑魚は腹を出して…一旦素焼きにして…甘露煮にする。
買ったものとは一味違う自分流…これが最高…。
まあ…他人の口に合うかどうかは別として…。
釣りが大好きだとは言っても…実は自分…邪道…外道…ど素人。
恥ずかしながら…未だに自分で竿を組んだことがないのだ…。
それは…子供の頃から釣りに連れて行っているのに…なぜかオトンが自分には竿を組ませようとしなかったから…。
弟たちにはやらせたくせに…自分には絶対触らせなかった。
オトンがこれと選んだ竿にきちんと錘や釣針もつけてセットしたものを渡す。
いつでもどこでも釣堀状態…なぜなんだぁ?
大学生であっても社会人になっても…それは絶対変わらなかった。
ふたりで釣りに行ったのは自分が22~3くらいまでだったけどね…。
じゃあ…他の事はどうかというと…別段…特別扱いされているわけでもない。
むしろ…普段は末の弟の方を可愛がっていて…親父が膝の上にのっけたりするのはその弟だけなのだ。
オトンと自分は気の合わないところがおおいにあって…時にはぶつかることもないわけじゃなかったが…可愛がられていたのは確かだ…と思う。
だから…まあ…これはこれで…愛情の変形だと考えることにしている…。
でも本当は…自分でやらせてこその愛情だと思うんだけどね…。
今は釣堀にしか行かないから自分の竿はない…。
だから…ずっと組めないまま…つうか…組まないまま…だ。
自分で竿買って…本でも何でも見て覚えりゃいいんだけど…やっぱり…気持ちが屈折してるんだろうね。
その気にもなれないから…。
さて…そんなオトンと釣りに出掛けた高校1年か2年のときの話…。
高校の近くにまあまあ釣れそうな川があった…。
自分はこの川べりを友だちとよく歩いていたので…なかなか楽しめそうだとは思っていた。
いまいち水が良くないので釣れても食べられないだろうが…それでも一度はここで釣ってみたいなぁ…。
なんて…わくわくしながら…それほどきれいとは言えない川を毎日のように見ていた…。
自分が今まで川で釣ったのは…モロコ…ウグイ…オイカワ…アマゴ…イワナ。
それは清澄な水の流れる渓流でのことだ…。
田んぼの用水路でモロコ釣りはやったことがあるけれど…。
この川じゃ…せいぜいモロコくらいかなぁ…。
渓流なら川で餌も獲れるけれど…ここでは栗虫を使う。
ウジみたいなやつ…。
アマゴやイワナはオニグモやコガネグモをエサにしても釣れるけど…クモが可哀想なので自分はやらない…。
オトンのお試し生餌のひとつだ。
日が高いせいか…全然…釣れない…。
オトンにもあたりが来ない…。
もっと下流の深い方では釣り人が居たが…ここは山間じゃなくて平地の田んぼや畑の傍だから…ちょっと浅いのかも…。
けど…モロコぐらいは居るはずなんだ…。
水深浅い用水路だって釣れるんだから…。
突如…手応えあり…! 初のあたり…やったか!
重い…確かに食ってる…それもしっかり…。
喜び勇んで竿を上げる…。
なんじゃこりゃぁ…!
最初は…廃棄物の固まりかと思った。
ぐちゃぐちゃに絡まった何本もの針金の塊が釣れたのだ…。
汚れた川だから…誰かが縺れてどうしようもなくなった針金を捨てたのか…と…。
その針金…針先にぶら下がりながら…何と動くではないか!
ぐにゃぐにゃと…。
なんじゃこりゃぁ…!
それはあたかも黒く変色して巨大化した糸ミミズの塊…。
けど…それほど柔らかそうにも見えない…。
ハリガネムシだ…。
いやいや…驚いたね…。
こいつが水生生物だとは知っていたけど…塊で存在するなんて…。
蟷螂の腹の中に寄生する虫だ…。
蟷螂の中には集団で居るわけじゃないから…。
こいつに触ると人間でも寄生される…なんて話があるから振り捨てた。
単なる噂らしいけどね…。
人間が寄生されたのは偶然で…成虫になった虫は寄生しないんだって…。
けど…嫌じゃない…触るの…。
偶然でも寄生されちゃったら困るでしょ…。
素手だし…手袋でも持ってりゃ触ってみたかったけど…硬いかどうかを知りたいからね。
動きからするとミミズみたいに柔らかい虫じゃなさそうだよ。
体表はクチクラだという話だから普通の昆虫と変わらないんだよね…きっと。
こんなもん身体の中に持ってて蟷螂は痛くないのかねぇ…。
釣果の方は残念ながらこいつだけ…どうやっても食えない代物…。
オトンの方もボウズだった。
ボウズはボウズでいいじゃない…楽しんだんだから…さ。
なかなかお眼にかかれないよ…あんな生き物…。
それに川の傍で一日過ごすと…気分すっきりするもん…。
これも釣りの効用…だ。
去年…近くを通ったけど…川は土手も川底もコンクリートになっちゃって…川というよりはでかい用水路と成り果てていた。
これじゃ遊べないなぁ…。
あいつもとうとう…棲めなくなっちまったってわけだね…。
嗚呼…。
釣れても釣れなくても川の流れを眺めていると気分が良い…。
何時間でもOKよ…。
自分の釣りのポリシーは釣った魚は食べること…。
食べられないもの以外は…。
マスやアマゴ…岩魚は塩焼きに限る。
雑魚は腹を出して…一旦素焼きにして…甘露煮にする。
買ったものとは一味違う自分流…これが最高…。
まあ…他人の口に合うかどうかは別として…。
釣りが大好きだとは言っても…実は自分…邪道…外道…ど素人。
恥ずかしながら…未だに自分で竿を組んだことがないのだ…。
それは…子供の頃から釣りに連れて行っているのに…なぜかオトンが自分には竿を組ませようとしなかったから…。
弟たちにはやらせたくせに…自分には絶対触らせなかった。
オトンがこれと選んだ竿にきちんと錘や釣針もつけてセットしたものを渡す。
いつでもどこでも釣堀状態…なぜなんだぁ?
大学生であっても社会人になっても…それは絶対変わらなかった。
ふたりで釣りに行ったのは自分が22~3くらいまでだったけどね…。
じゃあ…他の事はどうかというと…別段…特別扱いされているわけでもない。
むしろ…普段は末の弟の方を可愛がっていて…親父が膝の上にのっけたりするのはその弟だけなのだ。
オトンと自分は気の合わないところがおおいにあって…時にはぶつかることもないわけじゃなかったが…可愛がられていたのは確かだ…と思う。
だから…まあ…これはこれで…愛情の変形だと考えることにしている…。
でも本当は…自分でやらせてこその愛情だと思うんだけどね…。
今は釣堀にしか行かないから自分の竿はない…。
だから…ずっと組めないまま…つうか…組まないまま…だ。
自分で竿買って…本でも何でも見て覚えりゃいいんだけど…やっぱり…気持ちが屈折してるんだろうね。
その気にもなれないから…。
さて…そんなオトンと釣りに出掛けた高校1年か2年のときの話…。
高校の近くにまあまあ釣れそうな川があった…。
自分はこの川べりを友だちとよく歩いていたので…なかなか楽しめそうだとは思っていた。
いまいち水が良くないので釣れても食べられないだろうが…それでも一度はここで釣ってみたいなぁ…。
なんて…わくわくしながら…それほどきれいとは言えない川を毎日のように見ていた…。
自分が今まで川で釣ったのは…モロコ…ウグイ…オイカワ…アマゴ…イワナ。
それは清澄な水の流れる渓流でのことだ…。
田んぼの用水路でモロコ釣りはやったことがあるけれど…。
この川じゃ…せいぜいモロコくらいかなぁ…。
渓流なら川で餌も獲れるけれど…ここでは栗虫を使う。
ウジみたいなやつ…。
アマゴやイワナはオニグモやコガネグモをエサにしても釣れるけど…クモが可哀想なので自分はやらない…。
オトンのお試し生餌のひとつだ。
日が高いせいか…全然…釣れない…。
オトンにもあたりが来ない…。
もっと下流の深い方では釣り人が居たが…ここは山間じゃなくて平地の田んぼや畑の傍だから…ちょっと浅いのかも…。
けど…モロコぐらいは居るはずなんだ…。
水深浅い用水路だって釣れるんだから…。
突如…手応えあり…! 初のあたり…やったか!
重い…確かに食ってる…それもしっかり…。
喜び勇んで竿を上げる…。
なんじゃこりゃぁ…!
最初は…廃棄物の固まりかと思った。
ぐちゃぐちゃに絡まった何本もの針金の塊が釣れたのだ…。
汚れた川だから…誰かが縺れてどうしようもなくなった針金を捨てたのか…と…。
その針金…針先にぶら下がりながら…何と動くではないか!
ぐにゃぐにゃと…。
なんじゃこりゃぁ…!
それはあたかも黒く変色して巨大化した糸ミミズの塊…。
けど…それほど柔らかそうにも見えない…。
ハリガネムシだ…。
いやいや…驚いたね…。
こいつが水生生物だとは知っていたけど…塊で存在するなんて…。
蟷螂の腹の中に寄生する虫だ…。
蟷螂の中には集団で居るわけじゃないから…。
こいつに触ると人間でも寄生される…なんて話があるから振り捨てた。
単なる噂らしいけどね…。
人間が寄生されたのは偶然で…成虫になった虫は寄生しないんだって…。
けど…嫌じゃない…触るの…。
偶然でも寄生されちゃったら困るでしょ…。
素手だし…手袋でも持ってりゃ触ってみたかったけど…硬いかどうかを知りたいからね。
動きからするとミミズみたいに柔らかい虫じゃなさそうだよ。
体表はクチクラだという話だから普通の昆虫と変わらないんだよね…きっと。
こんなもん身体の中に持ってて蟷螂は痛くないのかねぇ…。
釣果の方は残念ながらこいつだけ…どうやっても食えない代物…。
オトンの方もボウズだった。
ボウズはボウズでいいじゃない…楽しんだんだから…さ。
なかなかお眼にかかれないよ…あんな生き物…。
それに川の傍で一日過ごすと…気分すっきりするもん…。
これも釣りの効用…だ。
去年…近くを通ったけど…川は土手も川底もコンクリートになっちゃって…川というよりはでかい用水路と成り果てていた。
これじゃ遊べないなぁ…。
あいつもとうとう…棲めなくなっちまったってわけだね…。
嗚呼…。
鮎を釣ったり あと、かじか捕りもよくしたな~
今は、坊とせいぜい「フナ釣り」かな!
「魚が釣れる環境」そのものが無くて
困っているのです。