ラフマニノフ「交響曲第2番ホ短調」

2006年01月24日 22時21分07秒 | 巻十 クラシック音楽・吹奏楽
酒飲んだとき手にとってしまうCDの、そんな一枚。

以前、ブラームスの4番は「恋の歌」説を恥ずかしげもなくぶち上げたが、
そういう意味ではこのラフマニノフの2番こそ、
正真正銘ラヴソングである、と、
今回も臆面もなく宣言したい。
良識ある方々は眉をひそめるかもしれないが。

とにかくこの曲、表層的な見方をすればとにかく甘ったるい。
全編映画のサントラあたりで通用しそうなほどに。
音楽の薄っぺらい味わい方であることを承知で、
俺はこの曲のそんな部分が好きだと、今は言いたい。

---------- キリトリ -----------

何かを願うとき、
例えば自分の幸せとか誰かの幸福とか
そして、誰かの不幸さえ祈るという禁断の過ちを犯そうとする、そんな時、
ラフマニノフとかブラームスは、そんな自分に残酷なほどに優しい。

自分が何をするべきなのか、何を本当はしたいのか。
迷い悩むことの意味を、この曲のアダージョは例えば7分30秒あたりで語ってくれる。

---------- キリトリ -----------

最近、
以前ほどには「恋の歌」について自己陶酔しながら語ることの出来ない自分ガイル。
ブラームスの4番のときほどには、熱く妄想を巡らせない。

美しい音楽たちだけは、決して離れて逝かない永劫の存在。
うねりのなかで時に温かく、
諧謔のリズムで時に浮遊するように。

---------- キリトリ -----------

今流れているのは、
アンドレ=プレヴィン指揮
ロンドン交響楽団(1973)の全曲版。

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