マーラー:交響曲第7番テンシュテット指揮 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 1993ライヴ東芝EMI詳細 |
きのうは、音楽もろくに聴けない状態、と書いた。
一夜明け、出勤途中に車中で聴いた、この曲。
マーラー「交響曲第7番 ホ短調 “夜の歌”」
その第5楽章(ロンド・フィナーレ)
夜の歌。この曲名は、
第2、第4楽章が「ナハトムジーク」と名付けられているからに由来する。
全5楽章を聴いたことのある人ならわかると思うが、
第4楽章までの曲がりなりにも「夜曲風」な雰囲気が打って変わって、
最後の第5楽章のお祭騒ぎは、最初かなり戸惑う。
これのどこが「夜の歌」なのか?と。
おそらくもちろん、このフィナーレは夜の歌などではない。
かと言って、解説書などにまま見られる
夜明け=朝の太陽、という解釈も、
かなりとってつけたものである気がする。
乱暴な言い方を敢えてすれば、
このフィナーレはこれ単独で聴くことを許される
究極の気晴らしの音楽、と考えてもよいのではないか?
だから今日はこの第5楽章だけを聴いた。
反則は承知の上で。
テンシュテットのライヴ演奏。
同じくマーラーの6番も壮絶だったが、
この7番も凄い。物凄い。
確かにオケの「粗さ」はあるのかも知れないけれども、
そんなことはもはやどうでもよくなる。
炸裂するティンパニ、
怒涛のティンパニ、
踊るティンパニ、
ティンパニのためのティンパニ。
…だけじゃないけど。
6番同様、シンバルの音色も好き。
明けない夜はない、なんて誰が言ったんだろう?
マーラーはたぶんそんなことを考えてはいない。
夜はいつまでも夜だし、
その漆黒は嘘誤魔化し無く聴くものを包み込む。
だからこのファンファーレは、
絶望(に見えるだけのもの)の淵の、彼岸から此岸に鳴り響く。
歌い、
踊る。
ものすごく聴きたくなってきました。
テンシュテットは私のマーラー熱を再発してくれた恩人です。
このライヴでの「夜の歌」やスタジオ、ライヴともにすごい「悲劇的」、、マーラー全集も全体を聴くと高レベルな演奏ですね。
生きていて指揮活動していれば、ベルリンフィルなどの大きなポストに就いていたことは必至でしょう。
第1番「巨人」のシカゴ響との演奏は、強烈。最強の演奏だと思います。
なによりこの演奏をLIVEで聴きたかったですけど。
テンシュテット&マーラーのLIVEだと、
5番とか1番とかもありましたよね。確か。
いつか聴いてみようと思います。
テンシュテットのマーラー、ライヴ盤は凄まじい演奏が多いですね。この7番や6番はその最たるものだと思います。
特に炸裂するティンパニには驚きます。テンシュテットのワーグナーでも感じたんですが、音量のバランスや音楽の美しさなど無関係の叩き方だと思います。マーラーですと、5番・6番のライヴでも、ティンパニはスゴイです。
聴くと疲れてしまうくらい、情念の乗り移った演奏でもありますね。