ヒトラー ~最期の12日間~

2005年07月28日 23時11分02秒 | 巻六 世界史
映画を観てきた。
ミリタリー好きとしてみると
見所はたくさんあって
88ミリ砲とかSSの迷彩服とか
まぁでも 今回のカテゴリは
「巻三」じゃなくて「巻五」なので
軍ヲタ話はちょっと置いとこう。

原作は去年読んで
その時点では映画化されるなんて知らなかった。
映画化を、しかもドイツで行う、ということについては
我々日本民族には計り知れない
葛藤とかもあったんだろう。
何しろ「タブー」扱いだから。

以下、例によって感想の羅列箇条書き

キャストが本人に似てるか、
という視点で見てたら、
自分の知る範囲ではイメージどおりだった。
ある意味そこに安心する。
でも、背景(史実や原作)をある程度知ってないと
誰が誰だかわかんなくなる可能性もあるな…
っつーか、所謂史実を踏まえて観た方が
より味わえる。
フェーゲラインの立場とか
ヴェンクはどこだ?とか

影の主役はゲッペルス夫妻。
特に、婦人の凛とした狂信的崇拝の様は
恐ろしくも哀しい。
我が子を殺すシーンは
気持ちがものすごく伝わった。

地下壕の退廃模様にとどまらない、
地獄絵図の地上=一般市民の視点、
それを終始担った少年。
原作にはなかった人物だが、
物語にまた1本別の筋が通った感じでよかった。

その少年とユンゲが
ラストシーンでみせた
自転車ふたり乗りの逃避行。
絶望の街からの脱出
かといって希望が向こうにあるかは判らない
でもペダルをこぐ。
真正面からのカメラアングルが印象的。

国民が悲惨な運命に陥るのは
国民みずからが選んだ道の結果なのだ、という意味の
アドルフ=ヒトラーの言葉。
それは確かに偽りのない事実だろう。
国民の熱狂が第三帝国を生み
第三帝国が国民の熱狂を煽った。
…いまの我々の社会にそんな素地は全くないのか?
自分たちの社会の内外にいる他者に対し
蔑みの敵意を向けていないか?
やたら威勢のいい尊大な主張に酔っていないか?
隣の独裁国家のことを笑えるほどに
我々は自立した人間で在るのか?
個人崇拝とか崇敬の強制とか、
そんなものが
いまここに全くないのか?

とかね。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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はじめまして (朱 厚照)
2005-08-05 20:54:57
ご返事大変遅くなってすいません。

こちらの諸事情により、

ブログの書き込みどころか閲覧も難しい状態にありまして、

やっと見させていただいた次第です。

そちらへもコメントさせていただきます。
返信する
Unknown (幻雪)
2005-07-29 12:56:44
こんにちは!



『ヒトラー』で検索してたどりつきました。



関連記事を書きましたのでTBさせていただきます♪

よろしければ相互リンクよろしくお願いいたします、



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