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なぜハイドンは音楽の父なのか?
ベートーヴェンの偉大さはどこから来るのか?
そんな、解ってるようで解らないテーマを二人語り。
『ごまかさないクラシック音楽 (新潮選書)』岡田 暁生,片山 杜秀 #読書メーター https://bookmeter.com/books/21081604
本書の帯に「最強の入門書」と謳っているが、これは全く正しくないだろう。
クラシック音楽をこれから知ろうとする方がこの本を読むと、かなり偏った知識や考え方を身に着けてしまうかも知れない。
もちろんそれでいいならそれもいいのだけれど、これ、入門書なのか?
このお二人、非常に濃いというか独特の趣味嗜好の持ち主なので、彼らの放談会は確かに面白い。
ブルックナーが笑えるほど粗末に扱われていたり、戦後の現代音楽の話に極端に紙幅を割いていたり、その偏向ぶりは全く嫌いじゃない(寧ろ楽しい)のだが、一般向けとは言えないだろう。
いずれにしても、音楽とは当然ながら時代とともに生まれ歩むものなのだ。
それはクラシック音楽たろうがポップスだろうが変わらない。
時代を映す鏡。
それが実感できただけでも本書を読む価値がある。
印象に残ったのは、マーラーの話。
マーラーは「終われない症候群」。
あまりに複雑化した時代において、2時間にも満たない交響曲では語り尽くせないものが多すぎる。そして破綻していく。
マーラーの破綻芸!
なるほど。面白い。
しっかしブルックナーに冷たいなー
ショスタコーヴィチへの偏った愛(やたらと交響曲第11番を推す)もなー
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