旅のウンチク

旅行会社の人間が描く、旅するうえでの役に立つ知識や役に立たない知識など。

メディアの中立性

2005年03月25日 | 時事
 久しぶりに旅行とはほぼ関係のない話。ちょうど前回の話題と少し接点のある話題が世の中で語られているので便乗します。その話題とは”livedoorが日本テレビの経営権を握った場合メディアの中立性が守れるのか”キャンペーンの事です。

 ※ところでgooブログでlivedoorの話題に触れても大丈夫なのでしょうか。ちょっと心配になってきました。※

 放送関係の会社にとってlivedoorの参入はよほど脅威なのか、様々な形で否定的な報道がなされていますが、同時に発表される視聴者の意見などではlivedoorの味方が意外と多く、同時に裁判の判決もlivedoor連勝。その辺の温度差が興味深いですね。

 そして、昨日あたりからラジオ、テレビがこぞって論じ始めた話が先に書いた”メディアの中立性”という話題。報道の中立性、これは前回の”キーワード"みたいなもので実態はないものでしょう。新聞社などでは”事実をありのままに報道する"という表現も使われますが、ありのままの事実のうちのどの部分を報道するかを判断した時点ですでに中立性は失われてしまいます。つまり、報道機関そのものには中立性は存在し得ないのです。

 ところが報道全般に関しては中立性を保つ可能性があります。例えばABCテレビのイラクに関する報道を見て、同時にアルジャジーラテレビのイラク報道を見れば、それぞれは偏った報道だとしても、情報を受け取る側にとっては中立に近い情報が提供された事になります。

 現在の日本の"メディア”の現状を見ると、1つの出来事に対する報道姿勢がほぼ横並び。おそらく”メディアの中立性”と主張されている内容は”抜け駆けする奴がいない”状態をさしているのではないでしょうか。皆が同じ報道を行っている現状がメディア側としては好ましいのかもしれませんが、メディア全体が中立を実現しているとは言いがたい状況でしょう。みんなが同じところ(記者クラブ)から同じ情報を得て、それを垂れ流すだけであれば日本において情報操作は非常に容易ですね。そのあたりにウンザリした人たちから"livedoor頑張れ"の声が出ているのかもしれません。
 
 私自身は企業の買収劇等にはあまり興味がないのでそういう意味ではlivedoorの目指しているものが何なのか理解しておりませんし、それに賛否を唱えるだけの知識も持ち合わせていませんが、メディアの中立性という論点で論じるならば、これだけ既存のメディアに反発を受けているという事は逆にlivedoorが経営権を握る事によって既存のメディアとは違った立場での報道がなされる可能性があるのかなと。

 そうであればlivedoorの参入によってむしろメディア全体の中立性が保てるようになると思うのです。

 メディアの中立性を重視すればするほど、結論メディアへの新規参入、企業買収を活性化させねばならない事になりますね。

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