マーラー「交響曲第4番」(バーンスタイン新録)

2006年05月05日 14時25分00秒 | 巻九 マーラーが私に語ること
マーラー:交響曲第4番 ト長調
バーンスタイン指揮
アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団
ヴィテック(ボーイソプラノ)


詳細


あいかわらず知識も経験もないのにあーだりこーだり書くシリーズ。

演奏時間が1時間未満のこの曲は
マーラーの交響曲のなかで殊更に「軽い」印象。
楽器編成もそんな厚くない。
曲想も比較的くどくない。
CD1枚で済むので入れ替え不要。
だから、実際の「好き好き度」以上によく聴いてしまう。
そんな第4番。

実は自分にとってのファーストコンタクトが、
このバーンスタインの新しい方の録音だった。
本来ソプラノの独唱にボーイソプラノ(BS)を起用。
これに対し、「策に溺れてる」みたいな批評は少なくない。

この演奏でこの曲を知った自分にとっては
違和感どころか、BSのほうが自然に耳に馴染む。
逆に初めて正規のソプラノ版を聴いた時は、
妙にこなれてて、ちょっとなーと思った。
素人っぽさがない、的な。

この演奏のBSの、
少し不安げで少し几帳面で少し足元おぼつかぬ印象こそ、
「天上世界をこっそり覗き見る感じ」に相応しい、なんて。

天上生活の明るさと、それとは表裏一体の関係にある無邪気な残酷さが
妙なバランスを見せるこの交響曲。
一番残酷なのは子供の(ような)無邪気さだったりするのだ。

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