雑記の宿＜ホワイトデー＞

＜ホワイトデー＞

「おい　ホワイトデー過ぎたなー＞

そうだなー

「おめーチョコレートもらったのいつだ？」

小６だなー　早いやつは　小３から貰ってたなー

「チョコレートってのはどうやって貰うんだい？」

学校来たら　机に入ってるパターンかな　俺の時は
小３のときに　入ってたやついてよー　驚いた顔してた

「そりゃー　まあ　驚くけど　いいなー」

だいたい　モテそうなのは先陣切って驚くだろ　まわりはある意味納得顔なんだよなー
次の年は、自分にも入ってるんじゃねーかと　バレンタインが楽しみでな

「じゃ、小４以降はどうだったんだい？」

小４小５で入ってなかったなー　あ　思い出した　自転車置き場に行ったら　俺の自転車のカゴに入ってたことあった

「なんだ小５でかよ」

でも　クラスの子じゃねーしとくにお返しすることもなかったな

「で、ようやく小６クラスでは　あったわけか？」

机には　入ってなかったな　まあ　残念な気持ちでその日は過ごしたけどよ
帰宅するとき、教室の窓から俺にチョコレートぶん投げた奴がいてよ！
チョコレートの箱がぐっちゃ！ってなってさ！　それも何人か見てるとこでだ！
恥ずかしくてよ

「でも　チョコもらってよかったな」

小６ぐらいに　なるとモテ男も何人かはいるからよ　ドラフトでいうと６巡目おわって　なんていうかドラフト外というか　変にもらっちゃうと翌年辛いぞ

「翌年からは　どうなったんだ？」

翌年からは　中１中２は　ベンチ暖める日々よ　中３になって　こっちはもうバットふって存在アピールするしかねーんだよ　それで１打席チャンスをもらうんだよ

「チャンスは　どうだったんだい？」

空振りまではいかなかったけど　凡打だったなー
代打で犠打ってのいたからなー

「代打で犠打ってなんだ？」

チョコレート契約するために　代理人を立てるんだけど　それで断れるやつもいてなー　

「送りバントもうまくいかねーと　キッツイなー」

次の日の朝に　玄関に置いてあったときもあったけど　それはもう自由契約だ　ある意味戦力外通告　チョコ貰う相手探さなきゃねーんだよ

「見返りがある　ホワイトデーかー」

おれはホワイトデーすらご無沙汰だー　もう投げてこられても打ち返せねーよ

「おれも　１００本ノックはキツイわー」


＜ホワイトデー＞

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