祐さんの散歩路 Ⅱ

日々の目についたことを、気ままに書いています。散歩路に咲く木々や花などの写真もフォトチャンネルに載せました。

・ 日本国民の判断にがっかりすることがある

2015-02-09 01:22:29 | 政治


元外務省局長でイランの大使をしていた孫崎享氏が、世論調査の結果と、先回の選挙の結果を見て日本国民の判断に対してがっかりしていると言っています。問題を認識しない人たちが増えているのでしょう。いろいろな情報をたくさん受取り、いろいろな角度から物事を見られる人々が増えればいいですね。マスゴミに動かされるB層は減らさねば・・・・以下孫崎氏のブログからです。




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日本の国民は何故こんなに酷くなったのか。殺害の契機は首相だ。評価するが60,6%。愕然!する

私は時々、日本国民の判断にがっかりすることがある。
前回の衆議院選挙の結果もそうである。
しかし、今度の人質事件に対する反応位がっかりしたことはない。

共同通信社が25日に実施した全国緊急電話世論調査によると、「邦人人質事件に対する安倍政権の対応を「評価する」は「ある程度評価する」を含めて60・6%」、

総じて評価するが60.6%、一体この国民はどうなったのであろうか

 第一に今回のイスラム国の殺害を起こしたのは間違いなく、安倍首相の発言が契機である。

 安倍首相は「イラク、シリアの難民・避難民支援、トルコ、レバノンへの支援をするのは、ISIL(注:イスラム国)がもたらす脅威を少しでも食い止めるためです。地道な人材開発、インフラ整備を含め、ISILと闘う周辺各国に、総額で2億ドル程度、支援をお約束します」と話した。イスラム国を敵視する発言をした。 これがイスラム国側を刺激したことは間違いない。

 それはイスラム国側の反応を見てもらえばわかる。 2月1日イスラム国は後藤氏を殺害するビデオを公開した。ここで次の発言をした。

「日本政府は邪悪な有志連合に参加した愚かな同盟国と同じように『イスラム国』の力と権威を理解できなかった。(省略)安倍総理よ。勝てない戦争に参加した向こう見ずな決断によって、このナイフは後藤を殺すだけでない。今後もあなたの国民はどこにいても殺される。日本の悪夢は始まる」

 この時期、シリアに入ったことを咎める自己責任論がある。しかし拘束されたことと殺害されたこととは同じではない。「あなたの国民はどこにいても殺される。日本の悪夢は始まる」という認識の中で殺害が行われた。


次に今回日本政府は人質返還に対して真剣な交渉はしていない。

過去、人質事件があった時には日本政府は相手が誰であれ、もし金銭の提供ですむならそれを実施する姿勢を取ってきた。 麻生財務相発言である。「要求のめばテロに屈するのと同じ」=麻生財務相。そして、朝日「予備費から身代金出す可能性に”今テロに屈する予定がないから、手続きまで考えていない”と述べた」。

 そして官房長官の発言である。
[東京 2日 ロイター] - 菅官房長官は2日午後の会見で、過激派組織「イスラム国」とみられるグループに日本人2人が殺害された事件に関して、政府としては身代金を用意せず、犯人側と交渉するつもりはなかったことを明らかにした。

 第3者を通じ高唱したと言うが、途中で第三者を介することはあろう。しかし、「犯人側と交渉するつもりはなかった」とはどういう事だろう。

 首相の発言により、日本人が殺害された。
 そして交渉は行わかった



 その政府を評価するが60,6%だという。
 これをどう評価したらよいのか。
 一つは日本人の持つ限界説だ。

 かつてマッカーサーが日本国民をとらえてこういった。
「軍事占領とはどうしても一方はドレイになり、他方はその主人の役を演ずるものだ」
 そして日本視察をしたマサチューセッツ大学総長はトルーマン大統領に次の報告を行った。
日本は事実上、軍人をボスとする封建組織の奴隷国であった。

一般の人は一方のボスのもとから他方のボスすなわち現在の占領軍の下に切り代わっただけである」
時の支配者をそのまま受け入れる
おかしいことがあってもそのまま受け入れる。


今一つは、今の安倍政権、それに追随するマスコミの動きも酷かった。

非自治解放までは一致してあたらなければならないという声を出して批判を一切しなかったその実、日本政府は「犯人側と交渉するつもりはない」という立場であった。

そして殺害されるや、政府擁護の御用コメントで埋め尽くした
若干声を上げる者は潰した。批判の声を「イスラム国寄り」とリストアップした産経が典型である。

私はこの国の未来は本当に暗いと思う

自国民の殺害を誘発した首相を是認する国民に明るい未来なんぞあろうはずがない。