東埼玉病院 リハビリテーション科ブログ

国立病院機構東埼玉病院リハビリテーション科の公式ブログです

*表示される広告は当院とは一切関係ありません

シーティングのチェックポイント

2021年02月01日 | 紹介
こんにちは。今日は車いすのお話をしたいと思います。

東埼玉病院では週に一回、業者さんを交えて装具や車いすの作成を行っています。

小児〜成人、疾患は筋ジストロフィー、脳性麻痺、神経難病等々の多種多様な患者さんを対象に関わっています。身体の変形や機能に合わせて作成するため、ご本人・ご家族・多職種で意見交換しながら進めています。

↓ ↓ 写真は装具外来時の様子です。↓ ↓




車いす、と聞くと「移動のためのいす」というイメージがありますが、変形が強い患者さんや座位機能が低下した患者さんでは普通型の車いすに乗ることは難しく、「シーティング」が必要になります。

車いす上の姿勢を考える上で大事なのは点ではなく面で支えることです。支持面が少ないと姿勢の崩れや、座位姿勢の不安定さに繋がります。



座位姿勢を安定させることは疲労や疼痛の軽減、呼吸器合併症のリスクを減少させる、上肢機能を最大限に活かせるなど、様々な事柄に寄与します。

「良い姿勢」と聞くと身体が真っ直ぐな姿勢を思い浮かべるかもしれませんが、身体に変形(例えば円背や側彎など)がある場合、必ずしも左右対称が良いわけではなく、変形に合わせたシーティングを行う必要があります。

そして使用者本人が受け入れられること、日常生活への影響も考慮します。

また、座位保持の観点からだけではなく、介助者が使いやすく、かつ使用環境に適合したものであることも重要になります。

シーティングや車いす作成は考えることが多く、当科スタッフ共々まだまだ勉強中です。

簡単にチェックポイントをまとめてみました。ぜひ参考にしてみてください。



車いす作成に関する興味がある方は「当院での車いす作成・修理の流れ(2019/8/8)」「筋ジストロフィー患者に対する車椅子作成時の注意点の一例(2020/1/27)」などの記事も読んでみてください!

東埼玉病院リハビリテーション科ホームページはこちらをクリック

【注意】
本ブログの掲載記事は,個人的な見解を含んでおり正確性を保証するものではなく,当院および当科の総意でもありません.引用や臨床実践等は各自の判断と責任において行うようお願いいたします。