今朝の天木直人さんが今回も大新聞では報じられていなかったと、メルマガで嘆いておられたが、京都新聞では一面トップにこの記事が載せられていた。
「米核通過黙認に領海狭く」という見出しで、
政府が津軽海峡など5つの重要海峡の領海幅を、3カイリ(5.6キロ)にとどめ法的に可能な12カイリ(22キロ)を採用してこなかったのは、米軍の核搭載艦船による核持込を政治問題化させないための措置だった事が・・・・・・・・複数の元事務次官が共同通信に証言した。
という記事が載っていた。(やっぱり京都新聞の方が朝日よりはましだった
)
}天木さんの記事によると
領海幅をできるだけ広く取ろうとする事はあらゆる意味で主権国家の当然の行為
である。そして今日の国際法の下では少なくとも領海12カイリ(約22キロ)の
幅がどの国にも認められている。
それにもかかわらず日本政府は、宗谷、津軽などの重要5海峡に限ってその
領海幅を意図的に3カイリ(約5・6キロ)にとどめてきた。
なぜか。それは米軍の核搭載艦船がこれら海峡を通過するからだ。領海幅を
3カイリにとどめておけば米軍艦船は公海を通過することになる。逆に12カイリ
とすれば、日本の領海内を米国の核搭載艦船が自由に通過する事になる。
この事を外務事務次官経験者は次のように語っているという。
「・・・(3カイリにした)おそらく唯一の理由だろう。だから自分は日本と
いうのは恥ずかしい国、勇気のない国、だらしのない国だと思った・・・」
ただでさえ、政府・外務省は核持込を認める密約を重ねて国民を裏切っている。
だから国民への背信をどれほど積み重ねても、もはや大差は無いと思うのだが、
それでも嘘をつくことに対する良心が痛むのだろう。たとえ核密約がばれても、
米艦船は公海上を通過している、という口実を残したかったのだ。少しでも
嘘をつくことを避けたかったという事だ。
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国民に本当のことを言う勇気がないために嘘を言い
その嘘がばれない為に、さらに別の嘘を言う。
しかもそれは国にとって不必要な権利放棄と軍事的危険さえ伴うもので、只の嘘ではないものである。
右翼は韓国ともめている竹島という、岩だけで出来たほとんど利用価値の無い島に執着して、
「例え利用価値は無くとも、国土を減らすということは国家にとって重大な事態だから、見逃すわけには行かない」とか何とか言っておられたようであるが、
領海も領土の一部とみなされる領域であるし、竹島と比べてその領域の面積は比べ物にならないくらいに広いというのに、何故か誰一人このことを嘆いておられるのを見た事がない。
私の世間が狭いだけで、実際にはその事を嘆いている、右翼も少しはおられるのかもしれないけれど、竹島、竹島と大騒ぎしているネトウヨさんには、余りこのことは気にならない人が多いようである。
要するに、一般国民はマスコミ又はその所属する処の指導者が、指し示す事がこの世の中の最重要課題であると、思い込む習慣ができてしまっており、それ以外は想像も出来なくなっているという事なのかも知れない。(他人のことは言えないのだけれど・・・・・)