金 聖響・玉木 正之「マーラーの交響曲」

2011年12月27日 23時35分18秒 | 巻九 マーラーが私に語ること
てことで、読み終わった。

マーラーの交響曲 (講談社現代新書)
金 聖響,玉木 正之
講談社


マーラーのことをだいぶ分かっている人からしたら、
ヌルイ内容でしかないのかも知れない。

俺はと言えば、
今まで散々言われてきたマーラーの楽曲論の枠内の話でありながら、
非常になじみやすい口語体で語られていて、
読んでいて非常に心地よかった、というところ。
たとえて言えば、通勤電車内でほろ酔い気分で読める的な(なんのこったい

たぶん、これからマーラーを聴いてみよう、という感じの層も強く意識している本なのだろう。
でも、よく考えてみれば、
そんなマーラー未経験者(もしくは初心者)がこの本を読んだところで、
つまり曲を聴いたことが無い状態で読んでも、
イメージつかめないんじゃないのかな、とか余計なお世話なことを考えてしまう。
音楽に触れる(出会う)というのはある意味偶然性を含んだフィーリング(超死語)の関わりが大きく、
あんまり書物で頭でっかちになってもなあ、っていう。
たまたま聴いた曲とのたまたまな出会い、てのがベストだと思うんだよなあ。余計な御世話だけど。

なので、この本はある程度マーラーの各シンフォニーを聴き込んだ人向けなのかも。

---------- キリトリ -----------

何と言っても、こうしたクラシック音楽論にありがちな「上から目線」で書かれていないのが、俺は気に入っている。
たとえば第10番について、クック版を聴いて再評価するまでは否定的にとらえていたとか、
玄人らしくないというか肩肘張ってないというか正直というか。
(笑)とか(爆)とかの表現は相変わらずうざったらしいけどw

そんで何よりこれは言いたい。
巻末の年表が非常に解りやすく、時代背景も俯瞰できて、ぐーです。
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