「片手でも料理をつくりたい!」
「自分好みの味付けにしたい!!」
「少しでも家族の役に立ちたい!!!」
そんな声を聴き、作業療法で片手でも料理をつくれないか一緒に考えました。
脳卒中を発症すると、運動麻痺により自分の思うように手足を動かせない方が多く、麻痺の重症度も様々です。
軽症であれば病前と変わりない生活を送れる人もいますが、重症になると病前と同じような生活を送ることは難しく、
今までやっていた家事動作や趣味活動などをあきらめてしまう方もいらっしゃいます。
私が担当した方も、最初は料理を旦那さんに任せていましが、「自分も料理がしたい」、「自分好みの味付けにしたい」と思いが強くなり、
片手でも調理ができないか一緒に方法を探りました。
料理をつくる際は両手での作業がほとんどですが、片手での調理は道具や調理方法を工夫する必要があります。
片手であれば包丁で切ることは可能ですが、食材の固定が難しく、どうしても食材を切れないことがあります。
そんな時に役立ったものは「まな板 ワンハンド調理台」です。
まな板 ワンハンド調理台は右側に食材を固定できる突起や、左側に道具やボトルを固定できるアタッチメントがあり、
使用状況によって簡単に取り外しもできます。
また、まな板の裏側には吸盤が取り付けてあり、ボールを混ぜたり捏ねたりする作業でもまな板がずれずに作業をすることができます。
これにより片手でできなかった作業ができるようになり、調理訓練では餃子や肉じゃがを一人で作ることができました。
なんども台所に立ち、調理訓練を行うことで一人での調理に自信がついたとおっしゃってくれました。
道具や方法を工夫することで、今まであきらめていた家事や活動が再びできるようになりました。
もしブログを読まれている読者の方で、調理をあきらめていたけど、またやってみたいという方がいましたら参考にしてもらえたらと思います。
高齢者・障がい者向け調理台 ワンハンド調理台 RF1461【etac】 : 炊事用具・調理器具 : 家事用具 (abilities.jp)
https://my.abilities.jp/kajiyougu/cooking/960082/
片手での調理方法やレシピを紹介 (東京ガス)
katatedecooking.pdf (tokyo-gas.co.jp)
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