除湿シベリウスから納涼シベリウス

2010年07月19日 09時05分12秒 | 巻十 クラシック音楽・吹奏楽
去年とは大違いで、今年は早々と梅雨明け完了。
人並み外れた寒がりの反動で、真夏大好き。
言うても、部屋の中で汗垂らしてるだけだが。

シベリウス:交響曲全集
オラモ(サカリ)
ワーナーミュージック・ジャパン

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オラモのシベリウスを聴き倒す日々を、ここ数週間過ごしていた。
梅雨時期のジトーとした湿度の中で、シベリウスのこの除湿効果はすごい。
そしてさらに、猛暑のさなかのシベリウスもまた、納涼効果が抜きんでている。
すぅーっと、涼やかな空気が吹き込んでくる気がするのだ。勿論気がするだけ。

特にこのところのヘビーローテーションは、交響曲第7番。
これまで、7番は自分にとって捉えどころのないようわからん曲だった。
聴いていると途中で必ず寝てしまう的な。20分そこそこなのに。

それで、今回はとにかくじっくり繰り返し聴きこんだ。
そして、こんな音楽を今まで聞き流していたことを激しく懺悔。
シベリウス特有の、次々移り変わっていく流れ。
そして、頂点で響くトロンボーン。
まるで、雲間から神の視点で差し込むヒカリ、のような。いやほんと。

北欧の短い夏の、静かだが生命力あふれる夜明けを、そこに見た。
いや、そんなん全然体験したことないけどねww

シベリウスの交響曲と言えば定番は2番だが、
もちろんそれだけではない。
原始のエネルギーが大地に溢れるような1番。
流れゆく曲想が「2番的な期待」をいい意味で裏切る3番。
最凶の鬱気分で始まる4番。
鐘のようなフィナーレの旋律が耳に残って仕方がない5番。
空を飛ぶような躍動感6番。
クレルヴォは聴いたことないw

シベリウスの音楽を聴いていると、
大地にしっかり根差した感覚と同時に、そしてそれ以上に、
鳥瞰というか俯瞰というか、非常に高いところの視点をそこに感じない訳にはいかない。
どの曲でも印象的な響きを聴かせるフルートも、よい。とても好き。

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