南川高志「新・ローマ帝国衰亡史」

2013年06月10日 00時00分00秒 | 巻十六 読書感想
ローマ帝国は外部の新しい血(異民族の人材)をうまく取り込むことで繁栄期を迎えた。
決して、「ゲルマン人」との敵対関係だけがその外縁部に存在していた訳ではない。

そしてその帝国が衰亡に向かう時、
外部勢力に対する不寛容や偏狭なローマ中心主義が見られたという。

世界の動きに対して視野狭窄に陥った帝国は、
外敵によるよりもむしろ内的要因によって崩壊したとも言える。
そして、絶頂期から崩壊までわずか30年。
時流に目を背けることの結果を、この数字は表しているのかもしれない。

振りかえって現代社会。
日本はもとより、現在の帝国ことアメリカ合衆国も、
そして新しい帝国である中華人民共和国についても、
そのあり方や将来を考えるとき、
いったいローマ帝国の話は全く無関係と言えるだろうか。


新・ローマ帝国衰亡史 (岩波新書)
クリエーター情報なし
岩波書店



世界史好きと言いながら
ローマはいまいち苦手意識があったけど、
おかげでディオクレティアヌスからコンスタンティヌス、ユリアヌス、テオドシウスの流れが
なんとなく把握できた。

ていうかローマってみんな皇帝を僭称しすぎじゃねw
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 藤浪甲子園ムハイ伝説www(... | トップ | 1stフルアルバム「中人」発売... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿