今日は残業の見回り当番だったので、帰りが少し遅くなった。
品川から横須賀線に乗った時に、家人に“帰るメール”を打った。
「いま電車に乗ったので、一時間くらいで着く」
鎌倉についたが、家人に迎えに来てもらったら悪いなと思い、歩くことにして
途中のコンビニでコロナビールを買う。
そして、家に着いたら、駐車場に車がない…??
娘に聞くと、お父さんが着く頃だから、と迎えに出たという。嗚呼…
お互いが、お互いを思いやって、そしてすれ違ったという訳です。
あまりに貧乏で、クリスマスにお互いの配偶者にプレゼントが買えないので
自慢の髪を売って、夫の金時計につけるプラチナの鎖を買った妻と
自慢の金時計を売って、妻の欲しがっていたべっ甲の髪飾りを買った夫の話
あの「賢者の贈物」とまでは言わないですが…そいういう話ですよね。
ところが、現実に駅から帰ってきた妻は「もう二度と迎えに行かないから!」と
カンカンに怒っていました。
しかし「まるで“賢者の贈物”のようなすれ違いじゃないか!」と言うと
いっぺんで機嫌が直った様子です。
世の中の「いさかい」って実はこういう風に、自分の思いが相手に伝わらない
という腹立たしさからくることが多いのでは…。
今夜は、賢者の贈物というキーワードで、家人とは心が共鳴できましたが、
ひとつ間違うと大ゲンカの素でした。神様ありがとう。
ちなみに、賢者の贈物とは、東方の3賢者がイエスの生まれた日(クリスマス)に
世界で初めてクリスマスプレゼントをイエスに贈ったというところから来ています。
作者のオー・ヘンリーはこの感動的な短編を、この若い夫婦の贈物こそ、本当の
賢者の贈物ではないでしょうか、と結んでいます。
私の大好きな、大好きな話。こんな、真夏に思い出させてくれた家人に感謝です。