ピンクタンサー壱
ピンクタンサー弐
ピンクタンサー参
四
「ポントン」
「妻に言ってやりました」
「俺の仕事に口を挟むな」
「家族は二の次」
「仕事が最優先だ、と」
「やったな おめでとう!」
「それでこそ男だ」
「ここに いても?」
「家を追い出されました」
「ああ…かまわんよ」
「少しの間だけなら」
「どうも」
「いいそうだ」
「イエーイ!」
「ポントン!」
「あれは?」
「ルイと猫のジャック」
「俺の味方をしたもんで」
「ジャックは娘があだなを」
「…」
「ジャックおじさん」
「あれは何?」
「ガート大統領が下さった」
「ご褒美だ」
「これ ピンクタンサー?」
「複製だ」
「本物を奪い返したから」
「ご褒美として下さった」
「私のも見て」
「空手道場の大会で獲ったの」
「ネコフィー」
「可愛いな」
「本物のネコフィーを見せよう」
「最近 空手大会で」
「獲ったものだ」
「空手!」
「大好き!」
「いいか 空手の」
「必殺技を決める秘けつは」
「不意を衝くことだ」
「アチャー!!」
「OH!」
「あああ!!!!!」
「筋がいい」
「サンキュ」
「犯人を探すにだっち」
「奴の動機を知ることだっち」
「今頃 盗品を売ってないといいがだっち」
「トリノの聖骸タンスは買わない?」
「売るには、あまりにガラクタすぎる」
「ピンクタンサーは、解体して売れるがな」
「それが狙いかも」
「結果が出た」
「防犯システムに侵入したパソコンは」
「オルフェアから操作された」
「オルフェア?」
「以前、奪いかえしたとこだ」
「何か問題でも?」
「いや オルフェアなんて」
「私には関係ない」
「オルフェアには」
「アロンゾ・アベヤネダが住んでるわ」
「闇の美術商」
「トルネードの故買人だっち」
「アベヤネダは」
「故買人ではなく」
「トルネード本人かも」
「奴のDNAは?」
「ないが すぐ本人に会える」
「お邪魔しても?」
「ああ 邪魔してくれ」
「ずっと考えてたんです」
「罪を犯す心理について」
「なぜか?」
「失恋が引き金になり得るかも」
「愚かな娘が恋人を捨て」
「若い男の元へ走った」
「あり得ない」
「だけど」
「捨てられた方も」
「新しい恋をすべきだわ」
「もっと男を見る目のある女と」
「あはは」
「君 面白いことを言う」
「新しい恋か」
「意味不明だ」
「でも すごく面白い」
「あはは」
「ソニアのことは」
「退屈だと思ってないようだ」
「退屈?」
「君のことを そう言ってた」
「私を退屈だと?」
「ヘドが出る、とも」
「ヘドが出る?」
「ポントン」
「もっとクルーゾー警部の話をだっち」
「すばらしい方です」
「型破りで ズレてる」
「この事件を解決するのは」
「彼だと思います」
「ポントンさん」
「あんた イカれてる」
「彼に解決できたら」
「私はチュチュ姿で走り回るだっち」
「アベヤネダの情報を」
「どんな男なんだ?」
「優秀な美術鑑定家よ」
「でも闇売買で」
「ドワチャッカを追われたの」
「なるほど」
「名声を失い」
「森へ逃げ込んだわけか」
「犯罪者の末路だ」
「欲をかいて罪を犯しても」
「金持ちにはなれるわけがない」
「右肩に銃創痕があるんだな?」
「服を脱がす方法を」
「考えればいいだけだ」
「やはり来たか」
「ドリームチームかね?」
「そう聞く おまえは何者だ?」
「アロンゾ・アベヤネダ」
「来ても意味がない」
「ないか」
「なくはないか」
「なくはあるか、我々が決める」
「…」
「何を言っても」
「帰りそうにはないな」
「中へ入っててくれ、私もすぐ行く」
「ニコル」
「彼らが奴と遊んでるすきに」
「私は周辺を偵察してくる」
「ご勝手に」
「お待たせ」
「自分の家だと思ってくつろいでくれ」
「何を話せば?」
「先週の金曜の夜」
「どこにいただっち?」
「娘と元妻と食事をしてた」
「あはは」
「2人に聞け」
「その2人は10年前」
「証言台でもウソをついてるだっち」
「私は犯人じゃない」
「パソコンを調べても?」
「何も隠してはいない」
「では室内にはどうかな?」
「防犯システムがある」
「シニョーレ こっちを向け」
「質問に答えろ」
「以前 トルネードとの」
「取引を認めたな?」
「10年前のことだ」
「それに彼の顔を見たことがない」
「顔を見ずに」
「どうやって取引を?」
「彼は常に仮面を着けていたんだ」
「解決ゾロじゃ あるまいしだっち!」
「誰が信じると思うだっち?」
「数百万の取引相手のだっち」
「顔を見たことないだとだっち!」
「1度見たかな…」
「その男は」
「目の前にいる顔だったか?」
「私はトルネードではない」
「そう言っただろ?」
「支払いは?」
「カミハル銀行の口座から」
「無記名なので追跡不能だ」
「分かったよ」
「私が何を言っても」
「疑いは晴れないらしい」
「よく分かった」
「私は一生疑われて、生きていくしかない」
「一言いいかしら」
「何だ?」
「無実を証明しては?」
「1996年トルネードは…」
「知ってるよ」
「肩を撃たれたんだろ?」
「そこまで させるか」
「無実を証明するために」
「服を脱げと?」
「神聖なる我が家で」
「今日 会ったばかりの」
「君たちの前で!」
「不都合が?だっち」
「よし」
「よく見ておけ」
「トルネードじゃないと」
「証明できたことを祈るよ」
「もう ご迷惑はかけません」
「ああああああ!」
「ああああ!!!!!!」
「OH!!!!!!!!!」
「サンタか!」
「もう肩は見ただっち!」
「傷はなかっただっち!」
「そうなの?」
「…」
「クロだ」
「証拠がない」
「奴は自ら服を脱いだ」
「肩に 傷はなかった」
「美容整形を知ってるか?」
「ああ 失礼」
「経験者か…」
「警部」
「どのパソコンも」
「防犯システムには侵入していない」
「クロだ」
「少し人の話を」
「聞いたらどうだっち?」
「その頑固さに腹が立つだっち」
「私の勘に間違いはない」
「犯人はあの家にいる!」
「気づかれてない」
「右肩の銃創痕は」
「私の目印よ」
「いつか 見つかる」
「大丈夫だよ ローレンス」
「不思議な縁よね」
「知り合いがいた」
「知り合い?」
「どいつだ?」
「決まってる」
つづく
ピンクタンサー五
ピンクタンサー弐
ピンクタンサー参
四
「ポントン」
「妻に言ってやりました」
「俺の仕事に口を挟むな」
「家族は二の次」
「仕事が最優先だ、と」
「やったな おめでとう!」
「それでこそ男だ」
「ここに いても?」
「家を追い出されました」
「ああ…かまわんよ」
「少しの間だけなら」
「どうも」
「いいそうだ」
「イエーイ!」
「ポントン!」
「あれは?」
「ルイと猫のジャック」
「俺の味方をしたもんで」
「ジャックは娘があだなを」
「…」
「ジャックおじさん」
「あれは何?」
「ガート大統領が下さった」
「ご褒美だ」
「これ ピンクタンサー?」
「複製だ」
「本物を奪い返したから」
「ご褒美として下さった」
「私のも見て」
「空手道場の大会で獲ったの」
「ネコフィー」
「可愛いな」
「本物のネコフィーを見せよう」
「最近 空手大会で」
「獲ったものだ」
「空手!」
「大好き!」
「いいか 空手の」
「必殺技を決める秘けつは」
「不意を衝くことだ」
「アチャー!!」
「OH!」
「あああ!!!!!」
「筋がいい」
「サンキュ」
「犯人を探すにだっち」
「奴の動機を知ることだっち」
「今頃 盗品を売ってないといいがだっち」
「トリノの聖骸タンスは買わない?」
「売るには、あまりにガラクタすぎる」
「ピンクタンサーは、解体して売れるがな」
「それが狙いかも」
「結果が出た」
「防犯システムに侵入したパソコンは」
「オルフェアから操作された」
「オルフェア?」
「以前、奪いかえしたとこだ」
「何か問題でも?」
「いや オルフェアなんて」
「私には関係ない」
「オルフェアには」
「アロンゾ・アベヤネダが住んでるわ」
「闇の美術商」
「トルネードの故買人だっち」
「アベヤネダは」
「故買人ではなく」
「トルネード本人かも」
「奴のDNAは?」
「ないが すぐ本人に会える」
「お邪魔しても?」
「ああ 邪魔してくれ」
「ずっと考えてたんです」
「罪を犯す心理について」
「なぜか?」
「失恋が引き金になり得るかも」
「愚かな娘が恋人を捨て」
「若い男の元へ走った」
「あり得ない」
「だけど」
「捨てられた方も」
「新しい恋をすべきだわ」
「もっと男を見る目のある女と」
「あはは」
「君 面白いことを言う」
「新しい恋か」
「意味不明だ」
「でも すごく面白い」
「あはは」
「ソニアのことは」
「退屈だと思ってないようだ」
「退屈?」
「君のことを そう言ってた」
「私を退屈だと?」
「ヘドが出る、とも」
「ヘドが出る?」
「ポントン」
「もっとクルーゾー警部の話をだっち」
「すばらしい方です」
「型破りで ズレてる」
「この事件を解決するのは」
「彼だと思います」
「ポントンさん」
「あんた イカれてる」
「彼に解決できたら」
「私はチュチュ姿で走り回るだっち」
「アベヤネダの情報を」
「どんな男なんだ?」
「優秀な美術鑑定家よ」
「でも闇売買で」
「ドワチャッカを追われたの」
「なるほど」
「名声を失い」
「森へ逃げ込んだわけか」
「犯罪者の末路だ」
「欲をかいて罪を犯しても」
「金持ちにはなれるわけがない」
「右肩に銃創痕があるんだな?」
「服を脱がす方法を」
「考えればいいだけだ」
「やはり来たか」
「ドリームチームかね?」
「そう聞く おまえは何者だ?」
「アロンゾ・アベヤネダ」
「来ても意味がない」
「ないか」
「なくはないか」
「なくはあるか、我々が決める」
「…」
「何を言っても」
「帰りそうにはないな」
「中へ入っててくれ、私もすぐ行く」
「ニコル」
「彼らが奴と遊んでるすきに」
「私は周辺を偵察してくる」
「ご勝手に」
「お待たせ」
「自分の家だと思ってくつろいでくれ」
「何を話せば?」
「先週の金曜の夜」
「どこにいただっち?」
「娘と元妻と食事をしてた」
「あはは」
「2人に聞け」
「その2人は10年前」
「証言台でもウソをついてるだっち」
「私は犯人じゃない」
「パソコンを調べても?」
「何も隠してはいない」
「では室内にはどうかな?」
「防犯システムがある」
「シニョーレ こっちを向け」
「質問に答えろ」
「以前 トルネードとの」
「取引を認めたな?」
「10年前のことだ」
「それに彼の顔を見たことがない」
「顔を見ずに」
「どうやって取引を?」
「彼は常に仮面を着けていたんだ」
「解決ゾロじゃ あるまいしだっち!」
「誰が信じると思うだっち?」
「数百万の取引相手のだっち」
「顔を見たことないだとだっち!」
「1度見たかな…」
「その男は」
「目の前にいる顔だったか?」
「私はトルネードではない」
「そう言っただろ?」
「支払いは?」
「カミハル銀行の口座から」
「無記名なので追跡不能だ」
「分かったよ」
「私が何を言っても」
「疑いは晴れないらしい」
「よく分かった」
「私は一生疑われて、生きていくしかない」
「一言いいかしら」
「何だ?」
「無実を証明しては?」
「1996年トルネードは…」
「知ってるよ」
「肩を撃たれたんだろ?」
「そこまで させるか」
「無実を証明するために」
「服を脱げと?」
「神聖なる我が家で」
「今日 会ったばかりの」
「君たちの前で!」
「不都合が?だっち」
「よし」
「よく見ておけ」
「トルネードじゃないと」
「証明できたことを祈るよ」
「もう ご迷惑はかけません」
「ああああああ!」
「ああああ!!!!!!」
「OH!!!!!!!!!」
「サンタか!」
「もう肩は見ただっち!」
「傷はなかっただっち!」
「そうなの?」
「…」
「クロだ」
「証拠がない」
「奴は自ら服を脱いだ」
「肩に 傷はなかった」
「美容整形を知ってるか?」
「ああ 失礼」
「経験者か…」
「警部」
「どのパソコンも」
「防犯システムには侵入していない」
「クロだ」
「少し人の話を」
「聞いたらどうだっち?」
「その頑固さに腹が立つだっち」
「私の勘に間違いはない」
「犯人はあの家にいる!」
「気づかれてない」
「右肩の銃創痕は」
「私の目印よ」
「いつか 見つかる」
「大丈夫だよ ローレンス」
「不思議な縁よね」
「知り合いがいた」
「知り合い?」
「どいつだ?」
「決まってる」
つづく
ピンクタンサー五
ピンク・パンサーのテーマ(映画「ブルース・ブラザース」から) | |
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