お客様が神様なのか?美味しい餃子が神様ではないのか?

2023年10月09日 08時42分00秒 | 巻二 起居注
自宅からクルマで二十分ほどの餃子屋さん。
たまに無性に食べたくなる絶品。ホワイトギョーザ。
三十年前からのお気に入りだ。




16個という最大個数は流石に最近食べるのがキツくなってきたが、折角の機会なのでと多少無理して頂く。
その分ご飯は小盛り。
ごちそうさま。


ところでこちらのお店、人気店なので昼の開店前から行列となる。
行列してまで食事するのは自分の信条に真っ向から反するが、ここは数少ない例外。

で、この日も店の入口脇のベンチに座り切れないくらいの待機列。
私らは3組目。
ベンチから溢れた人達は立っての待機となる。
みんな事前に渡されたメニューを眺めている。

そこである光景に遭遇した。


店の前の駐車場は3台分しか無く、敷地は非常に狭い。
そんな中、私の後に立って並んでいる人達の列が多少乱れていた。

なるべく分かりやすく言うなら、あるグループの一人だけが代表で列に並び、同行の家族3人くらいが列から離れ、車の周りにまばらに立っている状態。

そんな状況下、開店十分前くらいに店員さんがやって来て、注文取りを始めた。
店員さんの注文取りが6番目くらいのグループまで達した時、それは起きた。

座っている私の位置からは停まっているクルマが遮り死角になっている辺りから、男性の声が聞こえる。
(発言は記憶の範囲。厳密な再現ではない。)


「どこに並ぶかわからないんだよっ」


大声でないし怒鳴り声でもないが、明らかにトゲトゲしく嫌らしい言い方で何度か言ってる。
恐らくは店員さんに。

その口調が非常に意地悪い印象で。
せっかくのお楽しみの前なのにほんといやーな気分になった。

想像するに、待機列が少し乱れていたため、あとから来た彼らは最後尾がどこか迷ったのだろう。
誘導員などいないからね。

そこに店員さんが注文取りに来た。
そして、並んでる彼らに順番の前後関係を確認でもしたのだろう。それは当然の職務上の行為。

確認されたその男性は、自分が来た時点で既に列が乱れていたのだ、だから(順番の前後関係を)俺に聞くな。俺は列を乱していないっ。
みたいな?

さらに想像するなら、流石の彼も列の乱れについて店員さんを責めることが適切とは思っていないのではないか。

つまり、彼は本当は「列を見出してバラけて立っている人」に文句を言いたかったのではないか?
ひょっとしたら店員さんへと同時に側にいた「バラけている人々」にも向けた発言だったのではないか?

そう考えれば、確かにあの発言は周囲に敢えてアピールするような言い方だったような気がする。うん。
とても嫌らしい口調でね。

まあ、それなら列につくときに「バラけて立っている人」たちに対し最後尾が誰か聞けば済む話なのだけれど。本当は。

そんな最低限の労力を使って社会生活を円滑に送る事さえ面倒くさがる人間なら、あんな嫌味な口調の言葉を店員さんや周囲の人に投げつけることも可能なんだろう。

気分が悪かった。


私は、コンビニであれ食事処であれ、店員さんに対しては極力「上からの態度で行かない」よう心掛けている。

以前も書いたが、何ならコンビニのレジでは店員さんがこちらに「ありがとうございます」と言う前に食い気味にこちらから「ありがとうございます」と小声で伝えるようにしている。

もちろん、文句(クレーム)だって余程理不尽な扱いを受けない限り申し立てることはない。
そんな場面など数年に一回あるかないかだ。

お客様は神様なのではない。


接客業ではないが限りなくサービス業に近い公の奉仕者稼業なので、厳しく執拗に責められたときの辛さは痛いほどわかる。
理不尽な理由なら尚更だ。

そして、何気ない場面で優しい言葉をかけてもらった時に感じるほんの少しの幸せな気分も知っている。


ああ、美味しかった。


コンビニでは店員さんに感謝できても、なぜか食事の後のごちそうさまは多少照れるんだよね。おいしかったです。



名取市、サガノ家にて。

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