南武線と鶴見線

2024年05月16日 18時38分00秒 | 巻二十九 街歩き
5月11日からの土日、お久しぶりの声優オタク遠征であった。


で、日曜日の午前中がまるまる予定の空白時間帯となってしまい、投宿先の川崎と午後の予定地の横浜あたりでの時間の使い方に悩む。

いや、行きたいところは無くはない。むしろたくさんある。
たとえば、坂道地形などの街歩きや乗り鉄。

乗り鉄か、、

あ、川崎と言えばあそこがあるじゃない。
工業地帯の海沿いの行き止まりの、、えーと何線の何駅だっけ。


そして、能町みね子さんの鉄道本も参考にしようと思って久々に開いてみると、あー鶴見線だ。そうそう。




私が頭に描いていたのは海芝浦駅。
そして能町さんが訪れていたのは国道駅。
どちらも鶴見線。
二つの情報が合一した。
よし。鶴見線乗ってみよう。


…ということで、川崎駅前のホテルを朝8時にチェックアウトしまず向かったのは、南武線の八丁畷駅。ここは徒歩。

なぜ八丁畷駅かといえば、能町本で軽く取り上げられていたので。

跨線橋の途中にあって、日の当たるステージのような駅??
イメージし難い。
画像検索してもよく解らない。
これは自分の目で見るしかない。


八丁畷駅。
まずはお向かいのファミマでデイリースポーツを買う。地方住まいの阪神ファンが都会に出たときの嗜みだ。

そして八丁畷駅。
京急の駅にしか見えないのだがこれ、、



改札から階段を上がると。
なるほど。跨線橋の途中がJR線のホームになっている。
だから京急の利用客もここを通る。
新鮮な構造。これだけで興奮。


南武線に乗るときは(降りるときも)Suicaのタッチを要求される。 

確かにこのホーム、南向きで日当たり良好。開放的。眺めも悪くない。


南武線の電車。見たことのない車両。E127系でいいのかな。



あっという間に終点の浜川崎駅に着く。
だいたいのお客は手前の小田栄駅で降りていった。
浜川崎まで乗った数人からは、私と同じ匂いがしないでもない。乗ることを目的にしている人のにおい。

浜川崎駅からの乗り換えは、道路を挟んだ向かい側へ。
「浜川崎」というお店が気になるな。雑貨屋?違うか。閉まっていた。



ここから鶴見線。
周囲はほぼ工場群で、人が住んでいる雰囲気はない。住んでたらごめんなさい。

ブルーが鮮やかな車両。E131系というらしい。新しい。



日曜日の朝。
予想通りと言うべきか、明らかに鉄道そのものを愛好する数人だけが乗っている。

浜川崎駅からまずは浅野駅へ。
工業地帯をゆっくり進む。ゆっくりゆっくり。


浅野駅で海芝浦駅行きに乗り換え。
小さい子供たちを連れた若い母親が乗っている。
この親子も観光(観光と言っていいのか?)目的のようだ。楽しそう。

二駅目、すぐに海芝浦駅へ。
途中、工場の構内への引込線が幾つも分岐合流しているのが面白い。
踏切なんて無いしね。


海芝浦駅ホームからの風景。
これが、都会の秘境駅とも言われる名高い駅だ。




周りに工場と海しか無い立地はまさに大都会の中の秘境と言えるのだろう。
もっとも、日常的に通勤で利用している人たちにとっては何言ってんのというところかも知れない。


駅名標と時刻表を記念撮影。



鶴見なんとか橋。
ベイブリッジと勝手に勘違いしたが違うらしい。



この日の海芝浦駅、100%通勤とは関係ない好き者たちが集っていて、これはこれで濃くて楽しい。

折り返しの列車に乗り、鶴見方面へ。
方向幕も車内アナウンスも弁天橋駅止まりのまま運行していて、ワンマンの運転士さんが途中で気がついたのか不自然に修正されたのがこれまた面白い。


そして能町さんおすすめ?の国道駅で下車。

国道駅の読みは「コク↑ドウ」なのだな。

ホームから降りる階段、通路。
なるほど、こうなっているのか。
これは実際現地で見てみないとわからない造り。



既に殆どの区画が閉店状態。たぶん。
ここでも2、3人の好き者が見学している。
みんなお仲間だ。




これ、画像で伝わるのかどうか。
一言で言えというなら、沈黙の荘厳。荘厳たる沈黙。


脇に入っていく路地?もあったが、なにか怖くて足を踏み入れることが出来なかった。


国道駅から歩くこと数分で、京急の花月総持寺駅。



ここも能町さんに取り上げられていた。
開かずっぽいの踏切。


東北の過疎地出身の自分にとって、絶え間なくいろんな路線の列車が行き交う光景はただただ興奮する。
少しの間、ぼーっと眺めた。



今日はここからどうするか。
時間は中途半端に残っている。


全くの思いつきで、ブラタモリでやってた世田谷線に乗ってみようかとも考えたが、さすがに強行軍になりそうなので次の機会に持ち越す。


大都会のローカル線。
そんな風情がたまらない、南武線と鶴見線だった。

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